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京都 五条烏丸 よしむら [日本蕎麦]

12月 1日
京都 五条烏丸 よしむら ざる大もり 1300円

京都は歩くのが大好きな私には夢のような街だ。ついつい後先を考えずに街中を歩きまわり、足の裏に大きな豆を作ったりする。烏丸通り(と呼んでよいのだろうか)と五条通りの交わるあたりに良さそうなお蕎麦屋さんを見つけた。迷わず入ってみた。店は小ぶりなビルで、一階で職人さんたち数人がお蕎麦を打っておられた。入店すると、2階の窓際に案内された。通りを行く人、車、バイク、、、遠景には古都の雰囲気が感じられ、なかなかいい眺めだ。高い建物が少ないことが景観を保つ重要な要素になっているようだ。ともあれ、お蕎麦だ。

大盛り、太切り、というのをお願いした。ただし日本酒とおつまみとセットになったものだ。京都風のおばんざいの盛り合わせとお酒がいっぺんに出てきたのだが、お隣に座っていた地元のお金持ち風ご夫婦が、”せわしない””はんなりおたべ”とかおっしゃられた。しかし出てきたものは出てきてしまったので、おいしくいただき、”今日の鼻”、ではなく”京の華”という日本酒をお蕎麦の前に二杯楽しませてもらった。お店のお姉さんは前髪をタラリとたらして可愛らしいのだが、お蕎麦のことも日本酒のこともあまり勉強していないらしく、ちょっと残念だった。

それでようやくお蕎麦をお願いした。山葵は生で少量、私にはちょうど良い量。葱は白い部分のほとんどないもので、東京のものとは少し違う印象の味、茗荷っぽいというかなんというか。味は大変よく、これだけでおつまみになりそう。上手に水で晒してある。

蕎麦つゆは 素晴らしく洗練された出汁。 たとえば鰹節とか、出汁に使われた食材が想像しにくいくらいにまとまりのある、深くて丸い味だ。醤油は薄め。濃口と薄口を合わせてあるのだろうか?適切な甘さもつけられており、蕎麦つゆのみでも十分に料理として成立している。

さて、お蕎麦だ。角のきりりと立った、星がたくさんちりばめられた、厚めの平打ち、といった体裁。期待していた太切りとちょっと違うが、まあいい。例によってそのまま”はむはむ”と食べてみる。なかなかいい、、、のだが、ちょっと粘土っぽいかな?かほりはほのかではあるが、きちんとしたお蕎麦の良いかほりが遠くのほうでプンとする。歯ごたえが、上記のようにちょっと”にちょついている”感じで歯切れが悪いかも。噛み切るとブツリと切れるような印象もある。しかしおいしいかと問われればかなりおいしいと答えたい。それから蕎麦つゆをちょっとつけて、、、これはつゆが繊細すぎてお蕎麦に負けている。山のお蕎麦屋さんでするように蕎麦つゆをくぐらせてみると、、、やはりお蕎麦に負けてしまっている。たまに蕎麦つゆだけ口にしたりしながらバランスをとり、それでもかなり満足して食事を終えた。その後供された蕎麦湯は、別仕立てのドロリとしたポタージュ状のもの。これはこれでとてもおいしかった。

揚げ蕎麦のお通し、3品のおつまみ、それから2合前後の日本酒、それからざる蕎麦を大盛りにして楽しんだわけだが、セットメニューに追加する形だったので、全てで3000円以下だった。これは安い。飛び込みで入ったお店としては、最上の部類だったと思う。満足。お蕎麦のみで食べると、全く同じものが上記の値段で供されるとのこと。


良い;京都の大通り沿いにあるおそらくちょっと高級なお蕎麦屋さん。清潔で大人っぽい雰囲気で居心地がよい。
もっと良くなる;お蕎麦は、蕎麦つゆとのバランスを考えていただけると飛躍的によくなるような気がした。あまりお客さんを沢山詰め込まないほうがいいかな?
また行く?;Yes 機会があればいつでも
総括;歴史の街、京都にあるおそらくちょっと高級なお蕎麦屋さん。街を歩き疲れたらぜひ。地元の人たちにも愛されているようだ。

2014年12月某日 ざる十割蕎麦 大もり 1380円

仕事のついでに再訪。前回は”運動靴”を履いた元気な女の子がサーブしてくれたのだが、今回は和服を着た仇っぽい長身のおねいさんがお世話係になってくれた。お蕎麦屋さんらしい、いい雰囲気を漂わせている。早速大盛りの十割蕎麦をお願いしたのだが、お蕎麦は焼き物のお皿に乗せて供された。ざるに乗せてはあるが、これでは水の切れがちょっと甘いかな?付け合せは九条葱と生山葵だ。各々しっかりした味で、なかなか良い。そのままおつまみになるクオリティだ。当然京都の日本酒をお願いしたのだが、今日のおねいさんはお酒のこともわかっているらしくなかなか頼もしい。五勺で頼むこともできるというが、当然一合でお願いした。銘柄は忘れてしまったが、わずかに発砲しており、さわやかでこれまたなかなかよかった。蕎麦は挽きぐるみっぽい、多きめの星がたくさん散った、角がきりりと立った中細のごく長いもの。手打ち機械切りということなのだろう。薫りは上品だがしっかり。”はんなり”とした蕎麦の薫りということだろうか。しかし本当は”はんなり”ってどういう意味なんだろう。誰か標準語で説明してくれ。ともあれ、噛みごたえのあるなかなか良いお蕎麦で、蕎麦つゆなしでも食事として成立する。のど越しではなく、噛みしめて味合うのが似合うお蕎麦だと思う。蕎麦つゆは、おそらくカツオのみではない出汁がやや勝った、醤油の色が薄めのもの。そのまますすっても十二分においしい。蕎麦との組み合わせでは、やや負けてしまっているが、大目に蕎麦つゆをくぐらせればいいだけの話だ。十割ではなく、二八のほうがこの蕎麦つゆとのマッチングはいいのではないか、と思った。ともあれ、満足してお蕎麦を食べ終えた。いいタイミングで供された蕎麦湯は、別仕立てのポタージュのようなもので、これはこれで大変結構でした。やっぱり京都は雰囲気がいいなあ、と四条(五条かな?)通りを眺めながら物思いにふけったのであった。



2020/3-1 ざる十割 大もり 1400円

あれからずいぶん時間が経ってしまった。しかし幸いにしてまた京都に足を運ぶことができた。かつてと同じ場所で同じ雰囲気、花番さんたちの気配りもいい。本日のお蕎麦は、星はあまり目立たず、穀物の粒々感が目立つ、しかしエッジが立った、太さがややそろわない感じの手打ち手切りを感じさせるようなお蕎麦だった。北海道のものと説明してくれたが、薫りは弱いものの、大変結構でした。蕎麦つゆの印象は以前と同じだ。塩でも試してみろといって、小皿においしいお塩を出してくれたのもありがたかった。前回はどうだったか忘れてしまったが、今回は十分な量のお蕎麦が供されて、とっても満足できました、ごちそうさまでした。

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