SSブログ

千代鶴 特別純米生酒 中村酒造 [日本酒]

7月某日

千代鶴 特別純米生酒 720ml 中村酒造 1,380円(税込1,490円)
Chiyozuru.jpg
なんと東京のお酒だ。
蔵元は、文化元年(1804年)から酒造りを続けているのだという。素晴らしい!

行きつけのお酒屋さんによれば、東京のお酒は東京で醸しているという理由であまり売れないという。私は、澤ノ井など最近好物になった東京のお酒があるのだが、どうしてだろう。都内には今でも頑張っておられる複数の蔵元があり、探せばいいお酒が沢山あるに違いない。それを探すのも個人的には老後の?贅沢な楽しみだ。イメージではなく、お酒そのものを味わって楽しんでほしいと思う。銘柄(ブランド)を無視する必要はないけれども。まあ、このへんでやめておこう。

じっとお酒の佇まいを見つめてみる。透明なブルーの涼しげな瓶、というかボトルというべきか、に涼しげにお酒が入っている。微笑みながら漂っているようで、いかにもさらりとしたお酒が入ってようなプレゼンテーション。プシッ、と封を切ると、夏向きの鮮烈な薫り。口元に運ぶと、プンとただよう酵母臭。昔風のお酒の薫りが残っている。透明感が強く、切れ味が鋭い。一見して”薄い”印象を与えるのだが、実際はガツンとした強めのインパクトがある。ダイレクトなアルコールの味も若干残されている。好みが分かれるところだが、私は好きだ。

深みはあまり感じない。混じりけなしといった味わい。甘さ、酸味、苦味などは冷やしていることもあって控えめにしか感じられない。味わいを複雑にする雑味が比較的少なく、薄めの旨みのみ。何故か漂う昔風の酵母の薫りが強い印象を残す。しかし開封して数日間冷蔵庫で保存したところ、昔の地酒のような、なんというか、いなたい味わいが醸し出されてきた。酵母臭がさらに目立つようになり、複雑で酸味や渋みがやや強く、甘みが相対的に後退した味わいとなり、舌に強く長く印象を残す。数日でお姉ちゃんがおばさまに成長したような。(あ、不適切な表現でした、反省します)これは面白い。若かりし頃に地方都市の山などで巡り合った、地元で小規模に醸されていると思われる地酒の味わいを思い出させてくれる。

目にした大きなWebサイトには、”品の良いフルーティな香りと、やわらかく上品なふくらみのある味わいが魅力です。”と記載されている。私的にはちょっと実際のお酒のイメージとは乖離を感じさせる記載かな?と感じた。開封当初の印象としては、夏のお酒ではあっても、もっと味わいが濃い方がいいと思った、とノートに記載したのだが、数日後には大きく変化して、古風で懐かしい風合いをもった愛すべきお酒、といったところだ。数日で何かが大きく変わってしまった。私がここ数日でジジイになったのかもしれないが、やはり空気にさらされて、お酒が変化した可能性が高い。ワインでいうデカンテーションのようなものだろうか?やはり日本酒は繊細な”生き物”なのだ。呑み手としても、アンテナを最大限に張り巡らせて、その味わいを精一杯全身で楽しみたいと思う。

また呑む?:Yes 
印象    :当初の印象は、今どきの若者にお勧めのさわやかな日本酒、であったが、開封後数日すると、古風で懐かしい風合いをもった愛すべきお酒、というぐあいに大きく変化した。酵母臭”プン”は呑み手を択ぶだろう。涼しげな青い瓶(ボトル)に入った”一粒で二度おいしい”夏のお酒だ。
タグ:日本酒
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0