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香るアジア人 [雑文]

香るアジア人

今朝は少し良い服を着て電車で通勤した。座席に座るのが嫌なので、立ったままで電車に乗っていくつもりでいたのだが、沢山席が空いているのでついつい座ってしまった。電車の座席は、どうしてか、端っこの席に人気がある。壁に寄りかかって休んだり眠ったりできるからなのかもしれない。が、私の場合は、お隣になる人が一人だけで済むのがとても助かる。見知らぬ人と一時であってもぺったりとひっついて移動するのがどうにも苦痛なのだ。病気なのはわかっているので許してほしい。ぺったりしても快適でいられるのは家族と愛人だけだ、、、。だから車での移動の方が好ましいのだが、昔有名なギタリストが言っていたように、“公共の交通機関を使わなくなると、世の中のことが何もわからなくなる 人生を失うことになる”というのは本当のような気がしている。まあ、高邁な話はどうでも良いのだが、自分の場合、狭い車内、肩を並べる人が気になるわけだ。

最初にお隣になった人は、、、スポーティーな服を着た中年の女性だった。私は隣に座る人が女性だとホッとする。それは、女の人に触れたいからではなく、清潔にしている人が多いからだ。しかるに今朝のお隣さんは、そこはかとなく埃っぽい香りを漂わせており、必ずしも清潔ではないようだ。タバコのやに?のかほり。そこで巨大な私の体をできるだけ細くする努力をして、本の世界に没頭して時間をやり過ごしていたのだが、このおばさまは、暖かい車内で眠くなってきたらしく、目をつむって恍惚の世界に、、、。そしてだんだんと斜めになって、私の温かいコートに頭を擦り付け始めた、、、、ヤメテクレ!しかし私の願いはかなえられることなく、おばさまの頭の重みを感じつつ電車に揺られることに、、、。揺れるたびに髪の毛から煙草が匂う。肺癌になりそうだ。なんだかこのひとのジャンパーを私のコートに擦り付けられているような気もする、、、いやだな、、、と。しかし暫くすると、この方はぱっちりと目を覚まして電車を降りて行った、、、、やれやれだ。自分の病気にもほとほとあきれてしまう。

某大きな駅に停車したのだが、次に私の隣に座ったのは、、、、どうも大陸系アジア人のような男性だ。見たこともないブランドのジョグシュー、なぜか真っ黒、しかもピタピタなズボン。昔でいう“マンボズボン”だ。そして綿がところどころはみ出してしまったジャンパー。顔はなかなかかわいいのだが、女性ではなく若いにーちゃんのようだ。そこはかとなくにおうので、体を壁に押し付けて、コートが彼に触れないように体の左側に出来るだけ寄せる、、、といっても限界があるが。そのままの不自然な形でできるだけ体を細く保ちつつ、本を読んで覚醒度を高め、“警戒”しながら電車に揺られた。しかしこの人は意外にお行儀がよく、背を伸ばしておとなしく電車に揺られている、、、、ああ助かった、、、、と思ったのも束の間、ものすごい刺激臭で私のお鼻を直撃、、、、これはすごい!頭がくらくらして涙がにじんできた、、、、。一体全体何の匂いなんだろう?怒りを通り越して不思議な気持ちになってしまった。韓国で食べられる発酵したアカエイみたいな感じ?オランダの発酵したニシンみたいな感じ?とにかく発酵系刺激臭である事には間違いがない。涙を誘う香りだ。立ち上がるどうか、あまりの刺激にぼんやりとしてしまった頭で迷っているうちに、私が降りる駅が近付いてきた、、、ああ、、、新鮮な空気っておいしい。涙も止まった。今朝は、ずいぶんとつらい通勤であった。


この某電車にのる人たちはあまり上品ではなく、とくに肉体労働者系の、わりと汚れた服を着ている人たちと(泥だらけのコートなんか着ている。ガテン系でもこれみよがしに小ざっぱりとした服装で清潔感を漂わせている人もいる。)、スーツ組との戦いは壮絶だ。スーツ組は椅子に座ると、通勤の一時を少しでも快適に過ごそうと、目をつぶってしまうひとが多いのだが、こういった人(女性もいる)に、泥だらけのコートをぐりぐりと擦り付けて意に介さないガテン系の人たちを何度も見た。ブルーカラー系の数人が椅子を占拠してこれ見よがしに足を延ばし、通勤電車の一部を支配している?様子を目にすることもあった。椅子の取り合いで怒鳴りあいとか殴り合いとか、私自身も背広組の男性に蹴りを入れられたことがあった。Blue 対Whiteの戦いは今後も続くことが予想されるが、みんな通勤で疲れているのだ。イライラするのは仕方がない。通勤でなければ、恐らくお互いに気をつかって棲み分けることで、それなりの秩序の中で移動を楽しめるのに、、、。何とかならないものだろうか?

私は長時間読書をすることが出来るので、電車通勤は好きだ。しかし蛍光灯をはずして車内を暗くするのは勘弁してほしい。鉄道会社は眼医者さんや眼鏡屋さんからお金をもらっているのだろうか?ただでさえ電車の中での読書は疲れやすいのに、暗いと目がすぐに疲れてしまうので、“やめてほしい”、と強く希望している。

ともあれ、周囲の人の言動によらず、たとえ電車の中であっても、日本人としての品位を保って生きていきたいものだ、と考えている。

タグ:通勤 電車
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