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Billがいなくなった-15 やってしまった USACG-Warmoth Tele [音楽]

Billがいなくなった-15 やってしまった USACG-Warmoth Tele


Okay.jpg
これは何をしたところかわかるだろうか?ペグを外すことなく、プロを気取ってタッチアップをしたところだ。ダボを切り、ノミで削り込んで周囲と高さを合わせ、ラッカーを数層塗りこめて可能な限り本来の塗装と一体化させた。ダボが目立つのは、横断面が木口になっているので仕方がない。想定済みなのでがっかりすることは無い。しかし残念ながらダボのすぐ近くに金属製のWarmothロゴを貼ってあったため、どうしてもサンディングと磨きがうまくゆかずに、キレてしまった私がロゴをはがしたところだ。ダボ周囲のラッカーがいまいちポリと一体化していないのだが、まあ、我慢できる範囲の仕上がりだ。しかし、意外と頑固に張り付いたWarmothロゴをはがすのに手間取り、ポリ塗装に数か所、線上の傷をつけてしまったのだ。なんということだ!だからプロ気取りはだめだというのだ。私のようなアマチュアルシアー(ルシアーなんて、なんていう良い響きだ)は、道具に頼って作業を行い、段取りを重視しして、塗装や木工作業は”最低限”というのが原則なのに。大きなため息をついて、自分の愚かさを塗装の傷ごと受け入れようとしたのが、作業に入る前の誓いの言葉を思い出してしまった。”徹底的にやる”と。これが間違いだったのかもしれない。



Sanded down.jpg
そしてやってしまった。#1000のやすりでヘッドをくまなく磨き、残った傷を完全に消そうと試みたわけだ。気合を入れてペグをはずし、本格的に塗装と向き合うことを決意した。本来の塗装がラッカーの艶消しであれば、細かいやすりで番手を上げながらどんどん磨いてゆけばいいのだが、今回は本気でグロス塗装を回復することを目指したわけだ。Warmothのポリ塗装はメイプルの木目が透けるほど薄いが、やはり角の部分や穴の部分にはずいぶんこってりと塗装が乗っており、均一な厚さにするのには時間がかかる。一部木部が出てきてしまう可能性もある、しかしやると決めたのだから仕方がない。徹底的に付き合うことにする。



Final results.jpgそれで、#1000から3種類のコンパウンドを使ったところがこの写真で、磨きは機械の力に頼った。ポリはやっぱり固いみたい。ラッカの部分だけが早く削れていくので気を使った。ドレメルと電動ドリルが活躍した。ドレメルはバフが小さめだったので、塗装にムラが入ってしまったようだ。


Final Results.jpg
その後コンパウンド入りのフィニッシュを使ってさらに磨きをかけたところなのだが、いかがだろうか。一見そこそこの仕上がりに見えるだろう。しかし輝きにムラがあったり、わずかな線状の傷が残っていたり。完璧には程遠い仕上がりだ。点数をつけるとすれば65点だ。90点は欲しいところだ。残念だが現物は写真よりも仕上がりが悪い。悲しくなってしまうので、ついついきれいに取れた写真を載せてしまうわけだ。それに、ポリの下品にギラギラ輝く感じが足りない。どうしたらよいか、、、がっかりした私はついつい全てのハードウェアを取り付けて楽器に仕立て上げて弾いてしまった。うん、やはりこの楽器の魔法は解けていない。素晴らしい音だ。ものすごく弾きやすいし、10(イチゼロ)のセットでボディもネックもフルに鳴っている。ラウンドワウンドを張る必要を感じない。弦とボディ、それからネックの組み合わせは本当に大事なのだ。木部の素材の質がさらに良ければ、、、などとも考えてしまうが、それは望みすぎというものだろう。Warmothの塗装はやや硬度が足りないように思われるが、これも期待しすぎか。このままで十分に素晴らしい楽器だと思う。

これまでにポリの仕上げは何度かやったことがある。失敗したことはなく、仕上がりは満足のゆくものだった。理由は、素晴らしい設備や経験があるということではなく、身の丈に合った材料を使ったからだ。それは、、、

http://www.minwax.com/wood-products/clear-protective-finishes/wipe-ons/minwax-wipe-on-poly

こいつだ。布でふきふきして塗りあげるだけで、美しく仕上がる。これを細かいやすりでこすりながら数層塗ることを繰り返し、最後にコンパウンドで磨けば、ほとんどプロのような仕上がりの美しい楽器を手にすることができる。仕上がった塗装面はあまり固くはないが、継時的に楽器らしい手触りに変化してゆく。黄ばんでくるのは困り者だが、これはポリであれば何でも同じようなものだ。アメリカでの楽器を手作りする人たちの間での評判も上々だと聞いている。しかし楽器の塗装に実績のあるこいつは、日本まで輸出してもらえないのだ。日本のMinwax代理店と相談してはみたのだが、らちが明かない。燃えるものはなかなか送ってもらえないのだ。悔しいがあきらめるしかなさそうだ。

それで、根性でいろいろと調べてみた。国内に同じような製品は無いかなって。そしたらあったぜベイビー!
http://www.asahipen.jp/product/detail.php?top_cat=04&cat=01&middle_cat=05&item_code=17633
しかし仕上がりがなんというか、柔らかいんだそうだ。どうなんだろうか。楽器に使ってみてよいものかどうか。

http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/185490/
これなんかも結構いけるらしい。

また、これも良さそうだ。
http://www.minwax.com/wood-products/one-step-stain-and-finishes/minwax-express-color-wiping-stain-finish Wipe on polyよりも弱いが、これも結構使えるらしい。これは興味があるので速攻で輸入だ。

一方で、わが国で伝統がある ワシンニスにも、拭き塗りが可能な製品があるという。
http://www.washin-paint.co.jp/sp/product/type/oil-based/door-varnish いかにも信頼できそうな製品だ。

しかし、そんなことまでしなくっても、ポリを全てはぎ取って、勉強と思ってシェラックで塗ってしまってもいい。
塗装としての強度は大幅に劣るが、ヘッドだけなので何の問題もない。塗装の練習と思えばいいわけだ。やり直しだって何度でも効く筈だ。

ということで、徹底的にやることにした。Wipe on polyが使えれば本当に簡単に対応できるのに、結局なかなかしんどいことになってしまった。

今でも塗装のポリ被膜の厚さは十分残っている筈なので、#800くらいのペーパーから下地を作りなおして、楽しくやれそうだったら#2000くらいまで水とぎして、それでバフの処理でてかてかにすることから試みてみる。

木部の加工は深いが面白い。塗装も深く面白いが個人的には付き合いにくいものだ。双方ともに芸術的なセンスが要求されるように思う。


1.下地から作り直して磨き直し  ダメなら
2.min wax 製品を試してみる ためし塗りをして評価するが、それが
3.気に入らなければアサヒペンをやっぱりためし塗りをやって試して、本当に柔らかい仕上げになるかを自分で評価する。
4.それでもだめならシェラックを、練習だと思って使ってみようと、現段階では考えている。
やっぱり塗装は難しい。今後できるだけグロス仕上げとは付き合わないようにしたい、、、、。

興味がある人は、今しばらくお付き合いください。
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