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Heritage H575 Custom のブリッジ問題 [音楽]

Heritage H575 Custom のブリッジ問題

私の愛器、Heritage のH575 Customなのだが、いつ爪弾いてもいい音で音楽を奏でてくれる。Bodyが小さめでトップがメイプル単板であるためが、”馬鹿鳴り”というわけにはいかないが、十二分に音楽的な音で鳴ってくれる。私のお気に入りだ。こいつのブリッジはローズでできているのだが、ブリッジの加工がやや能天気な感じに仕上がっており、弾いているうちに六弦がブリッジにめり込んできたようだ。弦は鉄であり、いくらローズで作ってあるといってもブリッジは木製だ。時間がたてば減ってくることは目に見えている。それで某国在住時にカスタマーサポートと連絡を取り、すでにして予備のブリッジを手に入れてある。チェックを送ったところ、ブリッジをいきなり封筒にいれて送ってよこしたのには驚いたものだ。いかにも大陸的というか。しかしそれでも大きな問題はなく、必要なものが廉価に手に入ったので満足していた。

帰国後、楽器は良好な状態を維持しており、木部は非常に安定していて今後しばらくは狂うようなことは無いだろう。湿度が高い日本の夏も、異常なレベルまで湿度が下がってしまう冬も経験したので、このあと数十年、おそらく私自身よりもこの楽器は長生きしてくれるだろう。素晴らしいことだ。しかしまたしてもブリッジである。リプレースしたブリッジはやはり弦にあたる部分が不必要に薄く作られているためか、またまた低温弦が当たる部分がすり減ってへこんできた。こうなるといくらブリッジを調整しても全体のバランスが取れなくなってきて、例えばコードを弾いた時などに低音が強調されすぎてブーミーになってしまう。きぶんよく弾きつづけるためには、何らかの対策が必要だ。

私の楽器のシリアルはHeritageに登録されているため、先方もこれまでの事情を記録していることをちょっとだけ期待して(まあ某国の会社なので期待しすぎは禁物だが)、直接連絡してなんとかもうひとつブリッジを買わせてもらえないか?とお願いしてみた。サポート担当の人の名前は憶えていたので、メールを投げてみた。日本国内のディーラーを通してね、っていう話になるのかな、と思っていたのだが、先方は“○○”とか“××”とかの業者から買ってね、といってきた。そんな冷たい、、、。それで、“Heritageを愛しているからOriginalと同じものを手に入れたいんだ”としつこく言い募ってみた。今度こそローカルのディーラーを通してね、って言われるかと思ったんだけれど、彼のお話は全く違うものだった。“ナルホド、KJ、君の気持ちはよく分かった。だけどHeritageも○○からブリッジを買っているんだよ”というではないか!内製じゃあなかったのか!Oh my God!というやつだ。

それで数日間、幾つかの業者と連絡を取り、Originalと寸分たがわぬ寸法の、ローズでできたブリッジを見つけることができた。おそらくAsia、しかも某国製の製品で、加工は機械で行っているためかそれなりにきっちりと作ってある。しかしブリッジの弦にあたる部分の厚さ、特に低音弦側が非常識に薄くなっているという欠点までそのままだ。しかたがないのでこいつをいくつか買い込んで、交換しながら楽器を維持していくことに決めた。寸法がやや特殊であるため、金属性のものや、牛骨で作ってあるものに代えてみようとも考えたが、残念ながら難しい様だ。Heritageよ、ちょっとがっかりしたぞ。それでもこの楽器は私にとって唯一無二のもので、私の愛はいささかも減らないけれど。

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