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屋守(おくのかみ) 純米中取り無調整 生原酒 豊島屋酒造 1800ml 2992円 [日本酒]

屋守(おくのかみ) 純米中取り無調整 生原酒 豊島屋酒造 1800ml 2992円


これこれ、これこそがいつだったかお蕎麦屋さんで教えていただいた屋守そのもの
だ。荒走りよりもすこしだけお安いのだが、私にはこの方があうようだ。封を切る
と、、、いい薫りだ。上品かつどこか力強い吟醸(様)香だ。筆舌に尽くしがたい、、、
豊かな薫り。そいつを吸い込むだけで脳みそがトロリと溶けてしまいそうだ。幸せ。
一口軽く含んでみると、爽やかフルーティではあるが、しっかりとしたボディというか旨
みを感じさせ、全体としてさっぱりとしているのだが、濃厚さも同時に表現されてい
るというミラクルだ。論理的には矛盾しているはずなのだが、“さっぱり”と””濃厚“とい
う正反対の性質が、一つの実在する物質として成立している。こいつはすごい。しか
もおいしい、、、。個人的にはもうすこしだけ薄めでもいいのかもしれないようにも
思うが、無濾過無加水の無調整生原酒だからこれでいいのだ。
しばらくはこのお酒とじっくりと付き合っていこうと思う。
このお酒の隅々を理解したような気になるまで屋守だけと付き合って
いこう。体を壊さない程度に少しずつね。

オヤジの人生にはちょっとだけ”毒“が必要なのだ。



こいつも常温(といっても10度そこそこ)で保存したらまったく味や香りが大きく変化してしまった。
冷や汗をかいて冷蔵庫にスペースを確保、数日落ち着かせてみたところ、多少は元に戻ったようだ。拙宅に根を張る山の神も、見て見ぬふりをしてくれている。武士の情けというやつだろう。しかしあら走りは70%程度回復したのだが、中取りは60%くらいか?蔵元や運送業者、お酒屋さん、ごめんなさい。みんな頑張ってそれぞれの役割を果たし、新鮮でおいしい、奇跡のようなお酒をお家まで届けてくれたのに、、、。まったくお恥ずかしい限りで申し訳ない。こういったことは銭金の問題ではないのだ。まことに大げさだが日本の文化にかかわる問題だ。かつては存在しえなかった、蔵元に足を運ぶことで限られた人たちだけが味わうことのできた生酒が、保存技術や運送が高度に整備されたことで、一般の、私のような好き物にも届けられるようになったのだ。そのありがたさをよく理解して、大切に味わうことができないのであれば、こういったお酒を味わう資格はないのではないか。

お酒屋さんであってもそのようなことを理解せず、お酒を日にさらしたり、低温で保存しなかったりするお店も散見される。嘆かわしいことなのだが本当だ。私自身もこの経験をしっかりと受け止めて、味が劣化したお酒を少しずつなめなめ、なんとか立派な酒飲みになろうと褌のひもを(パンツのゴムを)引き締めなおすのであった。お粗末。
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