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The ultimate single amp その後 [音楽]

The ultimate single amp その後


Single Amp.jpg
最近また、エレキに戻っている。Jazzを勉強する機会に恵まれたからだ。昔知りたかったことを教えていただけるチャンスを目の前にして、オジサンの血潮は熱く燃え上がっているのだ。それで、いまだに持っているFenderのアンプと、ほこりをかぶっていた自作のChampをModifyしたSingle Ampに火を入れて一緒に燃えあがっているのだ。

かつてお金をかけて雑に作ったSingle Ampはまともなものではなく、知識と経験が整ってから手を入れ、何とか使えるようなものに仕立て上げた。しかしこいつをFender Blues Juniorのキャビにつないで実際に使ってみると、何のエフェクターもかまさないのになんとなくひずんでいるような音になってしまう。Blues Juniorについている大きなスピーカーのせいなのかもしれない。インピーダンスはあっているはずなのだが。小さなスピーカーがついているチャンプのキャビネットは、倉庫で盗まれてしまったらしく見つからない!ともあれ、Fenderにビルトインされたアンプではなく、自作のアンプで練習したい気分なのだ。

楽器のセッティングを変えていろいろとやってみたのだが、全然だめで、全くJazzの音にならない。いわゆるHeadroomが狭く、なんとも余裕のない、色気のない音になってしまうのだ。エフェクターを駆使すれば何とかなるのかもしれないが、Jazz系の音楽の場合、エフェクターは最小限にしたいではないか。ハム付きのテレをつないでもだめ。フルアコをつないでもダメ。Telecaster Customをつないでもだめ。さてどうしよう。

重要なことを忘れていた。

このアンプは、整流管の5Y3に加え、プリ管12AX7とパワー管6V6で構成されているのだが、パワー管を交換することができる設計になっているのだ。といっても、手元にある真空管はわずか数種類しかない。その前に整流管を手持ちの5AR4に代えることにする。これだけでもすこし音の印象が変わる。

まずは手持ちの6V6をかわるがわる交換してみる。意外なことだが、ペアとして売られているものでも、自分の耳で違いが分かるくらい音が変化するのだ。しかしそこは同じ管なので、変化の割合はごく微々たるものに過ぎない。その後5881やKT88も試してみる。このアンプは、電源トランスのヒーター巻き線に余裕があるのでそれが可能なのだ。但し定数の設定が各々に最適になっているわけではない。

各々ペアで購入して2本ずつ持っているので、すべてを試してみる。やはりKT88が音の力強さからしてダントツのような気がする。弾いてきて気持ちがいいし、なんだか”球”が遠くまで飛んでいくような感じ。音がぐいぐいと前に出ていくのだ。これはすごい。ダルマのような大げさなルックスも素敵だ。パワー管はこれに決まったのだが、最終的な音がどうも気に入らない。音に張りがなかったり、わずかなノイズが入っていたり、響きがちょっとしょぼかったり。

プリ管の12AX7、それもエレハモの割と高い奴を刺してあったのだが、これが悪いのかな、と考えて、12AY7、AU7、AT7などに置換してみる。Xと比べた場合のゲインは、以下のようになっているらしい。

# 12AX7 (gain of 100)
# 12AT7 (gain of 60)
# 12AY7 (gain of 45)
# 12AU7 (gain of 19)

つまり、ゲインを下げてヘッドルームを拡げたような効果が得られないか、と考えたわけだ。プリ管をたくさん手元に持っている私も狂っていると思うが、せっかく手持ちにあるのだから使ってみない法はない。とっかえひっかえしてみるが、どうもしっくりと来ない。ゲインを下げると真空管アンプ特有の音の“張り”が失われてしまって楽器を弾いていて楽しくないのだ。

この時点で気が付いた。私は手元に数種の12AX7を持っているのだが、こいつらのスワップを試していないではないか!さっそくやってみる。JJとかEHの安い奴、高い奴、安売りで買った奴、昔無茶をしてちょっとおかしくなっている奴、、、。それこそとっかえひっかえだ。途中で興奮して電源を入れたままでプリ管を引っこ抜いてしまってえらいことになった。幸い大けがはしないですんだ。その中の一つ、秋葉原で拾ったスロベニアの安い奴なのだが、こいつが私のアンプにはぴったりということが分かった。ノイズは皆無で音色は真空管アンプ特有のプリンプリンした感じ、Jazzの複雑なコードを弾いても濁らずにうまく響く。派手ではないが気持ちのいい音だ。これはいい、これが最高だ!理屈も何もあったものではなく、恥ずかしながらCut and Errorの典型だ。しかし何とか長時間耳にしていても疲れない、自分なりの”いい音”を手に入れることができた。このアンプに、USACGの木部にGibsonのClassic57を乗せたテレをつないで鳴らす音が今のところ最高だ。このテレもずいぶん手間暇をかけて、、、まあそれはいいか。またの機会にしよう。

最近は、こんなセッティングでJazzを練習、というか勉強する時間が私の心の慰めとなっている。深夜はちょっと無理だが、お金はかからないし、知的な好奇心は満たされるし、いい趣味だと思っている。Jazz Guitarは私にとってはまだまだ難解で、アルコールを入れてしまうととても勉強にならない。だからJazzにもっとのめりこむことができれば、お酒をやめられるかもしれない。おそまつ。

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