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徒然 Mazda2 2020/2-1 [クルマ]

徒然 Mazda2 2020/2-1


病人を乗せて狭い路地に入るために手に入れたMazda2なのだが、かなり気に入って距離を伸ばしている。なんだか走っていて楽しいのだ。値引きをほとんどしてくれず、結構いい値段だったのだが、結果的にはいい買い物をしたと思う。

日本のような小さな国で楽しむために乗るクルマ、せいぜい100㌔+くらいまでの速度で走ることを楽しむクルマと言えば、誰が何と言ってもロードスターが一押しであろう。まあ、S660でもいいのかもしれないが、やはりここはロドスタとしたい。小さな軽いボディにそこそこ元気のあるエンジンを載せて、FRでマニュアル、2シーター。古典的な文法に則ったクルマを現在の技術で作り上げてある。すでにして4代目になるほどしつこく作り続ける態度にはMazdaの良心と執念を感じる。

しかし私には駄目なのだ、S660もロドスタも。190㌢近い身長が全て台無しにしてしまうのだ。初めてS660を見かけたとき、取るものもとりあえずHondaのディーラーに足を止めてS660の試乗をお願いした、のだが、幌に頭がぶつかってしまい乗れたものではなかった。すぐにあきらめた。ロドスタについては190㌢の人まで乗れるように設計したというお話しだったのだが、それはおそらく欧米人の場合であって、身長のほとんどが胴と頸という、正しい東洋人の体型をした私の場合、やはり幌に頭をこすりつけるてしまい、気になって快適にドライブすることができない。皮のシートがついたロドスタも試してみたが、さらにヘッドクリアランスに余裕がない。屋根つきのモデルも考えてみたが、やっぱり駄目だった。せっかく日本人に生まれて海外で購入するよりもロドスタを安く買えるというのに、なんという不幸なのだろう。

新車を購入しようとする際、マニュアルシフトにこだわると、選択肢は多くない。FRにこだわるとさらに選択肢が狭まるためFFを受け入れざるを得ないのだが、小型車であることを前提とすれば、スイスポが購入候補の筆頭に挙げられるだろう。スイスポは安いし評判がいいし、自宅近くに信頼できそうなスズキ系のショップもあるし、乗り心地だっていいと言うのでモノスゴク心惹かれたのだが、横から見たフォルムがどうしても気に入らずあきらめた。ずんぐりしているように見えるのが嫌なのだ。フィットRSを選べば、またHondaにいる信頼するお気に入りのメカさんとお付き合いできるかもしれない、と、こちらも心が揺らいだのだが、内装の雰囲気がどうしても受け入れられず、候補から外した。Hondaのひゅんひゅん回るエンジンをもう一度手に入れたいのだが気に入らないのだから仕方がない。マニュアルでなくてもいいのであればポロの下位モデルがいいと思うのだが、やはりそれはできない。いくらクルマの出来が良くても、オートマだと私の場合クルマに乗る意味そのものがなくなってしまう。

というわけで選択したMazda2なのだが、結果的には成功だった。何よりもフォルムがいい。世代が新しくなり、線ではなく面で表現したボディを手に入れたいのはやまやまなのだが、何より急いでいたし、今のMazda2のデザインが気に入っているので古くなっても問題は無い。デザインは性能の一部なのだな、とういことが、このクルマに乗っていると良くわかる。基本的に二人で乗ることを想定して作られており、後ろの席にはあまりスペースが割かれていないが、小柄な病人を乗せるには十分だ。小さい車体の割に内部、少なくとも運転席周りは必要十分に広いので、背の高い私でも不自由を感じることはない。ヘッドクリアランスも十分だ。ドライバーズシートは贅沢にも皮でしたてられており、パワーシートでヒーターもついており、至れり尽くせりなのだが、私にはやや小さく、JM50ではなくAM50の規格で作られたものが欲しいところだ。しかし何とか体を収めることができるし、腰から下の体を結構上手にホールドしてくれる。皮の色も大人っぽくってなかなかのものだ。


椅子に体を預けて前を向いてみると、なんといってもヘッドアップディスプレイ?がいい味を出している。ドライバーの身長によって使いやすいように角度が帰ら得るようになっており、ドライブに関係する部分には十分なコストがかけられていることをうかがわせる。ディスプレイの主役が速度計ではなく、タコメータであることも気に入った。デジタルとアナログの混ぜ具合もちょうどいいように思われる。小さな可愛いハンドルには、当然のように角度調整に加えてテレスコがついているし、皮で巻かれたハンドルには、なんとヒーターまで仕込まれている。また、評判の悪いマツダコネクトなのだが、これまであまりナビに頼ってこなかった私には、十分な機能と品質のように思われる。下を向いてみると、ABCペダルの配置は拘っただけあって自然な感じだし、Aペダルがオルガン型なのが特にいい。シフトノブは私のポジションからはやや遠目なのだが、新車でもスコスコと軽いストロークで決まって気持ちがいい。節度感も十分だ。ノブには皮を巻いていないが、デザインがいいので嫌な気持ちにはならない。

走らせてみると、なんとも“軽い”。小さな車なのでピョコピョコ感は避けられないが、穏やかでスムースな乗り心地だ。道路からのインフォメーションもタイヤとボディを伝わっていい感じに腰に入ってくるので、走っている実感があっていい。Mazdaは、クルマの剛性を上げることと、剛性感をあげることを、良く理解した上で使い分けているように思われる。遮音はすごく効いているとは思わないが、車格を考えるとちょうどいい。

エンジンはロドスタと似た音質で、NAらしくパワーの立ち上がりはAペダルからの入力に対して迅速かつリニアで気持ちがいい。パワーそれ自体も必要十分であり、なんら不足を感じさせない。室内に結構音が入ってくるのだが気にならず、むしろもっと聞きたいくらいだ。ブレーキの効きは必要十分で、協力というほどではないが、不安を感じることはない。全ての機能が手の内に入るような印象を与えてくれ、バランスが良く実用性が高いのだ。クルマをおろしたての頃は、フロントの接地感が乏しく、特に雨の日などは速度を上げるのが怖かったのだが、5000㌔を軽く超えた現在、不安は消え、雨の日でも自信を持ってドライブできるようになってきた。タイヤが一皮むけたのか、サスが馴染んできたのか。私の脳が馴染んだということなのかもしれないが。ヒトの目を気にすることがなければ、本当にこれで十分だと思われるだけのものを持ったクルマだ。

このクルマに乗る際の唯一嫌な点は、大きなクルマに軽くみられるためか割り込まれることが多くなることや、駐車場の係員などになんとなく粗末に扱われることくらいだ。いわゆる“エバリ”が効かないということだろう。しかし都会の移動に使うのには最良の選択の一つだと思うし、長距離も問題なくこなせるように思う。

自由になる時間はあまりないのだが、F30と一緒にこのクルマとも最後まで徹底的に付き合いたい。

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