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多分さいごの楽器? [音楽]

多分さいごの楽器?

Whole.jpgFinger Board.jpg酒は呑むし、楽器は欲しいしで我ながら困ったものである。それでも酒量はずいぶん減ったし楽器もしばらく買っていない。自分としてはかなり良くやっている。アンプだって我慢して作っていない。しかし最近奇跡のような出来事が起こり、ご縁にも恵まれて、夢にまで見た楽器を手に入れることができた。なんかさいごかな?っていう雰囲気が漂っており、じっさい自分にきわめてふさわしい楽器が手にはいったような気がしている。というか、確信がある。鍵と鍵穴の関係と言えばいいのだろうか。”この子がうちに来た”というのが実感だ。これから手を入れて、すこしずつ自分のものにしていこうと思う。末永く一緒に暮らそうと思う。

この楽器を最後に選んだのは、昔の自分を救済?するためだ。初めてFender Japanが出た時、私は一番高いモデルを御茶ノ水で目にしている。これを買わなかったことを後悔しているのだ。後光が射したように見えたFJのストラトは、店内の階段の脇の一段高いところに展示されており(今でも脳裏に思い浮かべることができる)、気軽に手に取ることはできなかった。出来上がったばかりの楽器は大変良くできている印象でまとまりがよく、全体に小ぶりな感じがした。ローズ指板でサンバースト、代表的な60年代モデルだったと思うのだが、ヘッドもボディもほれぼれするような優美な曲線を描いており、細部まで神経が行き届いていると感じた。素材もかなり選び抜かれているのかな、と思われた。当時の販売価格は12万円程度、いまでいう20万円くらいの感じだったと思う。これはありだな、と思ったのだが、当時はまだ若い、というよりまだ幼く、米国モノを手元に持っていなかったこともあり、思い切って12万円を出すことができなかった。それをいまだに女々しく後悔しているのだ。今現在手元になるFCSのストラトはとてもよくできており、弾くごとに育っている印象さえあるので、おそらくFJのほうがいい、ということにはならないと思うのだが、日本製の楽器の最高峰のもの、それも気を遣って作ったであろうFirst lotのものを手に入れたかったのだ。勿論新品で。私がLimited Collectionの事を知った時にはもうこの楽器はすでに市場に出回っておらず、ずいぶん悔しい思いをしたものだ。しかもあのTomo Fujitaさんも持っているという。そんな私にDead stockが手に入るというのだから、もうこれは神の恩寵、買わない法はないだろう、ということで取るものもとりあえず全力で入手した。改めて手にしてみると、とてもよくできている。FCSのようにはいかないが、日本製のいいところが出ている。例えばFCSの場合はNCでボディを切りだしてからおそらくやすりなどで局面をかなりいじっている様なのだが、FJの場合はNCの工作精度をそのまま生かしているというような違いがある。

FCSとFJの一番大きな違いは、私の考えでは楽器にとって最も大切な特性はネックの強さとしなやかさなのだが、FJのほうが太めに作られているにもかかわらず、残念ながらFCSの圧勝だ。しかしトラスロッドなどで調整すれば、FJだってかなりのレベルに持っていけるのではないかと考えている。こんごFJを心いくまでいじり倒して、どれくらいこの楽器が育ってくれるのかを楽しみにしている。



まず掃除をして、乾燥して割れそうになっている指板をケア。弦高を自分の指に合わせて下げてから弦を張り替え。やや重いがしっかりと作られた楽器だ。想像通りの良品。購入前にネックの状態がやや順そり気味になっていたことを確認したのだが、弦を張ってしばらく弾いているとそれがより明らかになってきた。ロッドをいじる必要があるが、しばらくまって木が落ち着いてからにしようか。おそらくまっすぐなネックに修正可能な範囲だろうと判断している。head側から見たローズとメイプルの境目が微妙に曲線になっていることが外見的に重要なのだが、うん、この楽器は細かいところまでちゃんとしている。よしよし、いい買い物ができたぞ。ありがたい。これで前に進めそうだ。どんどんいこう。
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