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2022/3/23   祝 東野・渡辺ペア 全英オープン2022優勝 [雑文]

2022/3/23   祝 東野・渡辺ペア 全英オープン2022優勝



ついに書いてしまうが、私は東野選手のファンだ。しばらく前から東野・渡辺ペアの試合を拝見しているのだが、この二人の組み合わせがなんともいい味を出している。Youtubeなどで、お二人が高校生のころからの試合を見せていただき、楽しい時間を過ごさせてもらっている。いい時代になったものだ、本当ホント。かつては、自閉症的な訓練を繰り返して素晴らしい技量をもつに至った、というような独特の雰囲気を醸し出している渡辺選手と、野生の勘と気持ちで戦いの場にでていく東野選手というイメージを持っていたのだが、ここにきて二人ともプレイスタイルがぐっと変わってきたように感じられるのが興味深い。とりわけ渡辺選手は内外ともに著しく成長し、持ち前の技量をベースにして自由で創造的なプレイスタイルを完成させつつあるように思われる。彼が素晴らしい選手であることは間違いないのだが、彼一人で頑張ってここまで来たわけではないだろう。遠藤選手などキャリアのある先輩たちの元で大切に育てられたのでいまがあるのだろうと思う。つまり人間性に恵まれている、平たく言うと多分いいヤツなんだと思う。会ったことないけどね。彼は男子のダブルスでも成果を上げてきたのでメディア等で取り上げられることが多く、東野ファンとしては置いてきぼりにされたような気分がして勝手に気をもむことが多かった。しかし、ここにも渡辺選手の人間性が反映され、当初はイケイケで前向きな発言を繰り返していた彼なのだが、最近は東野選手を立てるようにしているようだ。なのでにわか東野ファンの私も、二人のインタビューなど様々なコンテンツを安心してみていられるようになってきた。やっぱり彼はいいヤツなんじゃないか?それでも東野選手にもっとスポットライトが当たることを期待するのがファンというものだ。全英オープン2022では、それがかなえられたような気がしている。私自身多忙のため実際の試合をライブで観戦することはできなかったのだが、夜間に決勝が行われることを知って、翌朝早くに試合の結果を確認した。相手はいつもの強豪、中国ペアで、少なくとも東京オリンピックまでは格上の相手だったと記憶している。とりあえず優勝おめでとうございます、二人ともスバラシイプレイで、しびれるような試合でした、と、こんなところでひとり呟いてみる。

決勝の内容的には渡辺選手はいつも通り。体力的には男子ダブルスに参加していないこともあるだろう、全体に余裕を感じさせるプレイであり、終始力を余らせつつ戦っているように見えた。伝家の宝刀、ドロップショットや角度の鋭いバックハンドなどが気持ちいいようにバシバシと決まり、お疲れ気味の中国ペアの男性をガンガン攻め立てた。コート全体が常に良く見えており、たいていは渡辺選手が試合を組み立て、リードしているように感じた。知る限り彼が大きく崩れることはないので、試合を通し、いつも通りの素晴らしいプレイを一ファンとして堪能させてもらった。言うことはない。

一方の東野選手だ。勝手なことをかいて大変恐縮だが、渡辺選手と比較した場合に、レシーブ力にやや難があり、とくに相手の男性選手から角度の鋭いスマッシュが放たれた時などに対応できず、失点することが、女性なので当たり前なのかもしれないが、珍しくない。それを目にするたびに、ファンの私の心は痛むわけだ。夜中にPCの前に座って大声を出して悔しがったりする。なんだか申し訳ない気持ちになってしまう。なんか切ない。そこがまたいいんだけどね。応援する両手に力が入ろうというものだ。それがどうだ、今回の試合では、素人目にも彼女のディフェンス力はワンランクもツーランクもアップしており、ミスらしいレシーブミスをすることがなかった。また、ネット際から引かず、自信をもって相手と対峙する攻撃的なスタイルはこのところよく目にするのだが、速くて強い球が来てもただ打ち返すだけではなく、相手のコートをみて敵がいない場所を狙って、しかもエンドラインぎりぎりを狙って打ち返すことができていた。なんか、自分でやっているわけではないが、そういったショットが決まるたびに私の心は軽くなった。有紗ステキ!ちょっと飛び上がって喜んでみたりした。誰もいないところでだけれども。彼女のプレイスタイルは、高い身体能力と人並外れた反射神経を基礎とした攻撃的なものだが、唯一のweak point(メダリストに対して大変失礼だが)であるdefense力が格段にアップされて、東野オリジナルのPlay styleの完成に、また一歩近づいたという印象をもった。素晴らしい!かっこいいよね。

また、彼女の売り物の一つであるJump smash(バドではどうしてJumping smashではなくJump smashなのか?)は、確かに女性プレイヤーの中ではスピード、正確さ、シャトルの重さなど、ピカ一なのだと思うが、国際試合で男性を相手にした場合、圧倒的な威力を持つわけでは、残念ながら、ないと思う。体力の差はいかんともしがたいからね。それでも最近まではかなりの頻度でJump smashを繰り出していたように思われるのだが、今回の試合では、私の目に間違いがなければ、その技をあえて使わないようにしているようだった。その代わりに丁寧にコーナーを突いたり、コートの空いている部分を丁寧に狙ったりするロブ(でいいのか?私はテニスプレーヤーだったのでこう呼んでしまう)をさかんにあげて、戦略的に試合を作っていたように思われた。つまり、実力のある相手に打ち勝つために、意識して若干Play styleを変えていたのだと思う。まあ以前に痛めた足首が痛かったとかいうだけなのかもしれないが、天性のひらめきだけではなく、戦略的によく考えて戦っているように私には見受けられた。また、渡辺選手からテクニックを学んでいるように思われるプレイも散見された。面白かったのは、全体の印象として、従来、というか二人が組み始めたころのパターンとしては逆で、渡辺選手が天真爛漫、自由にコートを駆け回る一方で、東野選手は天賦の勘に頼るのみではなく、ネット際ばかりではなくコートの深いところでも頭を使ったプレイを心がけているように見えたことだ。お姉さんぽくってなかなかいい。なんだか私には新鮮で、観戦中は何度もドキドキしてしまった。ファン冥利に尽きるというやつで、楽しい時間を過ごさせてもらった。

自由にシャトルを追って思うがままに打ち返す渡辺選手のトリッキーなスタイルと、攻撃的なだけではなく、全体を見て戦略的に動き、Defense能力が格段に上がった東野選手。素晴らしい試合を見せていただいた。つい好き勝手なことを書いてしまった。玄人筋にお叱りを受けないといいのだが。

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