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2022/08/20   私が好きなメガネ屋さん [雑文]

2022/08/20   私が好きなメガネ屋さん



メガネのことでは長年苦労してきた。遺伝で深刻な乱視なのだが、数年前から老眼が合併してさらにひどいことになっている。皮膚が過敏なので自分に合うものがなかなか見つからず、これまで長い間様々なメガネを試してきたが、結局鼻の両側面ではなく、鼻の真上に乗せるタイプの軽いメガネに行きついた。フチなしのチタンでできた激軽モデルだ。ここにたどり着くまでに時間もお金もたくさん無駄にした。

10年ほど前に、アタマの形を機械で正確に測って、私だけに合わせた最適な形のメガネを作ってくれるというシステムに期待して大枚をはたいたのだが(マジで高価だった)、結局熟練したメガネ屋さんのフィッティングにはかなわないということが分かったので、PCが作ってくれたメガネに満足することはできず、その後もとにかく軽いメガネを探しまくった。それでいわゆる”丸眼鏡”で極端に軽いものを見つけたので、7-8年前に勇んでメガネ屋さんに足を運んだ。そのお店は、PCで造った高価なメガネをしげしげと眺め、これどこが悪いのかわからないと言った。しかも私がお願いした型のメガネは作りたくないと拒絶。その代わりに従来型の、鼻の両側で抑える形のものすごく軽くてものすごく高価なメガネを勧めてきた。私の心は多少なりとも動いたのだが、結局同じことの繰り返しだろうと思ってその案を受け入れることはなかった。

その後しばらくメガネのことで本当に困った状態が続いた。PCメガネを無理してかけていたところ、皮膚が傷んで鼻が血だらけになるようなことさえあった。あのときは何度か皮膚科に通ったんだっけ。そのメガネを作ってくれた某有名眼鏡屋さんはよくやってくれたのだが、結局私が無理なく長時間快適にかけられるようなものを作ることはできなかった。私が悪いのかメガネが悪いのかわからないが、大枚を投じて作ったメガネでお鼻が血だらけになるのはやはりおかしいのではないか?レンズはすごくよかったのだけれど。しかしその後、同じ眼鏡屋さんではあるのだが、ある特定の店員さんだけは、私が望むような調整をしてくれ、血も出ないし耳も頭も痛くならないように微妙な設定をする技術を持っていた。相性が良かったということなのかもしれないが、その人に調整してもらうとしばらく本当に快適にメガネを使えたのだ。しかし彼(比較的若い男性)がお店にいなければ結局元の木阿弥だし、フレームが緩んでくる数か月ごとに彼がいるお店に通えないこともある。真剣に困っていたのだ。

それで、散々調べ尽くしてとうとう発見した、都会から少しはなれたメガネ屋さんと連絡を取った。あとでわかったことなのだが、私のリクエストを拒絶したメガネ屋さんで修業した方が経営しておられるお店のようだ。まあ、ともかくそのお店の店長さんと連絡を取ったところ、おそらく大丈夫、希望の型のメガネを作れると思う、とのことであった。さっそくそのお店に足を運んだ。小柄な男性がやっているお店であるが、検眼のための不自然に充実した大げさな機械がしつらえられており、検眼をお願いするとかなり時間を使ってかゆいところに手が届くような検査をしてくれた。かれは途中で“ゾーン”に入ったような感じいなってしまい、“これとこれはどちらが”、、、と、何度も何度も何度も何度も私に質問して細かい設定を詰めていった。測定の結果を反映させた例のキカイダーのようなメガネをかけたときは本当に感動した。無理なく遠くも近くも見ることができるのだ。そいつを小さな丸いレンズ、しかも老眼入りで、限りなく目の近くにレンズを置く設定の丸眼鏡として、無理なく形にできるというではないか、スバラシイ。メガネを作ってもらうまでに1週間以上かかったが、いいものが出来上がってくる確信があったので、心から楽しんで待たせていただいた。決して安いとは言えないメガネなのだが、連絡をもらってすぐに羽が生えたような勢いで取りに行った。その際のフィッティングもかなり入念なもので、何度も何度もフレームを伸ばしたり曲げたりしてゆがんだ私の頭(と心)にメガネを合わせてくれた。ありがたかった。

そうやって手に入れたメガネなのだが、やはり慣れるまでにはかなり時間がかかった。それまでは視野を広くとるために、大きなレンズを使うことが多く、全体を軽くするためにかなりのお金を使ってきたのだが、新たに手に入れたメガネはレンズは小さいし、目に近いし、フチなしだし、ノーズピースはないし、と、初めて尽くしだったからだろう。しかし半年ほどして新しいメガネに慣れてからは、メガネをしたまま寝てしまうほど、体の一部と化している。

その後も何度かレンズを作り直してもらうことがあったのだが、同じフレームをずっと使い続けてきた。しかしもういいだろう、家人からの強い勧めもあり、フレームを新しくすることにした。10数年前と同じ会社のフレームは売っているのだが、全く同じ製品はもう手に入らないという。これは日本の悪い点で、同じ製品を長く売るというやり方をする会社はあまり多くはないからだろう。ともあれ、私が長年使ってきたフレームとほぼ同じ製品はあるということなので、形も、色も、サイズも、全く同じものを選び、最近再び検眼をお願いしてメガネを新調したところだ。職場の同僚たちはおそらく私のメガネが新しくなったことなど気が付かないだろうが、その方が私としては好ましい。

ともあれ、メガネ店のご亭主は私より若いと思われるので、今後私の命ある限り、このお店にお世話になりたいと考えている。やっぱりこういう仕事はヲタクっぽい人でないとだめ、というか信用できないよね、うん。

タグ:メガネ
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