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2022/08/25   Fender made in Japan limited collection; Screw issue [音楽]

2022/08/25   Fender made in Japan limited collection; Screw issue



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この楽器には米国規格の部品を使ってあるので、ねじなどはすべてインチ規格のものが使われている。Fender系の楽器に用いられているBlade Switchを固定するねじも、やはりインチ規格のもの、6-32というやつが使われている。さらに、この楽器はMary Kayeモデルなので、金メッキが施された、しかもHeadが丸皿になったものが使われている。実際の50年代のVintageStratをばらした資料を見てみると、Switchの固定ネジもPUの固定ネジも同じ長さのものが使われているのだが、わが国が誇る細部にまで目が行き届いたこの楽器は、気を利かせてSwitch固定ネジにだけやや短いものが使われていることがばらしてみてわかった。それはまあいいのだが、何度かPGを交換したり調整したりを繰り返していると、なんとSwitchの固定ネジを“なめて”しまった。ありえない。こんな悲しいことが世の中にあるなんて。楽器をいじりだして30年以上たつが、今までこんなことは一度たりともなかった。何かがおかしい。まあ最悪の場合、BladeSwitchもねじも交換してはんだ付けをやり直せばいいだけの話なのだが、楽器を気に入っているのでできるだけ自分の手を入れたくないのだ。それで介入を再証言にするべく問題解決を段階的にやっていくこととして、いろいろなアプローチをひとつずつためしてみることにした。まず、金色の上品な色をした短く切りそろえられたインチねじを抜いて、ルーペなど使いつつじっくりと観察してみたところ、なんのダメージもないではないか。そうだとするならSwitchの雌ネジを“なめて”しまったということになるだろう。そんなことあるんだろうか。結構厚い鉄を曲げてスイッチは作られている筈なのだが。その鉄のパーツに直接穴をあけて雌ネジが切られている筈なのだ。しかしここは事実として受け止めるしかない。残念だが本当なのだ。

最初に試した方法は、BladeSwitchの雌ネジがばかになっているのであれば、小さなナットをつかえばSwitchをきっちりと固定できるのではないか、という作戦だ。ネットでインチ規格の小さなナットを探して購入したのだが、たった10個購入しただけで1000エン近くかかった。信じられないが本当だ。到着したものを確認すると、どうも加工精度が悪く、10個のナットの形がそろっていない。美しくないのだ。細部を調べてみると、、、残念なことだがやはりC国製だった。モチベーションがダダ下がりとなったが気を取り直して装着だ。しかしSwichまわりにスペースがない。この時点でこの作戦はあえなく敗北、ナットは無駄となってしまった。悲しくなってこの件はしばらく放置、自分がまたやる気になるまでじっくりと待った。Swichを取り替える前に、雌ネジをタップで切りなおしてみようか?など、様々な修正方法を考えつつ。

その後、PGを外してSwitchまわりを何度もチェック、雌ネジが切られたあたりをさらに細かくチェック。すると、雌ネジの表面は確かに“なめて”しまっているが、奥の方はネジ山にまったく問題はなかった。つまり、固定ネジが短すぎて雌ネジの一部のみにしか雄ネジがかみあっておらず、雌ネジの一部に負担がかかりすぎて“なめて”しまったということになのだろうと理解できた。それならなんとかなりそうだ。まず、手元にあるインチ規格のPU固定ネジを出してきて、それでSwitchを固定できるかどうか試してみた。長めのネジを全てねじ込むと、”くいっ”という感じでネジに十分なトルクをかけることができた。おお、うまくいくじゃないか。雌ネジはまだ生きているぞ!あとは長いねじをゲットすればいいだけだ。金色で丸皿Headのやつを。しかしこれがなかなか大変な作業であった。

パーツ屋を巡ったり、アキバをぶらぶらしたりして物を探したのだが、結局目当てのネジは見つからず、規格はあっているが仕上げが気に入らないものとか、長さがいまいちのものとか、丸皿ヘッドではないものとか、さんざん見て回って時間を無駄にした。後日、なんとかネットで探し当てることができたのだが、同じものが我らの味方、SoundHouseで売られていることが分かった。やれ嬉しや。あとは簡単だ。いつものように成田からの通販で手に入る。在庫を確認してとっとと物をゲットした。それで、待望のネジが拙宅に届いたのが今日というわけなのだ。

写真を見てほしい、仕上げは大変結構なのだが長さが若干足りないオリジナルのボルトと、PU固定用で長さ十分なボルトの違いを。それで、早速当該のネジを喜び勇んで交換したのだが、雄ネジと雌ネジがきっちりとかみ合って精密ドライバを回す指が快感を覚えた。”くいっ”といい感じに締めこむことができた、とても幸せだ。

ということで、国産の楽器であってもこういった不具合に出会いますよ、というハナシでした。オリジナルと同様に、PG固定ネジと同じ長さのものを使ってあれば、こういうことはおきなかった筈だ。やはりLeoが作ったものは、細部であっても手を入れてはいけません、ということなのだろう。軽々しく口にしたくはないが、Leoはやっぱり普通の人ではなく、天才に近い存在なんだ。

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