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市川 男爵 こってり醤油ラーメン大もり  [つけ麺]

5月某日 市川 男爵 こってり醤油ラーメン大もり 820円
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古い記憶なので定かではないが、このお店は市川駅南口の再開発前に、駅の裏の古くさびれたアーケードの中で営業していたラーメン屋さんだったように記憶している。評判は良かったのだが、お店のロケーションがいまいちであったために、今一つ人気が出なかったようだ。その頃このお店に伺ったことは残念ながら無い。何年か前に再開発が行われ、おそらく立ち退きに伴う出店の権利を得て、タワーマンションのたもと、駅の真裏に再開店した。場所も良く、お店が新しく清潔になったため、客層もがらりと変わって外から見てもなかなか雰囲気の良いラーメン屋さんになった。ラーメン屋さんなのに酒を酌み交わして小さな宴会をやっている人たちもいた。このころ、何度か伺って、ラーメンでお腹を満たした記憶がある。お蕎麦に目覚める前の事だ。気に入ったのがこってり醤油ラーメンという奴で、小山の様に丸く盛り上げられたもやし等の野菜の下に厚切りのチャーシューが一つ。かん水の強い、しかし決してかん水臭くはない、中細のウェービーな麺がアルデンテに茹でられており、全体をやや塩辛いスープで満たして表面にところどころ焦がされた背油が浮かべられている、というものだ。昔々、環八沿いに確か土佐っ子ラーメン?というお店があり、“背油チャッチャ系”などといわれてもてはやされ、私も長い列に加わったものだ。このこってり~は、その頃のような、素朴な背油系ラーメンの味を思い出させてくれた。

その後ラーメンを遠ざけるようになってからしばらくたち、お蕎麦ばかりを食べている。本日も数か所のお蕎麦屋さん候補をあげ、地図をもって出かけたのだが、いい加減歩き回って探し当てたお蕎麦屋さんは、2件とも閉まっていた。こんなことがあるなんて、、、。それで出先の市川で力尽き、駅前の男爵で休息を取りながら、懐かしいこってり~に再チャレンジすることにした。

お店にはおかみさんがおり、なぜか甲高い”アニメ声”で注文をうけ、甲斐甲斐しく立ち働いていた。お店の中は以前と同じレベルの清潔さが保たれており、メニューがややぺたぺたする以外は個人的に問題となるようなことはなかった。たばこの煙は気になったが、お店が許可しているので仕方がない。禁煙とすると、お客さんが減ってしまうのだろう。かつては数人の、恐らく中国系と目される女性たちが働いておられたようだが、本日はその中でもおそらくもっとも長く勤務している、わりと清潔感のある方がウェイトレスをしていた。さっそくこってり~をお願いした。

お客さんがたまたま少なかったからと思われるが、かなりのスピードで手際よくラーメンが供されてびっくりした。コーン、ネギ、もやし、キャベツ等の野菜は”山”ではなく、”玉”のような形で盛り上げられており、なかなか美しいプレゼンテーションだ。その周りには昔と同じように、焦げのところどころはいった荒目の背油が、濃いめの醤油スープに機嫌よさそうにぷかぷかと漂っている。スープの表面にはとろりとした油が浮いており、内部のスープの熱を逃がさない働きを担っている。やけどに注意!だ。

割り箸をパキリとやってから、久しぶりの麺を。つかみあげるとスープがぴしぴしと跳ねる。お蕎麦をすするときの蕎麦つゆのはねをコントロールする技はマスターしたのだが、ラーメンのスープ跳ねはまだだ。洗い立てのシャツにスープが跳ねるのを気にしつつ食べ続ける。黄色の麺は半透明でスープをからめて怪しく光を放ってなんとも美しい。口にしてみると、もちもちとして、その後むっちりと歯に快感を残しながら噛み切られてくれる。するりとのどを落ちてお腹を満たす。茹で加減はあいかわらず上々で、いわゆるひとつのアルデンテだ。歯触りも、のどごしもたいへんよい、かん水臭くない、おいしい麺になっている。引き続きスープの跳ねを気にしつつ、どんどん麺を楽しむ、、、すると野菜が崩れてくるので、これをスープの湖に沈めて味を付ける、そうしてから食べた方がおいしいことをかつて学んだ。必須の手続きというべきだろう。しゃきしゃきとしたもやしを楽しみながら舌でコーンを探したりするのも楽しい。そしてお楽しみの、、、スープに深く深く隠されたベーコンだ。腸腰筋をそのまま輪切りにしたような、厚手のぽってりとした大振りのものが一枚。これも昔通り、ふわりと柔らかく、豚肉の味を十二分に楽しみながらおいしく食べた。大もりにしてはあるが、実はさほど麺の量が多いわけではないので、外見ほどお腹にパンチを繰り出すことなく、あっさりと完食。

スープも何口か楽しんだが、やはり昔よく食べたようななつかしい背油スープだ。熱くて、コクがあって、相変わらずおいしい。とくに難しいことをしているわけではないと思う。それでも十分に深く、味わいのある、気持ちが落ち着くような味に仕上がっている。しかしふと気が付くと、油はあまり気にならないのだが、ものすごく塩辛いような気がした。昔はよく、全部飲み干していたものなのに。これはお店の味が変わったわけではなく、私の舌が変わったのだろうと思う。塩気を避けるようになって、塩味に敏感になったのだ。人の感覚とは、意外と短期間で柔軟に変わるものなのだと実感した。というわけで、申し訳ないがまだ十分にアツアツの、湯気を立てているスープをかなり残してお店をあとにした。残念だが仕方がない。健康のためなら死ねる!というやつだ。

お蕎麦が入るはずのお腹に図らずもラーメンを入れてしまったが、十分においしかった。幸せになれた。お蕎麦屋さんに何度も振られて傷ついた?心を慰めることができ、満足して帰途についた。ご馳走様でした。

良い;駅前の、というか駅の真裏にある、気軽に入れるラーメン屋さん。しかしラーメンのレベルはなかなかのもの。特に麺の茹で方が上手。最近の様々な工夫をこらしたラーメンと違って、なんだか懐かしい安心する味。遅くまで営業しているのも良い。
もっとよくなる;このままでいいです。終日禁煙していただけると嬉しいが、実現は難しそう。
また行く?;Yes
総括;駅の裏にある気楽に入れるラーメン屋さん。地元の人たちの日常に溶け込み、愛されている。




2018/5  再訪 こってり醤油ラーメン大盛り  850エン

ラーメンを食べるのは本当に久しぶりだ。いろいろあってこのお店に再び足を運ぶことに。
店員さん数人は入れ替わっているようだが、基本的には以前のまま。お店の清潔感はやや損なわれているが、許容範囲か。かつてと同じメニューをお願いした。お値段はわずかに高くなっているようだが、頑張っていると言えるだろう。ラーメンそのものは、以前と何も変わっていない。野菜の量やお肉の大きさ、ピシリと決まった麺の茹で加減も絶妙で、調理の腕は高いレベルに維持されているようだ。久しぶりの背油にすっかりお腹をやられてしまったが、それでも楽しい一時を過ごさせていただいた。ごちそうさまでした。

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Kamakura 2018/5-2 [Kamakura]

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<本日のルート>

獅子舞
天園ハイキングコース
建長寺


本日は湘南の銘酒、天青をすすりながら鎌倉の街と山道を散策したのだが、お酒の選択でしくじった。4合で1800エンのものがあまりにおいしかったので、たまたま目にした少しだけ安いものを手に入れたのだが、これがまた、、、悪くはないが自分の好みではなく、貴重な午後の一時を残念ながら台無しにしてしまったようだ。お店での保存が悪かったのかもしれない。お酒は嗜好品だから、気に入らないのなら呑まなければいいのだ。しかし気に入らなかったと言って、蔵元が苦労して醸しているお酒を捨ててしまうわけにはいかない。新しい銘柄を試してみるのは楽しいことだが、失敗すると一晩を無駄にしてしまう。だからといって定番のものばかり手にするのももったいないような気がする。お酒の選択一つとっても、なかなか難しいものだ。次は、現在閉鎖されている 釈迦堂切通しを南側から見てみるつもりだ。

タグ:鎌倉 獅子舞
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