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徒然F30 12-3 二つの個体の比較 –ミッション- [クルマ]

徒然F30 12-3 二つの個体の比較 –ミッション-

私が初めて手にしたF30は、ミッションに“難あり”だった。BMWのマニュアルのフィーリングはあまり評判がよくないらしいので期待はしていなかったのだが、とにかくシフトが渋く、思った通りに決まらないのだ。特に2速が問題で、回転を合わせても、シフトするスピードを意図的に変えてみても、なかなかスムースに入ることが少なく、仕方がないのでダブルクラッチを踏んだりしていた。しかしディーラーメカさんが気長に付き合ってくれさえすれば、ミッションオイルを代えたり距離を延ばしたりして何とかできるのではないかと楽観していた。しかしリバースの渋さはレベルが違った。初めてリバースに入れた時は、何かの間違いだと思ったくらいだ。シフトレバーをぐわっと握りしめて1速のさらに外側に倒し、そのままガッツリと前に押し込まないとリバースに入らない。マニュアルには“抵抗を感じつつ1速の外側にレバーを倒す”と書いてあるのだが、とてもとてもそんなものではない。シフトレバーを曲げるようなつもりで、顔をタコレベルまで赤くして外側に押さないとシフトレバーが倒れてくれないのだ。ゴキリと金属がこすりあわされる嫌な感覚を感じながらリバース叩き込むようにして入れるのは、いつもほとんど恐怖だった。それでもそいつを受け入れて、気長に付き合っていくつもりだったのだが、、、。

それに比べて今度のクルマは天国のようだ。1速から6速は、何も考えずともスコスコやすやすと正確に決まるし、リバースだって大した抵抗なくカチリとギヤが入る。正確かつ複雑に組み合わされたギヤ群が、カシャカシャと音を立てて動いている様子が目に見えるようだ。最初にこのクルマに乗ったときは、あまりにミッションがスムースに動くので、中古なのではないかと伺ったほどだ。全体に、組み立て精度が高い、といった印象を与えるミッションなのだ。自分的には完全に満足だ。文句のつけようもない。おそらく本来は、このくらい扱いやすいものなのだろう。特にアタリ個体というわけでもなさそうだ。

ということで、今日も日本車と比べてかなり大きく長いシフトレバーを振り回すようにして、ニコニコ笑いながら何度もギヤチェンジを楽しんでいる怪しい私なのだった。これはこれでけっこう幸せだ。

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