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横浜 角平 つけ天おおもり 1210+110エン [日本蕎麦]

横浜 角平 つけ天おおもり  1210+110エン
  緑川 二合    950エン
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本日はあまり元気がなかったのだが、なぜか横浜まで足を運ぶこととなった。駅から出ても、懐かしい磯のかほり、、、はあまり感じない。高層ビルがにょきにょきと立ち並び、ビル風がぴゅーぴゅーと吹いていたからだろう。

久しぶりの横浜だ、ならばお蕎麦を、、、というのもおかしな話だが、日中にオジサンが一人でのんびりできる場所などあまりなく、昼下がりの蕎麦屋はその筆頭にあげられる場所なのだ。ちょっろっと調べててくてくと歩いて角平へ。十分な知識は持ち合わせていないのだが、横浜のお蕎麦と言えば“つけ天”なのだと思われる。知る限りここが元祖?いそいそとお店に到着し、老舗風の暖簾をくぐって席に通されると、すかさずつけ天のおおもりをお願いした。お酒を常温でお願いすると、一合ですか二合ですか?ときた。当然二合をお願いしてじっくりと待たせていただいた。ちょっとうれしかったなあ。京都で五匁にしますか一合にしますか?と尋ねられた時はうら寂しい気分になって悲しかったっけ。まあいいや。

店内をしげしげと眺めてみる。老舗?によくあるパターンで、お年を召された方々と、裕福そうな子連れの家族が席を埋めており、なかなか活気がある。お年寄りはほとんどがカップルで食事を楽しんでおられ、ほほえましかった。お酒をすすり、耳を澄まし、店内の雰囲気を楽しみながらじっくりと待たせていただいた。このお店の基本的なお酒と思われる緑川をお願いしたのだが、さっぱりとしていてなかなか良いと思った。天ぷらといかにも合いそうだ。さてさて、つけ天の登場だ。私はお初のお蕎麦屋さんではせいろの大盛りをお願いするようにしていたのだが、自分自身になんだか元気や自信がなく、珍しくお店一押しのお蕎麦をお願いしてしまったのだ。その結果は凶と出るか吉と出るか?

お蕎麦は長―く透明で、中細、エッジが立った星がないタイプのものだ。まあるいせいろに乗せて供された。量的には大盛りというほどではなく、いわゆる銘店盛りに近い印象。お鼻ペッタリクンクンするまでもなく、つなぎの小麦が勝ったような薫り、歯ごたえ、喉越しだ。しかしきっちりと適切に調理してあり、手繰ってみると悪くない。好印象。お蕎麦は6割くらいの感じかな?というのが正直なところ。ここはお江戸ではなく横浜なのだ。お蕎麦よりも天ぷらが売り物なのだろう。

さて、肝心の天ぷらの方はどうだろうか?小ぶりのドンブリに濃いめの熱くした蕎麦つゆ。それに大振りの“エビちゃん”が衣に包まれてジュージュー言いながら半身を浸している。なかなかエキサイティングなプレゼンだ。いわゆる天抜きに見えないこともないが、そばつゆの濃さが江戸前とはちょっと違う感じ。どうやって楽しもうか考えた末に、とりあえずエビの尻尾をかじって食べてしまい、エビ全体を蕎麦つゆに沈めてみた。そうしないとお蕎麦をくぐらせるスペースがないのだ。消去法というやつだ。沈んだエビちゃんと蕎麦つゆに浮き上がるごま油。天ぷらの衣は着々と蕎麦つゆを吸い込んでゆく、、、。これでいいのか?まああまり上品な料理ではないので、思ったように食べればいいのだろうということにする。人目は完全に無視だ。それで刻々と味と温度が変化する蕎麦つゆに蕎麦をくぐらせて手繰ってみる。確かにつなぎ多めの機械打ち機械切りのお蕎麦と、熱くて油が浮いている蕎麦つゆはなかなかのコンビネーションだ。時々エビをかじり、お蕎麦を手繰り、緑川をすする。付け合わせの輪切り葱も甘みがあってなかなかのものだった。山葵などのは供されなかった。

周囲を観察していると、天ぷらを別盛りにして蕎麦つゆを冷たくしてもらうこともできるようなのだが、まあこのお店は初心者なので、出来合いをそのままいただくのが正解なのだと思った。いつもながらあっという間に手繰り終わり、蕎麦湯を全て楽しんでお店を後にした。ごちそうさまでした。

お蕎麦屋さんというよりは居酒屋さんというのが私の印象だった。私が生まれ育った横浜の銘店ではあるのだが、個人的に受け入れがたい出来事があり、今後残念ながらこのお店に足を運ぶことは無いと思う。しかし皆様にはお勧めできるお店であると紹介したい。

ごちそうさまでした。

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