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徳願寺2021_9_1 [雑文]

徳願寺2021_9_1

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雨を避けて歩いて行ったので、お寺についたころにはもうあたりは暗くなっていた。それでもめげずにお参りして帰宅した。暗くてもいい雰囲気だった。

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“もの”としての“楽器”① [音楽]

“もの”としての“楽器”①


“もの”との付き合いは、最小限の気に入ったものだけと長く付き合うというようにやっていきたいのだが、内的な幼児性が全開となるためか、楽器のことだけはうまくやれない。おかしな物欲や内的な衝動に突き動かされて、ついついお財布のひもを緩めてしまうことを繰り返している。これで最後さいごと言いつつ、GASに操られてライブの予定もないのに楽器を売ったり買ったり、お恥ずかしい限りだ。

ホンダスーパーカブは機能を突き詰めてある種の美しさに到達した稀有な工業製品の一つだと思うのだが、こういったブランド性を排した機能だけを追求しつくした製品が好きだ。求める機能を限定して具体的な製品への落とし込みを突き詰めていくと、これ以上は詰めようがない、という状態に到達することがある。あるウェブサイトのマスターは、それを“結晶化”と呼ぶ。何の変哲もない外見の中に、数えきれないノウハウがつめこまれている。

いろいろな意見はあろうが、エレキの場合はテレがそれに近い存在だと思う。自分で一度でも楽器を組んでみれば同意してもらえると思うのだが、お手本がない状況でこんな完成度の高い楽器を創造してしまうのだからLeo Fenderは本当に天才なのかもしれない。それを基にして自分自身の“結晶化”した楽器を具現化するべくエレキ制作に手を染めてある程度の成果を出したと自負するが、人生の残り時間が少なくなりつつあるため演奏に特化すべく、制作活動を休止した。最終的に自分の理想に近い楽器をくみ上げることはできたのだが、いろいろあって実際の楽器は人に譲ってしまった。

最近そんな私の目に飛び込んできた楽器が、、、。もう一生弾いていくだけの楽器は持っているので新しい楽器は必要ないのだが、こうなると頭から離れない。四六時中その楽器のことを考えてしまう。決して高額な楽器ではなく、失礼な言い方だがブランド性なし、材の選択は定番で、パーツも実質本位の渋い選択。定評のある、しかし程よく値段がこなれた“枯れた”パーツを集めて上手に楽器をくみ上げてある。テレ固有の弱点は現実的でお金をかけない方法で全てつぶしてあるし、集めたパーツの持ち味を最大限生かすように細かい工夫がなされている。世の中にこんな楽器があるのなら、もう自分で楽器をアセンブルする必要はない、ありがたくお金を払わせていただいてポンと手に入れればいいのだ。幸いこのところ飲酒はほとんどしていないし、コロナのおかげでお小遣いがたまり気味でもある。いい歳をしても収まらない私のGASを笑わば笑え、冷静に見れば決して高級とは言えない楽器を、それもなんと通販でサンプルすることに決めた。カタログを広げて浮き上がるように目に飛び込んでくる楽器にはなかなか出会わないし、手にして外れたことはない。様々な付帯状況を鑑みて、試奏する必要はないと考えたのだ。さて、どうなることやら。

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徒然F30 2021/9⁻1 [クルマ]

徒然F30 2021/9⁻1


地元のディーラーに対応していただく前の、地元から離れた大きなディーラーでのやりとりの経緯を以下に書いてみようと思う。読みたい人なんかいないだろうけれど、どこかで誰かの役に立つかもしれない。

それで、一大決心をしてクラッチ不調のクルマをディーラーに預けたのだが、数時間後に早速連絡がきた。アドバイザーの方が言うには、問題の症状(クラッチジャダー)をしっかり確認したとおっしゃる。私が意図的に距離を走ってジャダーが出やすい状態でクルマを預けたので、すぐに分かったという。また、”上り坂で症状が出やすいようだ”などと的確な評価を下し、”やっぱりクラッチでしょうねー”と暫定的な診断。”摩耗しているのかも”などとおっしゃる。いずれにしても仕事が早い。こちらとしても納得のいく評価であり、素晴らしい対応だ。やはりここは能力の高いやる気のあるディーラーなのだとここを選んだ自分を褒めたい気持ちになった。”とにかく車を預かってどうするか早急に考える”ということだったので、丁寧に礼を述べてお願いした。この時点では私の不安は軽減し、期待が膨らんで希望が見えた気がした。”ああ、いい人に当たったのかもしれないな”、と自分の幸運をかみしめた。


しかし私の幸運は長くは続かなかった。数日後の夜間、唐突に電話がかかってきたからだ。アドバイザーさんがおっしゃるには、自分とあと一人でクルマの状態をみたけれど、ここまでなら料金は発生しないので修理はやめてはどうかといきなり言われた。仕事で消耗しきっていた私は突然のことにうろたえてしまって、応対におろおろ。何がどうなっているんだ?私の理解では、専門家にクルマを預けて問題を見立ててもらったのだから、料金が発生するわけで、当然お金を払わせていただく心づもりでいたわけだ。それが突然修理はしないがただでいいから持って帰れと言われても戸惑うばかりだ。それでも修理を、とお願いしてみたところ、アドバイザーさんのおっしゃることはかなり過激だった。”クラッチの交換、、、、まあ20だねー、あとはプレッシャープレート、40かな?あ、あの車はエクゾーストパイプをきんないと、、、、10くらいかな、ははは(彼ははっきりと笑った)。” ”まだかかるかもしれないなー。ふふふ” 自分の耳を信じたくはなかったが、なんだかひどい侮辱を受けたような気がした。しかし彼はたしかに上記した内容を言い連ねた。錯覚ではない。怒りで頭に血が上ってしまい、感情のコントロールが効かなくなって怒鳴りだしてしまう前に、すぐにクルマを取りに行く旨伝えて電話を切った。私の頭からは大量の湯気が上がっていたはずだ。結局彼が勤務していない日を選んでクルマを受け取りに行った。想像するに、私のクルマの問題を評価した後にHQ等と連絡を取り、何らかの理由でクルマを修理しないことに決めた、つまり修理をするとディーラーが損をするような状況なのだろうと理解した。それが理にかなった怒りなのかどうかは別として、頭に来ていたので詳細は覚えていないが、彼は“売ったやつが面倒見ればいいんだ”的なことも言っておられた。

当日の客あしらいは慇懃無礼を絵にかいたようなひどいもので、なんだかクレーマー扱いされたように感じた。私の感じかたが正しいなら、彼らにとって私は好ましからざる客なのだろう。クルマの初期不良と思われる不具合を保証期間中にケアしてもらえると期待することは要求しすぎなのだろうか?自分はそうは思わない。当然ケアしてもらうべきだと思う。クルマを購入していないディーラーに話を持ち込んだのが悪かったのだろうか。“自分のところで売ったクルマ以外は知ったこっちゃない”といった業界の構造や問題は某有名会社ディーラーのスタッフから伺って知ってはいたのだが、今回は少なくともBMW HQの指示通りに動いて丁寧にお願いしたのだ。すくなくともそうしたつもりだったので、こういう結果になってたいへん残念だった。このディーラーと、クルマの寿命が尽きるまで末永くお付き合いさせていただくことを希望していたので、返すがえすも本当に残念だ。これでこことはおそらく永遠にさようならだ。私の手に戻されたクルマは内外を問わず過不足なく洗車されており、車体はとろりとしたつやをたたえた輝きを放っていた。駐車場から出る際の誘導の年季が入ったメカさんの物腰も年季が入っており、なんともいい味を出していた。洗車と誘導一つとってもこうなのだから、やはり整備の実力があるディーラーなのは間違いないと再確認した。ここでクルマの面倒を見てもらえないのはくれぐれも残念だ。

外車に初期不良はつきものだと理解しているので、先を見越して私が所属するとある団体からディーラーを紹介してもらい、わざわざ手間暇をかけて事前に話を通してからクルマを買わせてもらったのだが、結果的にはそれが良くなかったのかもしれない。このクルマをすぐにでも降りることになる可能性をリアルに受け止めつつ、私にクルマを売ってくれたディーラーを相談するしか可能性は残されていなかった。業界の構造がそうなっているため、結局初めからそれ以外の選択肢はなかったのだということを知ってやっぱりちょっと悲しかった。彼らは誠実に対応してくれるだろうか?私が間違っているのだろうか?

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徒然 F30 2021/9⁻2 雨の日でも安心 [クルマ]

徒然 F30 2021/9⁻2 雨の日でも安心


本日もF30で通勤を楽しんだ。このクルマは車重が重めのFRなのだが、雨の日の安心感はなぜか絶大だ。雪の日に走ってしまうと大変なことになるのだが、雨天でも本当に安心してドライブを楽しむことができる。パワーがあまりないこともあるのだろうが、クルマとしてのバランスが良いことが最大の原因なのだろう。雨の日にも積極的に乗っていきたい。

タグ:F30
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“もの”としての“楽器”② [音楽]

“もの”としての“楽器”②

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経済的に余裕があれば、OldのFenderやGibson、Martinなどの歴史的な楽器を手元に置きたいのは誰でも同じだと思う。しかし運よくそれが手に入ると、今度は良質な素材を選び抜き、現在の技術をつかって精度良く作られた質の高い実戦的な楽器も手にいれたくなるのではないか。わたし自身もそういったどうしようもない子供っぽい経緯でダイナ製の楽器を数本手に入れた。最上位モデルにあたるのでいずれも劣らぬスバラシイできで所有欲も十分に満たされる楽器たちなのだが、おそらく木部の選択~乾燥と塗装、それから細部の仕上げに僅かに問題があるようにおもわれた。経時的に木部の貼り合わせた部分が目立つようになってくるし、PGを取り付けるネジ釘の周囲で塗装がはがれがちなのだ。いわゆる“作家もの“の楽器は手元にあるのでそういう製品が持つ固有の問題や素晴らしさは理解しているつもりではあるが、手元にあるダイナ製の楽器はいわゆる工業製品なので、上記は全て文句を言うほどの問題ではなく、値段を考えると望外の品質なのだが、それでもまだ指が動くうちに工業製品として比較的多数つくられている、精度高く作られた目立つほどの問題がない国産の楽器をあと一本だけ手に入れたいと思っってしまった。特に気になったのは寺田製の箱もの~ギブソン系の楽器と、もう一つは日本が誇るFujigen製の楽器だ。寺田製の楽器はJazz系の楽器で有名と思われるWalkinなど、幾つかの楽器屋さんに伺って何本も弾かせていただいた。評判通り文句のつけようもない仕上がりで、いずれの楽器もスバラシイと思ったのだが、なぜか所有したいと思うには至らなかった。それで残ったのはFujigenということになる。

Fujigenの楽器は、個人的に知る限りはずれがない。Fujigenのアンテナショップに足を運んでみたところ、店員さんは全員楽器の製作や修理ができる技量の持ち主という事で、話がはやい。何本か楽器を弾かせていただき、品質の高さを再確認させていただいた。中の上クラスの楽器を何本かみてみたところ、木部の質は値段を考えると十二分であり、加工精度は値段を考えると素晴らしく高いと思った。塗装もポリだが完璧だ。Fender Custom Shopと比較するとネックなどは軽さ、強さ、しなやかさでやや遅れを取っているようにも思ったが、数年前短期間手元においたFender American Originalとどっこいか、すこし勝っているくらいのレベルだとおもった。Fujigenの楽器の仕上げは基本ポリなのだが、一部の楽器はトップラッカーとなっているのでそちらを選べば問題ない。経年変化だってたのしめるだろう。これまでさんざん楽器を買ってきたのだが、カスタムメイドの楽器を除いてすべて楽器店の店頭品を買うしかなかった。するとやはり細かいこすり傷やうち傷などがついてしまう。これが気持ち悪い。最近は高価な楽器でもガラスケースなどに入れることなく店頭にぶら下げて、申し出があれば客に弾いて評価してもらうようなお店が多いため、どの楽器もおろしたてというわけにはいかない。レリックがもてはやされるようになって楽器屋さんの店員さんたちの楽器の扱いがやや雑になっているような気がするのはおそらく錯覚ではないだろう。Fujigenの場合は、もちろんアンテナショップにあしを運んでもいいのだが、長野県の本社から直接個人で買い付けすることができる。値引きやおまけなどは期待できないが、傷一つないきれいな楽器が手に入るのではないか。自分としては、楽器屋さんもメーカーさんも潤って欲しいと思うのだが、どちらかというと楽器を作る人に味方したいようなきがしている。メーカーとしてはお店に下ろすよりも手間暇はかかるが個人に通販で撃った方が利潤を多くとれるのではないか?

ということで、“ハムが載った22フレットの楽器をもってない”ということを言いわけにして、“いい加減にしろ”、という心の声を無視して購入に踏み切った。

タグ:FUJIGEN
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"もの"としての"楽器"③ Fujigen "NTL21RAH-WB [音楽]

"もの"としての"楽器"③" Fujigen NTL21RAH-WB


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さすがFujigenの楽器で、通販で購入しても何の問題もなく、店頭品と違いって傷一つついておらず、気分がいい買い物ができた。この楽器はテレのすべてのネガをつぶした上で独自の付加価値が加えられてあり、満足度が高い。

テレのトラスロッド調整はヘッド側からできないこと、フロントPUが弱いこと、ブリッジの構造上オクターブ調整が正確にできないこと、ジャックが壊れやすいこと、ボディの角の塗装が傷みやすいこと等、テレが持っているすべてのネガが修正されている。さらに追加するとしたら、ペグの高音弦のポストを短いものにして、テンションピンをなくすことくらいだろうか。付属するギグバックの保護機能は限定されているが、ジャージの保護袋に入れて送られてきた。50代以上のオジサンにしかわからない話だとは思うが、大昔のGrecoのprojectシリーズと呼ばれた高級モデルはネルの袋に入れ、そのうえでハードケースに収められて納品されたものだが、それを思い出した。しかしやはり長く使うためにはやはりハードケースがあったほうがいいだろう。

PUの組み合わせが工夫されていること、ネック裏の塗装がサテン仕上げになっていること、ストラップピンの取り付け部に塗装が傷まないよう布のワッシャを使ってあること、それからFujigen独自のCFSがInstallされていることなど、見かけの派手さはないが、隅々まで神経が行き届き、細かいところまで手が入っている。塗装もトップラッカーだが完璧だ。それでいてTraditionalなテレの音も全てではないが出すことができ、これ一本でなんでもできそうな気がする。細すぎず強度が確保されたネックも、微妙にコンパウンドになっている指板も気に入った。指板のエッジの丸め方も丁度いいかんじ。Fujigenなので言うまでもないことだが、くみ上げの精度が高く、音楽するための道具としての楽器として信頼できる。弾いていて安心感があるというやつだ。弾きながら自分の手と指に合わせてネックやブリッジをじっくりと調整しているが、すぐに体に馴染んで自分にとってなくてはならない楽器になるだろう。テレは大好きで、沢山買ったり作ったりしてきたが、もうこれで打ち止めにできそうな予感。というかそうしないと。

Fujigenのおかげで素敵なギターがてにはいった。
とても感謝している。

はじめて真剣に買った楽器はESPのテレで、30年以上前に12万円ほどした。高い買い物だったが長年付き合ったので十分に元を取ったと感じている。このFujigenの値段もほぼ同じ、感慨深いものがある。うん。

タグ:Telecaster
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本日の皇居 2021-09-25

本日の皇居 2021_9_25


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状況的に遠方まで足を延ばすことは好ましくないため、本日も皇居に赴いた。Runnerたちが主役のような顔をしてマスクなしで吐息を盛大に吐き散らしているのが非常にうざい。私のようなWalkerはおそらくみなそう思っているのではないか?天下の大通りなんだからみんなで譲り合わないと。いいたかないけどマスクしようよ。

本日は、みむろ杉 Dio Abita(奈良県 今西酒造 720m \1650)をすすりながら軽く10㌔ほど歩いて帰宅した。みむろ杉はいまのところはずれがない。世間の評判はともかくとして、おいしくないお酒にお金と時間と体力を使うのはいやなので、お酒を選ぶときはどうしてもコンサバになってしまい、冒険ができなくなりつつある。大枚をはたいて失敗したときの虚しさは、いかんともしがたい。でも今日は手堅い選択をして結果は大成功だ。みむろ杉は必ずしも高級なお酒ではないと思われるが、封を切った時の魂をとろかすようなアロマが最高だ。

今日は雨に降られずにすんで運がよかったが、今週はいろいろ頑張ったから神様のご褒美なんだろうと思いたい。

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"もの"としての"楽器"④" Fujigen NTL21RAH-WB [音楽]

"もの"としての"楽器"④" Fujigen NTL21RAH-WB

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ヘッドからいこうか。いろいろ好みもあるだろうが、わたしはちょっとサドウスキーっぽいこの形が気に入っている。

FGNのブランドネームが格好悪いと文句をつける人が多いようだが、そういうひとは楽器の本質的な価値を理解しないということだろうから今後一切Fujigenの楽器を買わなくていい、と思ったりする。この値段で良質な木材を使い、超正確な加工を施し、隅々まで神経が行き届いた仕上げをするという、全体的な品質の高さと絶大な信頼感、、、、ありえない。まじでスバラシイ。日本製品の長所を楽器全体で表現している我々日本人の良心そのものだ。ブランド性という問題はあるにせよ、エレキが必要なら取りあえずFujigenをかっておけば間違いないのだ。何らかの理由で新しい楽器が必要になったら、私は迷わずにFujigenを買うだろう。GASの場合は理性をはるかに超えた話なので正直自分がなにをするかわからないが。話を戻す。

ペグは安心と信頼のSD91。もちろん群馬県が誇る世界のGotohの製品だ。私はこれまでさんざんGotohのペグを買ってきたが、Fender系に関しては結局SD91が一番しっくりくる。一切遊びがない設定なのだがきっちりと作られており、昔ながらのギヤ比なんかも結局これでちょうどよい。メッキの関係なのかもしれないが、他の仕上げのペグと比べてGoldのものが巻き心地と調弦の精度が良いようだ。内部のパーツが国外製になったと伝え聞いたことがないわけではないが、私の手元に来た製品はほぼすべて満点のできであり、交換を要したものはこの20年間でたった1つだけだった。そのさいもボタンが曲がってついていただけで、機能に問題はなかった。その安心と信頼のSD91が僅かの狂いもなくびしっと一直線に並んで組み込まれている。これを読んでいる人たちも一度自分でやってみるとわかると思うのだが、結構適当な規格でつくられているクルーソンタイプのペグをヘッドの片側にびしっと狂いなく組み込むのは想像するほどやさしくはないのだ。Fujigenで楽器制作に携わる人たちが基本的な技術を十分な余裕をもって習得していないとこんな感じに正確に組み込むことはできない。ストリングツリーはカモメ型で、スペーサーとしてプラスチック系のパーツが使われている。私はこれがあまり好きではなく、高音弦のポストを短くするなどの工夫でストリングツリーを省略するべきだろうと考える。自分で組むならそうするだろうが、とりあえず外見も機能も何の問題もなく、文句はない。

あ、そうそう。木の乾燥が不十分だったり、穴の加工がいい加減だったりすると、ペグのポストを受けるヘッドにはめられたワッシャのような部分が傾いてくることが多く、そういった楽器は世の中にたくさんあるのだが、我がFujigenに関しては当然完璧に加工されている。USA製のテレのばあい、結構この辺が危なっかしい個体が多いような印象だ。まあ何年か楽器を弾いていけば、私のFujigenが正しく作られていることが証明されるだろう。テレの場合はボディの裏の弦を通す部分の金具が正しく等間隔で垂直に装着されているかどうかということに加えて、ヘッドのワッシャにも注目することをお勧めしたい。このあたりに注目すれば、いまあなたが手にしているテレがきちんと作られているかどうか、簡単に判断できるだろう。

ナットの加工は完璧だ。私が手に入れた個体はナットの表面がやや汚れているので、おそらく製造後数か月程度たっているものなのだろうと想像する。表面の密度がかなり均一なので、ナットの素材は私が好きな牛骨ではなく、コリアンなどの人工素材で作られているのだろう。自分で削ってみるばすぐに材質がわかるとは思うが、加工が完璧なので手を加える余地はない。

ヘッドはポリで塗装されてピカピカしているのだが、ナット以下のネックの塗装はサテン仕上げとなっており、買ったばかりでも手に馴染みやすく、指が滑って演奏中にミスする頻度が減るような設定となっている。よく考えられている。トラスロッドはヘッド側から調整するように設定されているので、季節ごとにわざわざネックを外して調整する必要がない。なのでネックを膠等でボディに張り付けてしまっても基本的にはなんの問題もないのだ。一部の製作者によれば、ヘッド側から調整するようにトラスロッドを仕込むと、ハイポジが起き上がる可能性が高くなるというのだが、私自身はあまりそういったことを気にかけていない。70年代のTelecasterCustomなんかでそういった問題が指摘されてはいないからだ。

もうひとつ。ヘッドを正面から見た時に、ナットよりヘッド側のローズの指板の一番上のところが、横にまっすぐに切られていることがちょっとだけ寂しい。この部分は、自分的にはヘッドに向かってわずかに凸の弧を描いていてほしいのだ。そうなっていないFender系の楽器を買うのは実はこれが初めてだ。これは外見上の問題であり、ヘッドの強度や音そのものなどとはおそらく関係がないが、私はTelecasterを淫してしまっているのでどうしても細部が気になってしまうのだ。Fujigenでのフェンダー系楽器の製造過程をたしかYoutubeかなにかで見せていただいたが、この部分は上から円筒形の回転するヤスリをあてて成形しているようなので、結果的に指板の一番上のところが直線になってしまうのだろう。まあ、テレ伝統のメイプルのワンピースネックであれば、こういった細かい問題は気にしなくてもいいのだが。

ということで、こんな細かくマニアックな文章を読んでくれる人はあまりいないだろうが、新しく手に入れた楽器についてもうしばらくしつこくねちねちと書いてみようかと思う。

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あの言葉 [雑文]

あの言葉

比較的身近な高齢の女性のお世話をすることがあるのだが、この方の認知機能が徐々に低下してきた。いわゆる認知症というやつだ。かなりのインテリなので当然のことではあるが自尊心が高く、応対は難しく、最大限気をつけているつもりなのだが意図せずに嫌な思いをさせてしまうようなことを繰り返している。申し訳ないことだ。一方、逆に世話をしているこちらが傷ついてしまうようなことも珍しくない。この方はずいぶん前に旦那さんを亡くされているのだが、あるとき、前後の脈絡なく、突然、“一人で生きてちゃいけないんだよ”と放り出すように小声でつぶやいた。そのときたった一人でその言葉を受け止めてしまった私は、しばらく立ち上がれなかった。いまでもときどきあの言葉を思い出す。
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本日の皇居 2021_9_26 [雑文]

本日の皇居 2021_9_26

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雨をおして歩きにいったのだが、幸い小雨程度ですんだ。今日は珍しく、グループで走っているRunnerのリーダー格の男性が、“とおりますーーー”といいつつ走り去っていった。そうそう、我々日本人はそうやってお互いを気遣って生きていかないとね。それでいつもより気分よくWalkingを楽しむことができた。いまにも雨が降ってきそうな空模様となったので、残念だが1周で退散。

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