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2022/ 08 / 03 Kiss とTomo Fujita [音楽]

2022/ 08 / 03 Kiss とTomo Fujita



子供のころKissをよく聞いていた。音楽としては正直あまり好きではなかったが、当時の友人たちがみんなKiss大好きでのめり込んでいたので付き合ったというわけだ。Originalメンバーが日本に来た頃の話で、みなそれぞれ魅力的なMusicianであったが、とくに技術的に秀でているわけではなく、なんというか、ShowMenとしては素晴らしいバンドだったのではないか、そんな印象を持っている。その後、おそらくメンバーを代えながら今でもバンドをやっているのではないかと想像するが、しばらく前に、彼らについてちょっと悲しい、考えさせられる話を聞いた。真偽は確認していない。それはつまり、彼らはHispanicに属する人たちで、いわゆる普通の白人ではないのでこのままでは頑張っても売れないことがわかっていたので、派手な化粧で出自が分からないようにしてマーケットに打って出たのだ、と。つまり、あの能天気なメークアップの裏には微妙で難しい問題が潜んでいたという。私としては、かしこいなあ、大人っぽく割り切っていたんだなあ、子供のころはそんなこと全然わからなかったなあ、などと思う反面、なんだかやっぱり悲しいような気もしてしまう。そういえば伝説的なエルビスだって、African Americanの人たちの音楽を白人がやってみせたので大衆に受けたのだ、と一部の人たちには考えているようだし、私自身もそう思う。

さて、TomoFujitaさんなのだが、ギターの先生としてたいへん有名で、私も教則本を買ったりYoutubeを楽しんだり、ずいぶんとお世話になっている。素晴らしい先生であることは間違いなく、異国に溶け込んで大活躍しておられる。同地で長く働いたことがある私なので、いろいろ難しかっただろうに、よくやっておられるなあ、芯が強い人なんだろうなあと想像している。Tomoさんは心の底からギター音楽を愛しておられ、人生を捧げて、それも彼なりのどこか明るいやり方でやっておられるようで、うらやましい限りだ。留学前、おそらく地元では有名なギタリストであったのだろうと想像する。しかし渡米してみれば、信じられないほど上手な人がごろごろしており、そういった才能に恵まれた、努力を重ねてきた人たちが必ずしも報われるわけではないことを自らの目と手で垣間見たのではないかと想像する、というかほとんど確信する。バークリーで頑張って、頭角を現してバンド活動などもしておられたようだが、おそらく様々な壁にぶつかったのではないか?文化と人種の壁というやつだ。あ、言ってしまった。さらに音楽家といえども言葉の問題もあったのかもしれない。営業とかしないとだめだしね。それでもMusicianとして活動を続ける方向性もあったのだろうと思う。Polularな音楽をやるのか、Jazzに行くのか、Studioで働くのか。TomoさんはStudio Musicianを目指したと聞いたがそれはおそらく本当だろう。しかしそれもあまりうまくいかなかったので、音楽の教育に携わることにしたのではないだろうか?彼が人に教えることが上手なのは間違いないが、Musicianメインではなく、教育者になることをあえて選択したのだろう。そう思わずにはいられない。幸いにして彼はそう言った立場が結構好き、というか気に入ったのではないか?そうでなければ30年も続かないはずだ。才能があって努力を欠かさなかったとしてもだ。

KissとTomo Fujitaを関連づける人は世の中に多くはないだろうが、電車の中でそんなことを考えた。時間がないので雑な文章だが、言いたいことを忘れないうちに形にしてみた。

タグ:kiss Tomo Fujita
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2022/07/26   水回り修理 [Home Improvement]

2022/07/26   水回り修理



水栓.jpg

















水回りの修理は曲者だ。まず第一に、集合住宅の場合、失敗すると周囲のご家庭に迷惑をかけることになる。また、使ってある部材について、調べるのが必ずしも簡単ではない。さらに、製造会社によって規格が違っていたり、同じ製品を違う名前で売っていたり、部外者を嫌うギルドのような領域のように見える。しかしそれも、ネットが浸透することによって変わろうとしているようだ。さて。

今回の問題は、混合水栓がきっちりと締らないことだ。水栓を締めたつもりで乾燥機を回しても、浴室の床がしっとりと塗れていたりする。しばらく様子を見ていたが、なんとも気持ちが悪いので介入することを決めた。失敗が許されない作業なので、いろいろな切り口から散々調べた。混合水栓の製造会社や品番は比較的簡単に調べることができたので、当初は水栓を丸ごと取り換えるつもりでいた。しかし水栓内部の混合栓切換え弁を取り替えることができれば、恐らく機能を完全に回復することができることがわかってきた。ので、最低限の介入にとどめることにした。パーツの品番を調べ、内部の構造を調べ、私の技術と手元の工具で交換できるかどうかを慎重に検討、、、したところ、十分可能とでた、というか勝手にそう思い込んだ。パーツは6000エンくらいのもので、水栓ごと取り換える場合の10分の一以下のお値段だ。それをMonotaroで半値前後で手に入れることができた。無駄にならなければいいな、とおもいながら作業にとりかかる。

まず水量調節弁を絞って水をとめてっと。水栓を全開しても水が出てこないことを確認。ここまでは簡単だ。次に切換えハンドル、そして止水固定ナットを外す、、、おっと、手では回らないなこれは。ナットは非常に大きいのでウォータープライヤーの出番だ。道具がなければ先に進めないところだ。ここもクリア。その後、混合弁の奥深くまで差し込まれている混合弁切換え弁を外すのだが、、、これが奥の方で固着していてかなりの難関だった。切換え弁は二つの筒のようなパーツを組み合わせてあるのだが、外側は程度がよく、傷んだりしていないのだが、奥深く挿入された部分のゴムのようなパーツが半ば溶けてしまっており、周囲の鉄部分に張り付いたようになっている。押したり引いたり回したり、いろいろやってみてもだめだ。途中で二つの筒が分かれてしまうと、奥の部分を取り出せるとは思えない。さて困った。昔から言われているように、“押してもだめなら引いて”みた。それでもやはりだめ。ぐりぐり回して最初からやり直したところ、スポンという音とともに切換え弁全体が抜けてきた。とともに、シャワーホースにたまった水が逆流してきてずぶぬれになってしまった、が、成功は成功だ。この後の作業は簡単なものであり、新しい弁をちゃっちゃと挿入してその他のパーツをじっくり観察しながら元に戻して完成だ。結構よくできている。真面目に作ってある良い製品で(それでも70000+エンってどうなんだろう、高すぎる)、消耗品が供給されさえすれば、あと10年程度は使えると思った。うん、満足だ。

しかしその後の調整がやや面倒であった。水とお湯の水量調節弁を緩める際に、何回転回したか記録しておかなかったため、適当に元に戻してもどうも湯温がぴったり来ない。指定の表示をクリック部分に合わせた時に40度のお湯が適量出てくるように調整しないといけないのだ。これに時間がかかった。何度も調整を繰り返したところ、お湯の弁を開けすぎると、なぜか湯温が上がりにくいということが分かったので、まず、最高に熱いお湯が出るように湯量を設定し、あとは冷水の水量を加減してなんとか収束させることができた。仕上がった混合栓は新品同様とはいかないがきれいな光を放ち、機能が自分の手で100%回復したことで、満足のいく作業となった。細かい部分もいろいろきれいにしたしね。使い心地は上々で、ハンドルは軽々と回り、湯温は繊細にコントロールされている。実際に使ってみると、ちょっといいホテルに泊まっているような感じで、頑張った甲斐があるというものだ。Home Improvementはうまくいくと大変楽しい体験となる。失敗すると地獄だけれどね、うん。



その後、シャワーは快適に使えている。めずらしく家人からお褒めの言葉を賜った。ありがたや、ありがたや。
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Fender Custom Shop vs Fender made in Japan Limited Collection(長文注意、内容空虚) [音楽]

Fender Custom Shop vs Fender made in Japan Limited Collection (長文注意、内容空虚)



円安とかコロナとか、いろいろあるとは思うのだが、楽器の値上がりが甚だしい。木材などを輸入に頼っているため値上がりするのだろうか?USA物は円安の影響で国内で購入する場合は割高になるのは仕方がないのかもしれない。楽器店の店員さんたちと話をすると、コロナの影響で輸入物がなかなか国内に入ってこないと言う。話は分からないではないが、それにしても最近の楽器の値上がりは許容範囲を遥かに超えている。中古楽器が値上がりしているのはそのためもあるのだろう。リソースが乏しくなれば物の価値が相対的に上がっていくということだ。なんだかクルマと同じような状況で悲しいなあ。それにしても、頑張って大金を払っても、手に入る楽器の質が少しずつ、ここ最近は露骨に下がっていくのは悲しいことだ。私の身のまわりにいる楽器を始めたい人から相談を受けた場合には、それが可能であれば、楽器のことがよくわかった人に相談して、ある程度以上の投資をして、手に入れた楽器を大切にずっと使い続けていくことが理想だと勧めるようにしているのだが、そういった面倒見がよく、経験値が高い人が身の回りにいる幸運な人は少ないと思われる。ストラト、テレ、レスポ、335、175などの定番の楽器が選ばれるべき対象になるのだが、最大公約数として無難にストラトを選ぶのがいいのではないか。最初の楽器にテレを選ぶと、私のようにバランスの悪い音楽好きになってしまう可能性が高いからだ、うん。

さらに、結論から言うと、国産の楽器を買うのがいいと考えている。夢はないが、初めての楽器を買うときには、名前、つまりプレミアにお金を払うのは個人的にはお勧めしない。国産の楽器を選びさえすれば、ある程度以上、私見によれば10万円程度出せば、ずっと使っていける、質の高い楽器が手に入るからだ。木材で造られたものなので、品質のばらつきはどうしようもないし、当たりはずれもある程度はあるけれど、メーカーを選べば、私はFujigenをお勧めするが、例えばF社を選びさえすれば、どんな楽器を手にしたとしても大きな間違いが起こることはないはずだ。Fender Made in Japanでもおそらく大丈夫だろうと思う。Fujigenと比べると、すこしおおらかに作られたこちらはダイナ楽器製だ。

私はこの業界に、たくさん“勉強代”を払ってきた人間だが、それなりの見返りがあり、全く後悔はしていない。楽しかったと言い切ってしまって何の痛痒も感じない。家人は当然別の意見を持っているだろうが。そんな私が国産の楽器の品質はどうか、と誰かに尋ねられたなら、道具としては何の問題もない、と瞬時にこたえることだろう。物語性という意味では、エレキはもともと米国生まれなので、Originalityという話になればいうまでもなく勝負にはならない。だからここでは、楽器としての性能、という切り口に限定し、そのうえで彼我をまったりと比べつつ、私が感じた個人的なことを書いてみようと思う。

私は幸運にして、手元に複数のCustomeShopの楽器を置いている。また、かなり無理をして、MIJ のフラッグシップモデルである、もしくはそうであった、Limited Collectionの楽器も複数持っている。FCSは名前が付いた作家モノではなく、チームビルドの一般的なものだが、FenderUSA製の楽器の水準を評価する物差しにはなってくれるだろう。Fenderの楽器、という限られた範疇で、MIUSAとMIJを比較してみようという企画だ。双方とも国内で購入したため、値段には倍程度の開きがあった。つまり購入当時40万円程度の楽器と20万円程度の楽器の比較ということになろうか。楽器としての性能に差があるだろうか?ないのだろうか?

個人的な結論を先に書いてしまうと、両者には明らかな差があり、残念ながらUSA物に軍配が上がるというのが私の判断だ。私は長年楽器に携わっており、さんざん楽器を改造したりPartsCasterを組んだりしてきたが、専門家ではないし、ただのアマチュアだ。ごく一部の例外を除いて音楽を仕事にしたことはない。とにかく弦楽器は何でも好き、という、楽器に甘いはずの私が明確な差を感じるほど、両者には違いがあるのだ。

まず、全体的な仕上がりから見てみようと思う。これは国産の圧勝だ。個体による差はほとんどないし、細部の仕上がりは完ぺきに近い。Limited Collectionの楽器に限った話ではあるが、内部の構造、仕上げなどをチェックしてみても、どこにも手抜きとか失敗とか、ごまかしとかは見受けられない。ただ、私の手元にある楽器だけの話だと思いたいが、ボディの一部、結構目立つ部分にバフ掛けがきちんとできておらず、購入当初より表面がやや曇っており、また、指板の端、塗装が載りにくい部分、しかもフレットと木部の境目あたりに塗装がのっていない、もしくは落ちてしまった小さな点状の部分があった。細かいことを言えば限りがないが、MIJであっても完ぺきではないということだ。まあ木材を使った製品であるし、コストのかけ方にも限界があるので、値段を考えた場合には、国産の圧勝という判断に変わりはない。全体の組み込みの精度に関しては、国産に軍配が上がるだろう。やはり職人さんが優秀なのだろう。ただし、UAのものも文句の出ないレベルの仕上がりになっていることはやはり書いておきたい。見えないところの管理のためのシールとかはやめてもらった方が嬉しいのだが。

ハードウェアはどうか?これも両者ともFenderということで、選択肢には限りがあり、優越はつけがたい、というかほとんどまったく同じだ。PUまで同じようなレベル。ただし、ペグに関してはUS製の楽器にのみ問題があった。手元にある楽器すべてにVintageスペックのKlusonモデルが使われているのだが、ガタガタで緩める方向では使い物にならない楽器があるし、また、同じ楽器なのに個々のペグのトルクに差がありすぎて、実際にチューニングをするときに違和感がある楽器もあった。機能までVintage?ありえない。実際、購入した際に、ペグに問題が起きたときにはすぐ対応してもらう、という条件を付けてもらったくらいだ。一方のMIJでは、安心と信頼のゴトー製が採用されており、とくに金メッキを施されたものなどは、ナットの仕上がりがいいことも関係していると思うが、うっとりするようなしっくりくる使い心地だ。これもまた国産の圧勝だ。思うにUS製のものは、某国製のスペックは十分満たすと思われる製品などを使っており、そういった選択を積み上げた結果が、実際の使い心地に反映されているのだと思われる。そこそこの価格帯の楽器の場合、スペックに現れない部分、たとえばペグの回し心地や塗装の艶などが大切なのだがわかっていらっしゃらない、残念だ。しかしそれ以外、PUとかスイッチとか、トレモロとか、、、もろもろのハードウェアは優劣つけがたい、というか上記したがほぼ全く同じだ。

塗装に関してはどうだろうか?双方ともラッカー仕上げをうたっており、実際に楽器を手にしてみると、ニトロセルロースラッカーの何とも言えない薫りにつつまれるし(においは必ずしも両者同じではない)、掌に直接つたわってくるペタッとした独特の感触も、いつものことだがなんとも言えないいい感じだ。それでも違いがないわけではない。手元に測定できる機材がないので具体的な話はできないが、まず、USA製の方が塗装が厚い、といってもいいのではないか。これは下地の問題なのかもしれないし(USA製はフルラッカーを謳っていない)、塗料の質なのかもしれない。それでも両者とも美しい仕上がりであり、今後“時代が付く”につれて味が出てくることが期待される。つまり、長い付き合いができる感じなのだ。好みとしてはどちらが、、、と言われると困ってしまうが、塗装の強さという意味ではUS製がよさそうだ。仕上がりの均一さとか薄さ、美しさではJapanに軍配が上がる。塗装の“目“が細かい感じがする。繊細で、神経が隅々まで行き届いている印象を受ける。両者には多少なりとも違いがあるのだが、まあ、”味”のレベルのと言って差し支えないだろう。塗装が出音に影響することは間違いないと信ずるが、ここでもアマチュアの悲しさ、具体的に比較が可能なデータをとれるほどの機器が手元にないため、情報を集めても収束して具体的な結論に結びつくことはないのでこの辺でやめておく。

両者を見ていて感じることなのだが、Japanの方は制作に携わっている職人さんの“手”が入っていないような気がする。例えば、NCルーターで仕上がってきた生地の形を崩さないように、僅かなヤスリしかかけていないように見える。なので細かいところ、例えばボディのエッジなどをよく見てみると、ルーターの“刃“が木材を刻んだ後を感じる部分がある。逆に言えば仕上がりが均一で品質が安定しているわけだ。一方のUS製は、ある程度人間の手を入れることを許しているようで、生地の仕上がりから多少形が崩れることを恐れず、木部を制作に携わった人が気に入るような形に削り込んでいるような印象を受ける。有名なタデオ=ゴメスがネックからヘッドに移行する部分をスムースに仕上げたように、職人が自分の判断である程度個性を付け加えているのではないかと想像する。おそらく自分の仕事に自信と誇りをもって。複数の楽器、それも同じモデルを見てはじめて分かることなのだが、同じ年代のモデルでも、木部の造形に多少なりとも目で見てわかるレベルの差があるのだ。これがいいことなのか悪いことなのかはわからないが、ばらつきがあるのは間違いのない事実だ。沢山楽器を見ている人はおそらく同意してくれることだろう。


木部の“鳴り”はどうだろうか?私見では、これが最も大きな違いだと思われる。MIJを生で弾いてみると、ややしけったような音がしないわけではないが、全体がそれなりに振動して弾いていて気持ちがいい。乾燥するにつれて木部が僅かに縮み、ネジの増し締めが必要なのは仕方のないところだ。ネックに仕込まれたトラスロッドも同様で、ネック全体に適切なテンションをかけて弦のテンションとバランスさせてやる必要がある。これは楽器をいい音で鳴らすためには非常に重要な点であり、これをしないと楽器本来の音がしないことになる。ちなみに、私が入手した全てのUS、全てのMIJにこの作業が必要だった。話が広がってしまうが、だから店頭で楽器を弾いてみたって大したことは分からないということになる。自分の部屋で、いつものアンプで、自分に合わせたセットアップにしなければ楽器固有の音は吟味できないということになるのだろう。しかしそうやってきちんとセッティングさえしておけば、JapanであろうがUSであろうが、夢のようないい音を奏でる、と言えないこともない。話を戻すが、両者の木部の仕上がりに差がないかというと、実際のところ、かなりの違いを感じた。MIJ同士の木部の鳴りを比較した場合、ネックが太いものとそうではないもの、指板がメイプルのものとローズのもの、結構違うとは思うのだが、わずかな違いといえないこともない。上にも書いたが知る限り全てダイナ製の楽器なので、木部の乾燥処理や保存、塗装のプロセスなど、ほぼ同じだからそういう結果になるのだろう。つまり同じような鳴り方をするのだ。一方のUSと比較するとどうかというと、これはもう、全然違う。本当に違う。US同士の鳴り方は、モデルによらず、材質に依らず、意外だがあまり違いを感じない。しかし木部、もっと言ってしまうとネックではなくボディの鳴りが全くMIJと違うのだ、つまりUSのボディは、ただの板切れなのに内部に空洞があるくらい良く鳴る。嘘のようだが本当だ。だって生音の大きさが明らかに違うのだ。専門家に言わせると、ギターはネックが大切と言われることが多いし、私自身もある意味そう思っているのだが、こういった事実を突きつけられてしまうと、考えを変えざるを得ない。客観的な数値で表現できないのが残念だが、US製の場合、アルダーであれ、アッシュであれ、本当によく”鳴る”もしくは”響く”のだ。なにしろアンプなしでも弾いていて気持ちがいいのだ、嘘のようだが本当だ。ネックで作った弦の振動をボディで増幅しているかのような印象を受ける。MIJだって十分によく響くのだが、この部分はUSAに軍配を上げざるを得ない、残念だが。塗装とかネックのヒール、ボディのジョイントの精度などは、しつこいが明らかにMIJのほうがよくできていると思うのだが、ボディの鳴りだけはUSAの圧勝だ。比較的親しい楽器屋の店員さんがとにかくFCSを一度買ってみろと何度も勧めてくれたわけが手に入れてみて私にもよくわかった。必ずしも商売だけではなかったんだな、うん。それなりの楽器を複数本保有するようになって、気のせいではなく私の感じ方は事実なのだと信じるようになった。

どうしてこんなことになるのだろう?なんか悔しくないか?それなりの材料をつかい、きっちりと仕上げて、組み込んで、それさえがんばればいい音がするはずなのに。こんなに差があるなんて。自分の考えはこうだ。楽器に使われる木材はエレキの場合ほぼ全て国産ではなく輸入材だ。なので、同じ品質の材料を手に入れるのにかかるコストが圧倒的に違う。つまり、まず第一に、仕入れの値段が比較にならないほど違うのだ。さらに、輸送費のみならず、乾燥に費やす時間と手間、そのための設備などなど、まあ最終的にはコストに反映されるわけなのだが、現地と当地での木材到達に必要な費用がまったく違う。MIJの場合は、加工に使う機械、現場の職人の技術や情熱などでもろもろカバーしようとしているようだが、木材の質の差異は埋めようがないと思うのだ。調達のノウハウなんかもいまいちなのかもしれない。どうして長年ギターを作ってきた実績があるFujigenではなくダイナ製になってしまったのか。まあダイナも頑張っているのは間違いないので文句を言うのは申し訳ないのだが。また、MIJの場合は、USAと比較すると若干ブランド性に劣るし、販売戦略もあって売価を低めに設定する必要があるため(それでも最近の値上がりはえぐい)、コストを潤沢にかけるわけにはいかないのだろう。それで、最終的に我々消費者の手に渡る製品の木部の鳴り、USとJapanの間には、かなりの質の差が認められることになるのだろう。国産の楽器の仕上がりはそれは素晴らしいものだが、初めてWarmothのボディ(木部の質はやはり20年前の方がよかった)やネックを手に入れたときの驚きや、USACGの木部を手に入れたときの衝撃(まじですごかった)は今でも思い出すことができる。Warmothからはウォルナットのテレボディを、USACGにはPU構成を変えたアッシュのテレボディを作ってもらったんだっけ。不思議な気がするのだが、ネックに関しては日米の製品間に、意外だが大きな差を感じなかった。

ということなのだが、それでも初めて買う楽器には、国産をお勧めしたい。私自身、手元にあるMIJのFenderを、墓場まで持っていくつもりだ。

あ、そうそう。American Original Stratocasterをじっくりと評価する機会があったのだが、木部の鳴りはあまり感心しないレベルであった。AmericanOriginalと比べた場合は、JapanのLimited Collectionに軍配を上げたいと思った。ここまで読んでくれた人もあまりいないとは思うが、内容空虚な長文になってしまったので、ついでに書いておく。

タグ:Fender
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2022-08-07

2022/08/06   定点観測



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みんな考えることは同じで、夕方涼しくなってから外に出てきて、老若男女を問わず、川べりで涼しい風を楽しみながら体を動かしている。ここはそれなりにきれいに整備されているので、照明はないが暗くなってしまってもあまり不安を感じることなく歩いたり走ったりすることができる。ありがたいことだ。お酒さえやめれば健康になれそうだ。
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2022_08_11   定点観測 [雑文]

2022_08_11   定点観測


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今日も暑さがおさまってから10キロほど散歩。体のメンテをしてみた。しかしこうしてみると、携帯カメラも使いようによるなあ。必ずしも性能が高くなくってもそれなりに使えるもんだ。いつもそこにある、ということが大事。人間も同じじゃないんだろうか?
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"もの"としての"楽器" ⑫ Fujigen NTL21RAH-WB ボディの鳴り [音楽]

"もの"としての"楽器" ⑫ Fujigen NTL21RAH-WB ボディの鳴り



多忙でこの楽器を弾く時間があまりとれていない。作ってくださったFujigenの方には全く申し訳ないことだ。手元においてそろそろ1年になる。昨日たまたま時間があったため、数時間、ずっとこの楽器を抱えて好きなようにかき鳴らしていたところ、ついにスワンプアッシュで作られたTeleらしい“カキン”とした抜けのいい音が出るようになってきた。FCSの場合は最初からそのレベルの音で鳴っていたのだが、この楽器の場合、本来の音が出るようになるまで1年かかったということなのだろう。木部の質とか、乾燥とか、塗装とか、複数の要素が関係しているのだろうけれども、とにかく、ようやくではあるが、本来のポテンシャルを発揮して、Teleらしく使えるようになってくれた。自分のものになった気がする、この楽器が。素性のいい楽器はやっぱり育つんだね、うん。

タグ:FUJIGEN
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2022/08/16   公共交通機関 [雑文]

2022/08/16   公共交通機関



昔々、ロバート・フリップが、クルマや飛行機ばかりで公共交通機関に乗るのをやめてしまうことで人生を失いたくない、と言っていたことを印象深く覚えている。感染を避けるためにクルマでの通勤が日常となっていたが、久しぶりに早朝の電車に乗った。人生が戻ってきた気がした。確かに、ヒトは人の中で暮らす必要があるのだ、と実感した。ロバートは偉かった。イギリス人の本領発揮だ。

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2022/08/20   国産の楽器でもたまには問題が [音楽]

2022/08/20   国産の楽器でもたまには問題が



Fender MIJ の最上位機種を何本か持っており、大変気に入っているのだが、そのうち一本の塗装の一部にバフがかかっておらず、購入当初よりツヤなし仕上げになっていることはどこかに書いた。しかしこの楽器、調整を重ねるほどにいい感じになって手になじむので、FCSを差し置いて最近私のメインの楽器となっている。軽いボディもいいし、太いネックもいい。Mary Kayeをなぞった外見も最高だ。加工精度は文句なしだし、弾いているうちに音が変わっていい感じになってきた。手持ちの楽器の中で長時間弾いて最も疲れないのはこいつなのだ。あとは、フレットをもう少し大きなものに代えればおそらく私にとって完璧な楽器になるだろう。

最近はこいつをシングルアンプ、つまりお手製のチャンプにつないで弾くことが多いのだが、当初からハムがひどいこともどこかで愚痴ったと思う。50年代のモデルで、いいところも悪いところもそのままコピーしてあるため、ノイズが多めに乗るのも音のうちとあきらめていたのだが、このところやっぱりどこかおかしいのではないかと思い始めた。それで以前アノダイズPGに代えてみたのだが、思ったほどハムは減らず、音が好ましくない方向に変わってしまったのですぐに元に戻してしまった。仕方がないのでノイズゲートをつないで弾いているのだが、音質が変わってしまうし、音の減衰がちょっと不自然だし、なんだが気に入らない感じだった。昨日もう一度だけ内臓を見てみようと思ったのだが、疲れが蓄積されていたので一晩寝て気力体力を養い、本日午後にようやくPGをはがして内部を観察することができた。

その前に、まず季節の問題でネックが順ぞり気味になっていたのでそいつを調整、これはここに書くほどもない簡単な作業だ。やはり夏になって木が動いているようで、八分の一回転締めこんでネックをまっすぐにしてから次の作業に進んだ。ものすごく気を付けて木ねじを外してPGを持ち上げ、その裏側を細かく観察した。まあ見慣れた風景なので問題があるはずがないのだが、布に覆われた単線が使われた配線を、一つずつ確認した。ポテンショメーターを一つずつチェックしてみたところ、恐ろしい事実が発覚した。フロントPUのトーンの配線は、1番と2番のピンにしか配線されておらず、3番ピンは遊んでいる筈なのだが、よく観察してみると、2番ピンの半田があまり丁寧ではなく、細い角のように半田が伸びており、僅かに3番ピンにつながっているではないか!早速ピンセットを持ってきてこの“ヒゲ”をおり、3番ピンを少し曲げて絶対に2番ピンと接触しないようにした。これでハムが減るのではないか?作業前は以前買ってあるアノダイズドPGを装着するつもりだったのだが、原因らしいものを発見できたので、それ以外の条件を代えずにとにかく音を出してみることにした。
ニコニコ笑いながらすべての木ねじを締め、弦をはってチューニングしていつものセッティングを変えないでアンプに火を入れた。すると、おお、ハムがかなーり減っているではないか!これならNGなしでいけるぜ!50年代のモデルは、60年代のモデルと比べるとシールドはちょっと弱いし、おそらくPUもややNoisyなのではないかと思うのだが、たった数分の作業で、NGを使わなくても、VとTをちょっとだけ工夫して絞ってあげれば十分に使い物になるくらいのレベルにノイズを軽減することに成功した。我ながら価値ある素晴らしい時間の使い方だ。この作業によって、楽器の音が変わるようなことはなく、相変わらず耳にやさしい、腰のある魅力的な音を奏でてくれている。本当なら再現性を確認するためにもう一度はらわたをチェックしたいところなのだが、木ねじの穴が馬鹿になるのが怖いので、やめておこうと思う。

ということで、またしばらくはこの楽器と過ごす時間が長くなりそうだ。ネックがいいので左手がとても快適で、自分だけのために創られた楽器のようで演奏することがほとんど快感だし、ようやくボディも鳴るようになってきたので弾いていて楽しくて仕方がない。自分で手を入れてなかなか解決できなかった忌々しいノイズ問題を解決できたので、愛着もひとしおというものだ。この楽器の内部を始めて見たときに、申し訳ないが、あまり半田が上手ではない人がアセンブルしたんだろうな、と感じていたのだが(半田が切れに流れずに玉のように盛り上がっていたり、パーツと配線が干渉していたり、しかし文句は言うまい)、こういった深刻な問題があるとは、、、。もっと早く気が付いていれば、もっとはやく幸せになれたのに。本日の教訓としては、電子回路は噓をつかない、つまり、うまく動かないときは必ず原因があるということ。それから、日本製の高価な楽器であっても、必ずしも完ぺきではないということだ。いろいろと考えさせられる一日だった、うん。

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2022/08/20   私が好きなメガネ屋さん [雑文]

2022/08/20   私が好きなメガネ屋さん



メガネのことでは長年苦労してきた。遺伝で深刻な乱視なのだが、数年前から老眼が合併してさらにひどいことになっている。皮膚が過敏なので自分に合うものがなかなか見つからず、これまで長い間様々なメガネを試してきたが、結局鼻の両側面ではなく、鼻の真上に乗せるタイプの軽いメガネに行きついた。フチなしのチタンでできた激軽モデルだ。ここにたどり着くまでに時間もお金もたくさん無駄にした。

10年ほど前に、アタマの形を機械で正確に測って、私だけに合わせた最適な形のメガネを作ってくれるというシステムに期待して大枚をはたいたのだが(マジで高価だった)、結局熟練したメガネ屋さんのフィッティングにはかなわないということが分かったので、PCが作ってくれたメガネに満足することはできず、その後もとにかく軽いメガネを探しまくった。それでいわゆる”丸眼鏡”で極端に軽いものを見つけたので、7-8年前に勇んでメガネ屋さんに足を運んだ。そのお店は、PCで造った高価なメガネをしげしげと眺め、これどこが悪いのかわからないと言った。しかも私がお願いした型のメガネは作りたくないと拒絶。その代わりに従来型の、鼻の両側で抑える形のものすごく軽くてものすごく高価なメガネを勧めてきた。私の心は多少なりとも動いたのだが、結局同じことの繰り返しだろうと思ってその案を受け入れることはなかった。

その後しばらくメガネのことで本当に困った状態が続いた。PCメガネを無理してかけていたところ、皮膚が傷んで鼻が血だらけになるようなことさえあった。あのときは何度か皮膚科に通ったんだっけ。そのメガネを作ってくれた某有名眼鏡屋さんはよくやってくれたのだが、結局私が無理なく長時間快適にかけられるようなものを作ることはできなかった。私が悪いのかメガネが悪いのかわからないが、大枚を投じて作ったメガネでお鼻が血だらけになるのはやはりおかしいのではないか?レンズはすごくよかったのだけれど。しかしその後、同じ眼鏡屋さんではあるのだが、ある特定の店員さんだけは、私が望むような調整をしてくれ、血も出ないし耳も頭も痛くならないように微妙な設定をする技術を持っていた。相性が良かったということなのかもしれないが、その人に調整してもらうとしばらく本当に快適にメガネを使えたのだ。しかし彼(比較的若い男性)がお店にいなければ結局元の木阿弥だし、フレームが緩んでくる数か月ごとに彼がいるお店に通えないこともある。真剣に困っていたのだ。

それで、散々調べ尽くしてとうとう発見した、都会から少しはなれたメガネ屋さんと連絡を取った。あとでわかったことなのだが、私のリクエストを拒絶したメガネ屋さんで修業した方が経営しておられるお店のようだ。まあ、ともかくそのお店の店長さんと連絡を取ったところ、おそらく大丈夫、希望の型のメガネを作れると思う、とのことであった。さっそくそのお店に足を運んだ。小柄な男性がやっているお店であるが、検眼のための不自然に充実した大げさな機械がしつらえられており、検眼をお願いするとかなり時間を使ってかゆいところに手が届くような検査をしてくれた。かれは途中で“ゾーン”に入ったような感じいなってしまい、“これとこれはどちらが”、、、と、何度も何度も何度も何度も私に質問して細かい設定を詰めていった。測定の結果を反映させた例のキカイダーのようなメガネをかけたときは本当に感動した。無理なく遠くも近くも見ることができるのだ。そいつを小さな丸いレンズ、しかも老眼入りで、限りなく目の近くにレンズを置く設定の丸眼鏡として、無理なく形にできるというではないか、スバラシイ。メガネを作ってもらうまでに1週間以上かかったが、いいものが出来上がってくる確信があったので、心から楽しんで待たせていただいた。決して安いとは言えないメガネなのだが、連絡をもらってすぐに羽が生えたような勢いで取りに行った。その際のフィッティングもかなり入念なもので、何度も何度もフレームを伸ばしたり曲げたりしてゆがんだ私の頭(と心)にメガネを合わせてくれた。ありがたかった。

そうやって手に入れたメガネなのだが、やはり慣れるまでにはかなり時間がかかった。それまでは視野を広くとるために、大きなレンズを使うことが多く、全体を軽くするためにかなりのお金を使ってきたのだが、新たに手に入れたメガネはレンズは小さいし、目に近いし、フチなしだし、ノーズピースはないし、と、初めて尽くしだったからだろう。しかし半年ほどして新しいメガネに慣れてからは、メガネをしたまま寝てしまうほど、体の一部と化している。

その後も何度かレンズを作り直してもらうことがあったのだが、同じフレームをずっと使い続けてきた。しかしもういいだろう、家人からの強い勧めもあり、フレームを新しくすることにした。10数年前と同じ会社のフレームは売っているのだが、全く同じ製品はもう手に入らないという。これは日本の悪い点で、同じ製品を長く売るというやり方をする会社はあまり多くはないからだろう。ともあれ、私が長年使ってきたフレームとほぼ同じ製品はあるということなので、形も、色も、サイズも、全く同じものを選び、最近再び検眼をお願いしてメガネを新調したところだ。職場の同僚たちはおそらく私のメガネが新しくなったことなど気が付かないだろうが、その方が私としては好ましい。

ともあれ、メガネ店のご亭主は私より若いと思われるので、今後私の命ある限り、このお店にお世話になりたいと考えている。やっぱりこういう仕事はヲタクっぽい人でないとだめ、というか信用できないよね、うん。

タグ:メガネ
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2022/08/25   Fender made in Japan limited collection; Screw issue [音楽]

2022/08/25   Fender made in Japan limited collection; Screw issue



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この楽器には米国規格の部品を使ってあるので、ねじなどはすべてインチ規格のものが使われている。Fender系の楽器に用いられているBlade Switchを固定するねじも、やはりインチ規格のもの、6-32というやつが使われている。さらに、この楽器はMary Kayeモデルなので、金メッキが施された、しかもHeadが丸皿になったものが使われている。実際の50年代のVintageStratをばらした資料を見てみると、Switchの固定ネジもPUの固定ネジも同じ長さのものが使われているのだが、わが国が誇る細部にまで目が行き届いたこの楽器は、気を利かせてSwitch固定ネジにだけやや短いものが使われていることがばらしてみてわかった。それはまあいいのだが、何度かPGを交換したり調整したりを繰り返していると、なんとSwitchの固定ネジを“なめて”しまった。ありえない。こんな悲しいことが世の中にあるなんて。楽器をいじりだして30年以上たつが、今までこんなことは一度たりともなかった。何かがおかしい。まあ最悪の場合、BladeSwitchもねじも交換してはんだ付けをやり直せばいいだけの話なのだが、楽器を気に入っているのでできるだけ自分の手を入れたくないのだ。それで介入を再証言にするべく問題解決を段階的にやっていくこととして、いろいろなアプローチをひとつずつためしてみることにした。まず、金色の上品な色をした短く切りそろえられたインチねじを抜いて、ルーペなど使いつつじっくりと観察してみたところ、なんのダメージもないではないか。そうだとするならSwitchの雌ネジを“なめて”しまったということになるだろう。そんなことあるんだろうか。結構厚い鉄を曲げてスイッチは作られている筈なのだが。その鉄のパーツに直接穴をあけて雌ネジが切られている筈なのだ。しかしここは事実として受け止めるしかない。残念だが本当なのだ。

最初に試した方法は、BladeSwitchの雌ネジがばかになっているのであれば、小さなナットをつかえばSwitchをきっちりと固定できるのではないか、という作戦だ。ネットでインチ規格の小さなナットを探して購入したのだが、たった10個購入しただけで1000エン近くかかった。信じられないが本当だ。到着したものを確認すると、どうも加工精度が悪く、10個のナットの形がそろっていない。美しくないのだ。細部を調べてみると、、、残念なことだがやはりC国製だった。モチベーションがダダ下がりとなったが気を取り直して装着だ。しかしSwichまわりにスペースがない。この時点でこの作戦はあえなく敗北、ナットは無駄となってしまった。悲しくなってこの件はしばらく放置、自分がまたやる気になるまでじっくりと待った。Swichを取り替える前に、雌ネジをタップで切りなおしてみようか?など、様々な修正方法を考えつつ。

その後、PGを外してSwitchまわりを何度もチェック、雌ネジが切られたあたりをさらに細かくチェック。すると、雌ネジの表面は確かに“なめて”しまっているが、奥の方はネジ山にまったく問題はなかった。つまり、固定ネジが短すぎて雌ネジの一部のみにしか雄ネジがかみあっておらず、雌ネジの一部に負担がかかりすぎて“なめて”しまったということになのだろうと理解できた。それならなんとかなりそうだ。まず、手元にあるインチ規格のPU固定ネジを出してきて、それでSwitchを固定できるかどうか試してみた。長めのネジを全てねじ込むと、”くいっ”という感じでネジに十分なトルクをかけることができた。おお、うまくいくじゃないか。雌ネジはまだ生きているぞ!あとは長いねじをゲットすればいいだけだ。金色で丸皿Headのやつを。しかしこれがなかなか大変な作業であった。

パーツ屋を巡ったり、アキバをぶらぶらしたりして物を探したのだが、結局目当てのネジは見つからず、規格はあっているが仕上げが気に入らないものとか、長さがいまいちのものとか、丸皿ヘッドではないものとか、さんざん見て回って時間を無駄にした。後日、なんとかネットで探し当てることができたのだが、同じものが我らの味方、SoundHouseで売られていることが分かった。やれ嬉しや。あとは簡単だ。いつものように成田からの通販で手に入る。在庫を確認してとっとと物をゲットした。それで、待望のネジが拙宅に届いたのが今日というわけなのだ。

写真を見てほしい、仕上げは大変結構なのだが長さが若干足りないオリジナルのボルトと、PU固定用で長さ十分なボルトの違いを。それで、早速当該のネジを喜び勇んで交換したのだが、雄ネジと雌ネジがきっちりとかみ合って精密ドライバを回す指が快感を覚えた。”くいっ”といい感じに締めこむことができた、とても幸せだ。

ということで、国産の楽器であってもこういった不具合に出会いますよ、というハナシでした。オリジナルと同様に、PG固定ネジと同じ長さのものを使ってあれば、こういうことはおきなかった筈だ。やはりLeoが作ったものは、細部であっても手を入れてはいけません、ということなのだろう。軽々しく口にしたくはないが、Leoはやっぱり普通の人ではなく、天才に近い存在なんだ。

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