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USACG Tele Practice Guitar 7 -Potensiometer- [音楽]

USACG Tele Practice Guitar 7 -Potensiometer-

実際にやってみた人はわかると思うのだが、USACGのテレボディにあいたキャビディはかなりタイトだ。キャビディに特殊な回路を組み込もうとしたり、電池を入れようとしたりすると、えらい目に合う。おそらくオリジナルに倣った深さ~大きさということなのだと思うが、それが常にいいことなのかどうか、疑問がないわけではない。その点Warmothのキャビディはやや広めにざぐってあるため、多少の無理は聞いてくれる、というか、多少のモディファイをしてもそのまま使うことができることが多い。どちらがいいということではないだろうし、キャビティ大きさの僅かな差異が音に反映されるとは思わない。しかし実際に楽器をアセンブルする際は僅かな差が大きな意味を持つことがある。

Tocos.jpgこれが私がいつも愛用しているTocosの製品なのだが、密閉型で埃は入らないし、耐久性はあるし、回し心地は好いし、とにかく最高だ。オーディオであろうが楽器であろうが、Potが必要となれば私は必ずこの会社の製品を使うようにしている。直径は24㍉と記載されている。軸は6㍉だと思う。

不幸にして、USACGのテレキャビディ(ホットドッグ型と称するらしい)には、私の愛するTocosはぎりぎり入らない。(WarmothはOK)Potをやすりで削って、、、、とか、キャビティをルーターで加工して、、、とか、かつていろいろと考えてみたのだが、それはしないことにした。前回のUSACGのテレボディには、、世界標準のPotである、CTSを使った。これはTocosのものより僅かーに幅が狭いため、なんとかキャビディを加工することなく、ぎりぎりおさめることができるのだ。CTS.jpgこれは世界標準で安心感があるが、造りは結構いい加減で埃も中に入ってしまうし、回し心地もTocosの様に”快感”というほどではない。しかしそれでも十分許容範囲で高品質だと言えよう。軸の直径が6.3ミリであるため、つまみはインチサイズのものを用意する必要がある。

今回、キャビディのシールディングのやり方を変えたところ、(導電塗料の塗装をしたうえに銅箔を張り込んだ)このCTSでさえキャビディに収めることができなくなってしまった。さあ、困った。CTSをちょっとだけゴリゴリ削ってみた、、、、むりをしてぐりぐり押し込めば、おさまらないことはないが、しまった、これをやると導電塗料が剥げてしまう、、、これは許せない。却下だ。それでいろいろと探してみた。

まず、最初に試したのはTocosの直径16㍉のもの。Tocos2.jpg写真はステレオ用の2連のものであるが、ギターに使うのはもちろん1連のものだ。これは性能的には申し分ないし、回し心地も最高なのだが、軸の径が細すぎて、パネルの穴に固定することができない、、、、あきらめるしかない。つまみも小さなものしかつけることができないし。

そして次に採用しようか考えたのがこれ、Alphaのものだ。Alpha.jpgこれは小ぶりでオープンで、埃を防ぐことはできないが、安い割によくできた製品で、十分な品質を持っていると思う。やはり軸がやや細目であることが玉に瑕なのだが、使えないことはない。Alphaはかなりメジャーな存在であり、様々な楽器に採用されている。私の知る限り、日本製、台湾製、韓国製があるようだが、私は根性で探しまくって日本製で、かつシャフトにスリットが深く入っていないものを手に入れた。歩きすぎて健康になってしまったよ。暫定的にこれを使うこととして、それでもその後より良いPotを探し続けた。しつこいやつだな、オレ。

いろいろと調べてみると、なんとTocosのPotには、24㍉と16㍉のものに加えて、少なくともカタログ上は20㍉というやつがある。これだオレが欲しいのは!さっそくTocosに連絡を取ってみた。ワタシは行動力だけはいつでも旺盛なのだ。しかし残念なことにTocosにも在庫はなく、代理店を通して特注してほしいという。20㍉のものは、ほとんど使われないのだそうな。どんどん連絡を取ると、2-3件目に連絡した代理店さんは、個人注文であっても特注を受けてくれるという。素晴らしい!必要なのは500㌔のAカーブというやつで、1か月も待てば作ってくれるとおっしゃる。これはありがたい!しかし最低10個は買って欲しいとのこと。まあそれはそうだろう。2個作ってくれ、なんて言えるわけがない。Tocosは非常に良心的な会社だと思った。それでニコニコと笑いながら見積もりを出してもらうと、、、、10個で約二万円とのこと。一つ2000円だ。特注なので悪くない値段だと思うのだが、さすがに10個はいらない。楽器をあと5個作るつもりはない。それでしばらくどうするか考えることにした。

様々な手段を使って日本中を調べまくると、なんと、福井県にTocosの20㍉のものの在庫があるというではないですか!しびれた。喜び勇んで値段を尋ねると、700円だという。素晴らしい!Bカーブであるという以外は私が必要としているものそのものであったため、(おそらく死蔵された古めの在庫だと思うが、Tocosの製品であれば大丈夫だろうと踏んだ)少し考えて、無駄になってもいいから買うことにした。軸受けの太さも24㍉のものと変わらないし、Bカーブだって、慣れれば使えないことはないだろう。それがこの写真だ。Tocos3.jpgなかなか可愛い形をしている。軸の回転は、封入されたグリスが固まってしまったためかやや硬めだが、まごうことないTocos特有の高級な触感だ。これで一つの山を乗り越えることができた。あー、疲れたでしょう。お金をあまり使わずに、ずいぶん楽しい目に合うことができた。

これを使って、さらにこの楽器のアセンブルを進めていきたい。またなにか問題が勃発するだろうか?楽しみだ。
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