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獺祭 純米大吟醸50 1800ml 朝日酒造株式会社 3078円 [日本酒]

獺祭 純米大吟醸50 1800ml 朝日酒造株式会社 3078円

このお酒はブームになる前に、どこかのおしゃれな駅ビルで見つけて一人楽しんでいた。拙宅におわします山の神は下戸なので、寂しいけれど仕方がない。値段はちょっと高いけれどうまいな、たまに飲みたい感じだな、と個人的に評価して、仕事で頑張った時などに人知れずニコニコと啜っていたのだが、おそらくマスコミに情報が乗ってしまって?このお酒を求める人たちが世にあふれたためか、同じお店では手に入らなくなった。結果的に獺祭は私のお口に入らなくなってしまったわけだ。残念だ。最近たまたま地元にマニアックなお酒屋さんがあることを知り、さっそく足を運んでみたところ、狙っていたお酒は売り切れていたのだが、偶然にもこいつを見つけた。ラッキーなことに一升瓶だ!本当か?本当だ! 何の努力をすることなく運よく獺祭が手に入ってしまった。わが身の幸運を神に感謝した。What a wonderful day, today! 中学校の教科書みたいな英語はともかくとして、ウキウキと自宅に帰り、一升瓶の封を切る。

いつものぐい飲み(これ大事)で啜ってみると、獺祭の“売り”であると思われる、透き通った、しかし薄っぺらくはないフルーティさが伝わってくる。しっかりとしたコクもある。鼻に抜ける薫りが十分に広がった後にわずかな苦みをのこし、“甘いだけじゃないんだぜオレは”(甘いだけじゃないのよ私は、かな?)としっかりと主張してくる。さらにお米を磨いたものと比べると、僅かではあるが日本酒らしいひねたようなネットリ感も残されている。ああ、オレはやっぱりこれ好きだ。この微妙な後味が次の盃を促すわけだ。食べ物はいらない方向性のお酒だな。冷やすとさらにこのお酒の非凡な点が強調され、全体に白ワイン方向に味わいが変化するようだ。

おそらく様々な方々が語り尽くしている銘柄だとは思うが、それでもうまいものは旨い。日本酒的かどうかは別として。磨きは50でも個人的には十分だと思う。好きなだけ呑んでいいということであれば、私はおそらく50を選ぶだろう。さらに磨いたものと比べて日本酒的な印象がより強く残っているからだ。この絶妙なバランスを是とするか非とするかで評価は分かれるだろう。しかしまあそれは個人的な好みの問題だ。何はともあれ、獺祭はここ10年来の日本酒界における、Epoch-making なお酒であることは間違いない。スバラシイ日本酒を提案してくれた蔵元さんに最敬礼だ。



その後、こいつを一升瓶で買ってみた。消費者の手元に届く段階で、すでに完成されているお酒なんだろうな、と思い込んでいたのだが、封を切って数日たつと、冷蔵庫の中で少しずつ”育つ”ようだ。当たり前なのかもしれないが、自分的にはちょっとした驚きだ。だって火入れしてあるんだから。この味わいの変化は好き好きなのだろうと思うが、私にとっては大きな+だ。味の変化は生酒ほどではないが、誰にでも分かるくらいの劇的な変化であるように思う。だんだんこなれつつ、日本酒的な味わいが増すというかなんというか。私はしばらくこれだけを呑んでいてもいいほど気に入った。しかし明日はまた、もうすこし”育って”いるのだろうな。やっぱりお酒は一升瓶で買って、封を切ってからの”物語”を楽しまなくてはね。4合瓶を否定はしないが、お酒が一升瓶で売られているのはそれなりの理由があるはずなのだ。少なくとも私はそう思う。

もう一つ。このお酒はかなり個性的な日本酒であろうと思うのだが、それゆえに食事と合わせるのが難しい。個人的には、あまりおつまみを食べずに呑みたいお酒だと思っている。



獺祭 純米大吟醸50 朝日酒造株式会社

その後、何度も何度もなんどもナンドモこいつを呑んでいる。300ml、720ml、それからお気に入りの1800mlと、その時々で手に入るものを楽しんでいる。磨きの違いは一通り試してみたが、やっぱり自分的には50が一番好きだ。等外というのもなかなか手に入らないがかなり気に入っている。我ながら経済的にできている。しかし本当なのだから仕方がない。300mlは、稀に“気が抜けて”いることがあるので -つまり栓が微妙に緩く、おそらく販売店の保存や運搬等の過程で品質が低下して、味わいや薫りが損なわれているということなのだが- 便利なのだが避けるようにしている。地酒専門店で手に入れることができれば、大きさによらず品質には間違いがないのだが、安定供給するのは人気銘柄なのでやはり難しいらしい。一般にはあまり出回っていない獺祭の生酒を扱っている酒屋さんであれば、蔵元が信頼して出荷しているということになるので間違いないのだが、いつもほぼ確実に獺祭を販売してくれるお店はなかなか見つからない。それで某デパート系のお店で調達することが多い。かっこ悪いが仕方がない。

お酒に関しては堕落してしまっていて、獺祭呑んでりゃあいいか、と、向上心をなくしつつある。でもいまでもこれホント好きだなあ。“日本酒小学生”と馬鹿にする人もいるけれど、自分にとってはおいしくって幸せになるお酒がいいお酒なのだ。オレはこれでもう十二分に満足だ。あと、オレなんか山口県って好きなんだよなー。まあそれはいいか。お粗末。


2017/4
最近、よんどころのない事情で、つまりどうしても獺祭を呑みたくて、300ml入りの獺祭50をそそくさと入手した。我ながら浅ましいが仕方がない。そして喜び勇んで封を切ってふたを開けたところ嫌な予感。ふたがすこし緩いのだ。それで薫りを楽しむべく瓶をクンクン、おお、いつもの上立ち香だ、しかしどうも弱くはかなく力がない。それで少量すすってみると、、、やはりこいつは“気が抜けて”いる。味も薫りも2-3割方“飛んで”しまっており、グッとあおってみても、胃が熱くなったりはしない。残念だ。日ごろの行いが悪いというかなんというか。おそらく一部のロットのふがた小さめになってしまっているのだろう。これで3回目かな?特定お店で特定の時期に購入した300mlものだけにみられる問題のようだ。これを蔵元に報告したい気もするが、きちんとしたところのようなので、すぐに対策をとり、某デパート系のお店で手に入らなくなったりしたら困るのは私だ。それは本当にものすごく困る。信頼できる専門店は朝遅く夜早いので、私のような貧乏暇なし人間はなかなか足を運ぶ機会がないのだ、、、。困った困った。どうすればいつでもおいしい獺祭を手に入れることができるのだろう。同じ方向性の別のお酒を探せばよいのだろうか?いろいろとやってみるしかないか。悩みは深い。


2017/6
もう俺これでいいや。行きつけの某お店では、一升瓶の包装が省かれていた。まあすぐに売れてしまうのでいいのだろうけれど、ちょっと残念かな。これを手に入れればとりあえず数日、まあ、一日でなくなっちゃうこともないとは言わないが、仕事でボロボロになった心身を朝までにそこそこ癒すことができるのだ。一升で3000エンなんてそう考えれば安いもんだ。呑みすぎると逆効果なのだけが残念だ。保存状態があまりよくなくっても、地酒の専門店でなくっても、とりあえずこれが手に入れば今のところ幸せだ。


2017/6
こいつを6000エンで売っているお店が身近にある。全く同じ獺祭の50だ。買う人もおそらくいるのだと思う。お酒の保存もなっておらず、日に当ててしまっていたりする。そいつを買った人が悲しい思いをして、獺祭を嫌いにならないことだけを願っている。いつもちょっとイラッとしながらお店の脇をとおりすぎる私なのだった。


2018/2
最近は一升瓶ではなく、300㏄のものを呑み切ることが多い。相変わらずいいお酒であることは間違いがないのだが、体調のせいなのか、なんだか味がすこし厳しく、薫りが薄っぺらいように感じられた。それで数か所のお店で買ってみたりしたが印象は変わらず。ひさしぶりに一升瓶を買ってみても同様だ。ならば保存の問題ではなさそうだ。私自身の舌の変化なのか、蔵元が味を変えてきたのか。今後も興味をもって味の変化を追っていこうと思う。

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