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麻布十番 永坂更科 [日本蕎麦]

9月24日
麻布十番 永坂更科 御前蕎麦 大もり 1240円

麻布十番は職場に近かったので数限りなく通ったように記憶しているが、年若く多忙であった当事の私はお蕎麦屋さんには目もくれなかった。もったいないことをした。久しぶりに訪ねてみると、やはり都心のPrestigious?な街はいいなあ、と思った。そぞろ歩くと外人も多く(白ではなく有色人種が目立つが)、物価も高く、ちょっとした特別感が漂っており、お手軽なリゾート地に来たような気がして楽しかった。

更科堀井に入るつもりであったのだが間違えてこちらに。しかし十二分に楽しめた。短く記しておこうと思う。小ぶりな入り口をくぐると、道沿いはガラス張りとなっており、テーブルが幾つか並んでいる。奥の方は詳しく確認はしなかったけれど宴会ができるようなつくりになっているらしい。ひとりで入店すると、トイレにやや近い大きなテーブルに。モデルっぽいおねえちゃんは窓際の机に座らせたりしている、、、何故だ?店の奥行きは深く、天井は高く、全体にいい感じの清潔感が漂う。店員さんは和服を着ていたように記憶している。お姉さんよりおばさんのほうが愛想が良い、それはこちらがおじさんだからか?ともあれ、文句を言っていても仕方が無いので、満を持して御前蕎麦、それも大もりをおねがいする。本当に真っ白いやつが出てくるのだろうか?斜め向かいに座ったおばちゃんは、蕎麦屋さんなのに”ご飯もの無いの?お蕎麦嫌いなのよ。ご飯は少なくっていいの、、、”などと、私からしたら理解できない相談を店員さんとしている。お金持ちそうなおばばだ。

5分程で角盆にのった御前蕎麦、、、これは本当に白い、真っ白だ。小皿に乗った葱はさらしてあるが、軽くえぐみを残してある。山葵は大きな粒の、粉と生を混ぜたようなもの。花のように搾り出して一工夫。それから蕎麦つゆが期待通り2種類。辛いのと甘いのだ。それぞれを味わってからお蕎麦を吟味。

お蕎麦はかなり細く、頼りない感じ。うすーく伸ばしたものを、タンタンと切っていった、ということが良くわかる。ひょろりと長めだ。店の構えからして大量のお蕎麦を手打ちでまかなえるはずも無く、もちろん機械打ちと思うのだが、幅がそろっていないのはなぜだろうか?計算済み?メニューを見ると、小麦のつなぎを使っているとのことであった。

一口、二口と口に含んでみると、ややぽきぽきとしており、かほりが感じられない?なんだこれは?しかし食べ進むうちにほのかな、やがてふくよかなお蕎麦のかほりが胸を満たした。真っ白なお蕎麦なのに豊かなかほり、、、ちょっと意外でびっくり。これは美味しい!蕎麦つゆなしでももちろんいける。しかし食べ進むにつれてお蕎麦が何故かぺとぺとと団子になってしまう。これは茹での問題なのか、御前粉固有の問題なのか。恐らく後者であり、考え抜いた結果故意にこの様に茹でているのだろう。大もりにしたことがバランスを崩したのかもしれない。いい加減なお蕎麦を出す筈はない。

蕎麦つゆは、双方ともなかなかよい。辛い方は江戸風。カツオが”ぷん”とかほり、濃い醤油の味わいがしっとり。こくは少なめで甘さは故意に抑えてある。全体にさっぱり。ほんの少し甘いのを混ぜると教科書的なバランスのとれた蕎麦つゆになる。一方の甘いつゆだが、出汁は弱めで醤油を抑えた甘辛。水あめっぽい味わい。この真っ白なお蕎麦には、どうも甘いほうが相性がいいようだ。いいオヤジなのに、、、と思いつつ、甘いつゆを存分に楽しんだ。お蕎麦の世界は広く深い。きちんと勉強したいと考えている。

恐らく別仕立てのどろりとした蕎麦湯をたっぷりとのんで、満足してお店を後にした。やっぱり老舗はすごい。馬鹿にできない。底力がある、と再確認した。素晴らしい。こんどは更科堀井に行ってみようっと。

帰りに浪速家のたい焼きを並んで買って帰りました。家族は大切にしなくっちゃあ。浪速家のおじさんは以前と比べてかなりフレンドリーだった。

良い;老舗 名店 場所もよい 独特の御前蕎麦を伝統の2種類の蕎麦つゆでたべさせる ゆったりできる雰囲気
もっと良くなる;場所柄値段が高いのは仕方が無い もう少しだけフレンドリーなサービスを期待したいです
また行く?;Yes
総括;泣く子も黙る老舗の一つ お蕎麦を評価する軸としてきちんと押さえておきたい
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