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荻窪 本むら庵 [日本蕎麦]

8月某日
荻窪 本むら庵 せいろそば 735円 2枚

駅からとぼとぼと歩いて到着すると、広い駐車場、大きな門構え、高い天井と店に面した小さいが渋いお庭、、、店内は静謐かつ清潔。お蕎麦を食べる前に、いっぺんでこのお店が気に入ってしまった、、、駅から遠いことを除いて。塩を肴に剣菱を枡ですすりながらお蕎麦を待つ。一見ぷるぷるなよなよ、蕎麦のつぶが残された繊細なお蕎麦だが、口にしてみると何というか、きちんとカドが立った、薫り高い麺だ。つゆ、薬味もお蕎麦に合わせた、やや繊細な印象を残したものだったように思う。お庭を拝見して、剣菱をおかわりして、蕎麦湯をのんで幸せになって帰宅。

日本酒を呑んでしまったので全体の印象で語るしかないが、私のようなおじさんの期待に余裕でこたえる”端正な”お蕎麦屋さん。帰るのが惜しくなって卵焼きを買って帰り、家族と一緒に食べた。やや甘さが勝っているものの、これも素晴らしい大人の食べ物だった。

良い;広くj清潔な店内 行き届いたサービス 廉価で高品質なお料理
もっと良くなる;これ以上何を望むのか このままでいい 日本酒が剣菱のみだが、美味しい日本酒の種類が増えたら家に帰れなくなる、、、。
また行く?;Yes 今度は呑まないで お蕎麦だけを心ゆくまで食べてみたい
総括;海外でも有名なお蕎麦屋さんの本店。支店が六本木にもあるはず。お店は広く清潔でサービスも堂に入ったもの。素晴らしい。もっと沢山食べたい、、、。




再訪 2017/9 せいろ756エン 田舎864エン

久しぶりに本店まで伺うことができた。幸いにして贅沢な時間の使い方ができたので、お昼時の本むら庵へ。店内はいつもながら繁盛しており、お金持ちそうな年配の方々が楽しそうにお話ししておられる。ほとんどの方たちが昼間からビールなど嗜んでおられる。なんとうらやましい。私はといえば休酒中の身の上、ここはグッと我慢だ。小さいが良く手が入れられたお庭を眺め、お茶をすすりながらお蕎麦を待った。やっぱり和風の建物やお庭っていいな。オレも爺になったということだろう。お世話をしてくれる花板さんたちはなんだか家族的な雰囲気のおばちゃんたちであり、喋ったり怒ったりしながらちょっとたどたどしくお世話してくれる。でも喧嘩はやめてほしい。それでも素人っぽい感じが私は好きだ。“田舎を先に出してもいいか?”とおっしゃるのでそのようにしてもらった。本来は味わいが繊細なせいろが先が望ましいのかな、と思うけれども、まあ細かいことはどうでもいい。

久しぶりの本むら庵。ワクワクしながら待っていると、田舎蕎麦は大きめの四角いせいろに乗せて供された。蕎麦つゆは小さな徳利、蕎麦猪口も小ぶりで手の中にすっぽりと納まりいい感じ。小皿には多めのさらし葱の輪切りとこんもりとした生山葵だ。お葱は新鮮で、うまい具合に苦みが抜いてある。これだけで一合はお酒が、、、ああ、、、そうだった今日はだめなんだった、残念だ。山葵は細かい部分と荒い部分をいい感じに混ぜてあるのだが、本日のものはかなり強烈にお鼻を“キック”する。ちょっとだけにしておこう。さてさて。

お蕎麦は当然太目、穀物の粒々を感じさせるような断面。大きめの星が散っている。エッジは適度に丸く、長さはかなーり長めだ。手打ち機械切りということか?わずかなつなぎと力強い穀物の香り。繊細さ少な目、野性味多め。しかし全体としてかなり洗練された印象を与えるお蕎麦だ。男前だ。噛んで食べるタイプなので喉ごしは“ごりごり”した感じ。数本やってみると、これはおいしい。にっこりしてしまう。蕎麦つゆは、、、と。ヒゲタ醤油を使っておられるというこの蕎麦つゆは、神田まつやのものをすこし薄く、甘さをかなり控えたような感じ。カツヲ感は控えめだ。地味だが全体のまとまりはスバラシイ。田舎との勝負は圧倒的にお蕎麦の勝ちなので、格好は悪いがほぼすべてのお蕎麦を蕎麦つゆにくぐらせて手繰る、というか頬張る。これはおいしい。いつもながらお蕎麦のもりは寂しめではあるが、一枚でもかなりの満足感だ。

さて、次は定番のせいろだ。田舎と比べて細く、白く。薫りもお鼻をペッタリするまでもなく繊細な穀物の甘い印象。“くねくね”と横たわったお蕎麦のはかない見た目がなんともスバラシイ。調理場の中をじっくりと見ていたら、職人さんが指先で、せいろの上のお蕎麦を丁寧に“つんつん”しておられた。ナルホド、こうやって“くねくね”させるのか。初めて知った。なぜ“くねくね”?蕎麦つゆとの馴染みをよくするためなのか?くねくねしたほうがかわいいから?謎は深まるばかりだが、謎は謎のままにするのが大人っていうもんだ。それで久しぶりのこのお蕎麦を数本、そのまま手繰ってみる。口の中で広がるお蕎麦の薫りと味わいは、見かけよりも濃厚だ。つなぎも多少入っているように思われるが全く気にならない。せいろの方は半分程度を蕎麦つゆにくぐらせ、生山葵をときどき舐めながら、一気に手繰り切った。満足だ。

食後に供された蕎麦湯は、別仕立てのものではあるが、湯桶の上は薄く下が濃厚というしつらえ。おばさまたちは箸でかき混ぜたりしているようだが、オレは漢だ!すべて飲み干して上から下まで堪能させていただいた。ごちそうさまでした。大満足だ。こんなお店が拙宅の近くにあればなあ、といつも思う私なのであった。ああ、升で剣菱すすりたかったなあ。次はいつ来れるかなあ。

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