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鎌倉 なかむら庵 もりそば 大 1000エン [日本蕎麦]

鎌倉 なかむら庵 もりそば 大 1000エン
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鎌倉駅前の小町通りは、いつ行っても人でごった返しているため、人込みを嫌う私が足を運ぶことはないのだが、食わず嫌いはいけない、と、お蕎麦屋さんを探してみた。小町から若宮大路に抜けていく小道の途中に小体なお蕎麦屋さんが。あったあった、なかむら庵。信州を起源とする手打ちそばだそうな。我ながらお蕎麦屋さんを探すのは上手いものだ。扉を開けると、さっそく花番さんにカウンターに案内された。さてさて。

鎌倉彫っぽい武骨な木のお盆に乗ってお蕎麦が供された。丸いせいろに乗せられたお蕎麦はやや色黒で角が丸い。星はところどころにランダムに散っている。お蕎麦自体は細め、長さは短めであり、外観がそろわないところは手打ちらしい。田舎蕎麦?しかし短いお蕎麦がけっこうたくさん混じっているのがちょっと悲しい。いわゆる“ザルっぱたき”というやつなのだろうか?嫌われたのかそうなのか?しかし気を取り直してお蕎麦に取り掛かろう。小皿には野趣豊かで鮮烈な芳香を放つ輪切りの葱と、柔らかく解かれている粉わさび、しかしこれは上等で味も薫りも悪くない。蕎麦ツユは小ぶりの蕎麦猪口に入れて供された。蕎麦ツユが足りなくなったら足してください、と、小さな朱塗りの急須?のようなものを出されたのは珍しかった。始めてかも。蕎麦ツユは海辺のお蕎麦屋さんによくあるタイプのカツヲよりも小魚のような風合いが勝ったもの。信州起源とは言うが、海産物は比較的豊富に使っているようだ。わずかだが発酵の深みを感じさせて、好みはあるだろうがよくまとまっている。江戸前とは距離をおいた仕上がりだ。おいしいと思う。

お蕎麦は丁寧に茹で、きちんと冷水で〆られている。例によってお鼻ペッタリスタイルでクンクンしてみると、かそけきお蕎麦の薫り。つなぎの小麦は多少感じさせるが、使われているという卵黄は主張してこない。このお蕎麦は残念ながら打ってからしばらく時間がたっているようで、エッジの丸さもそれを示しているように思われた。さて。お蕎麦はややぼそぼそとしてはいるが細いので、のど越しは悪くない。しかししっかりと噛んでから呑みこんだ方がより楽しめるような田舎っぽい仕上がりで、私はこういうのも好きだ。蕎麦ツユを半分程度くぐらせることにして、あとは一気にかつ無心にお蕎麦時間を楽しんだ。

量がいわゆる“銘店盛り”に近いため、おおもり(大と称する)でもお腹いっぱいというわけにはいかなかった。しかし湯桶で供された売り物の一つであろうと思われる蕎麦湯はとろりと濃厚で、薫りも高く、確かになかなかのものだった。湯桶一杯飲みきった私に、花番さんは追加をくださるという。ありがたかったがすでに満足してしまったため珍しく遠慮させていただいた。それで満足してお店を後にした。観光地のど真ん中にあるにも関わらず、本格的なお蕎麦が楽しめて幸せだった。私のお隣で一生懸命お蕎麦をすすっていた若い女性も、なかなか可愛かった。いい一日だった。次は軽く呑ませていただこうか。


2018/2 再訪 もりそば 大盛り 1000エン

今日は葱も山葵も多めに盛られており、お蕎麦もやや平打ち気味ではあったがなかなかおいしかった。蕎麦つゆはやはり同じ方向性。お腹が空いていたこともあり、大変満足しました。お店が混んでいたのが珠に瑕かな?ごちそうさまでした。
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