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日本の車からおりるかも -1-  ディーラーの力 Nissan Skyline [クルマ]

日本の車からおりるかも -1-  ディーラーの力 Nissan Skyline

同意していただく必要は全くないのだが、愛用しているHondaのFD2はとても良い車だ。300万円前後の価格の多くが、走る、曲がる、止まる、のクルマの基本に注がれているような気がする。FFであることが心理的に何となく嫌な気もするが、ハンドルを握ってしまえばすぐにどうでもよくなる。内装などはかなりチープだが、豪華なクルマがほしい人は別の選択肢を探せばいいだけの話だ。シフト、ハンドル、ペダルなどには、きちんとコストをかけてあることだし。自分の目的をはっきりさせるとクルマの選択は楽になる。クルマをおりる、というのも選択の一つだ。さて。

”金は払う、とにかくできるだけのことをしてくれい”といって、頭を下げて、腰を低くしてHondaディーラーで車の面倒を見てもらっている。担当の営業さんは非常によくやってくれるのだが、残念ながらなかなか満足のいく整備をしてもらえない。それが問題だ。

車自体には本当に文句がない。乗っていてこれまでで一番楽しい車であることは疑いようがない。いい年をして恥ずかしいのだが、羽の生えたこのクルマをえらく大切にしている。他人の目にどう映るか、、、完全に無視だ。クルマに乗るたびに、私のクルマの選択自体は確かなものだった、と再確認している。しかしトータルカーライフ?というのであろうか、買ってから後のことを考えなかったのは失敗だった。

私はHondaの車がけっこう好きなのだ、ということを最近自覚した。最初に深く付き合った車がCivicだったこともおそらく関係しているのだろう。”初体験”はやっぱり後々まで人生に影響を与えるのだ。Hondaのクルマは、華奢でやや耐久性に乏しく、整備性もあまりよくないが、デザインは良いし、車重も軽いので燃費もいい。勘違いかもしれないがちょっと知的な感じもする。また、なんといっても国産最高のエンジンを積んでいることは間違いがない。ひょっとすると世界最高と言ってもいいかもしれない。限られたリソースでエンジンを作る技術は間違いなく世界一だと思う。意外だが、最近のHondaは信頼性もなかなかだ。信頼性については、個人的にはToyotaの圧勝なのではないかと感じているのだが、かつて長く住んだ某国においては”HondaのほうがToyotaより信頼性が上だ”という人たちが多かったことを印象的に覚えている。とにかく、好みの問題はあるが、いい車を作る会社なのだ、Hondaは。一部の(と信じている)アフターがダメなだけだ。私のHonda愛が深いからこその意見として以下の文章を読んでいただけると幸いだ。

Hondaの車は道具として割り切った場合はToyotaの車に勝てないような気がするし、ディーラーの総合力は明らかにToyotaが上だと思う。Toyotaの社員の方々とお話をしてみると、きちんとお金のかかった教育をうけているように感じられる。失礼な言い方かもしれないが。Toyotaの場合は設備が古くなったディーラーであっても、作業場の工具などはきれいに整理整頓されており、掃除もきちんと行き届いていて気持ちがいい。最近自分の足で訪れたディーラーに関しては、例外がない。しかるにわが愛するHondaのディーラーの対応は、個別にはずいぶん違うのだろうけれど、なんというか町の整備工場レベルであるような気がする。複数のHondaディーラーに整備をお願いしたが、大都市の大きく清潔なディーラーにおいてさえ、どこかそういった雰囲気が漂っている。会社の文化の問題なのかもしれない。だからいい悪いではなく、好き嫌いの問題なのだと思う。Hondaの研究所に勤めている数人の知人たちは、"Hondaは意外と体育会系の会社で仕事が厳しい"と話していたのが印象に残っており、基本的な部分では信頼している。話を戻すが、作業場の掃除、メカニックの服装、工具の整備整頓、Toyotaと比較すると、多くの場合かなわない。それが必ずしも悪いということではないのだが、最近は、私も爺になって、いろいろと細かいことに神経を使うのが面倒になってしまい、時間もないことだし、お恥ずかしい話だが車のメンテをお金だけ払って全てディーラーに丸投げしてしまいたいのだ。それなのに、Hondaのディーラーに安心して整備を任せられないというのは、大変残念だ。しかしHonda愛の強い私は、あきらめずにオイルの交換などを4県に渡る複数のディーラーを試してみた。我ながら異常な情熱だ。地元で数社、他県で数社。その過程で、某所のHondaディーラーで、ドアハンドル周囲のコーティングに無数の黒い爪の跡をつけ、内装に油じみた靴の跡を数か所、内装に何か固いものでたたいた傷、等をつけられてしまった。しかしそのディーラーは責任をとらないという。営業さんは自分には力がないから責任をとれないという。それで本社にクレームを入れたところ、”整備は地域の販社との契約なので、注意はするが責任は取らない”、と素晴らしいお返事をいただいた。私のHonda愛は冷めそうになった。ここまでか?それで結局最後の望みをCivicを購入した、あまり設備の整っていないディーラーに託し、整備をお願いした。幸運にも大変すばらしい対応をしていただいて、結局”設備ではなく人なのだ”という結論に至り、その後しばらくは幸せな時間を送ることができた。廃車にするまでこのディーラーにお願いするつもりで、クルマを好きなだけ乗り回す幸運に恵まれた。だがしかし、今回の整備ではえらい目に合ってしまったのだ。

あれだけ”時間がかかってもいいから丁寧に”とお願いしたのに、整備の後に確認すると、せっかくやり直したコーティングに爪のひっかき傷が何本もついていたり(しかもご丁寧に前回某所ディーラーでやられたのと全く同じ位置)、車を動かすときに何回も内装に蹴りを入れて汚してみたり(これも全く同じ場所)。忙しいのはわかっている。わざとではないのはわかっている。しかし仕事は仕事だ。きっちりとやってもらいたい。私だってディーラーに行くのにどんなに苦労して時間を作っていると思っているのだ、と言ってやりたい。さらに、整備中に後部座席に座って休んだ?らしく、わざわざドアを開け、やはりドアハンドル周囲を爪の傷だらけにして、さらにドアの端っこを軽くぶつけて返してきた。これにはさすがに頭にきた。コーティングより深いレベルの傷が入っているようで、結局私の持っている道具では直すことはできなかった。これはクレームをつけるしかないかも。気のいい若いお兄ちゃんが頑張ってやってくれているのはわかっているのだが、車を預けて整備を頼んだのに、傷が増えて帰ってくるというのはどういうことなのだろうか?こちらはお金を払っているのでやっぱり頭にくる。いい整備をしてほしいので、整備の代金を値切ったことは当然一度もしていない。頭にくる。津軽弁で言うところの”肝(きも)煮える”というやつだ。メカをいじる人たちに、仕上げ(ディテイリングとでもいうのだろうか)がきちんとできないのは仕方がないのかもしれないが、雑な作業で傷をつけることはないじゃあないか。結局自分で対応し、爪痕はかなり薄くすることができ、内装もほぼ元通りとなったのだが、ドアに入った傷は、残ってしまった。これ以上は私には無理だ。ディーラーに直してもらうしかなさそうだ。この件は進行中なので、冷静さを取り戻しつつ次のお話に進もう。

ということで、試乗をさせていただきつつ、ディーラーの力を”真剣に”評価してみることにした。まずは今まで購入したことがないNissanだ。私の生まれ故郷である神奈川県にゆかりの会社なのだが、いままでNissanのクルマを買ったことはない。それで早速Nissanの名車、Skylineに試乗してきた。メルセデスのエンジン(2000㏄直列四気筒ターボ)を積んでいる、ということを耳にして興味をおぼえたのだ。上手くいけば、ドイツ車のエンジンを日本車のサービスで楽しむことができるかもしれない。だとしたら、乗り換えも考えなければいけないだろう。残念ながらマニュアルで乗ることはできないようだが、”あきらめる”ことを考えてもいい。

営業の方にお話を伺った。私が訪れたディーラーは、大型車を得意とするお店で、最近新しく建てかえたばかりで気合が入っているそうな。GTRを販売整備できる、高度な整備体制を備えたお店なのだが、重整備は地域のセンターのようなところでまとめて対応する、とのことであった。大型車を中心に、ダウンサイジングを希望するお客さんにも対応する、というのがこのディーラーの基本的な営業姿勢とのことであった。営業さんは礼儀正しく、フレンドリーで、私の希望を正確に理解してNissanのクルマを見せてくださった。駐車場に置いた私のクルマに気を使っていただいたことはポイントが高かった。

早速車に乗せていただいた。ボンネットは高く、天井は低く、比較的大柄な車なのにグリンハウスは小さい。乗った感じは鈍重だが安心、という印象。比べる対象が悪い(私のFD2)のかもしれないが、とにかく車体が大きすぎるように感じた。乗り心地は問題ない。あまり鷹揚ではないが、懐が深い足回り。全体に手慣れたつくりだが国産にしてはやや大味、といったような。エンジンは確かにベンツだ。だから回して楽しい、というものではなかった。しかし短時間の試乗であっても耐久性の高さを感じさせ(錯覚かも)、このエンジンは20万キロくらいは軽く持つだろうなと思った。試乗後にお願いしてボンネットを開けさせていただいたのだが、広大な空間に小さめのエンジン、確かにメルセデスのもので、おおらかな造りをしている。それをインフィニティのマークを付けたカバーで覆ってあるのだが、なんというか、全体につめが甘い作り(えらそうに本当にすみません)。結局、天井が低いということがネックとなって(私は巨人なのだ)乗り換えを考えるには至らなかったが、Nissanの車が好きな方には、やはり独特の味があってとてもいい車なのではないか、と思った。私も好きになった。家族が20数年前に乗っていたSkylineとどこか共通する匂いを感じたのだが、それが”Nissan伝統の味”というものなのだろう。それはそれで素晴らしい。

上記のように、営業の方は非常に感じが良く、こちらの言いたいこともすぐに伝わってとっても好印象。ディーラーの力は、かなりのものらしい、という全体的な印象を受けた。”老舗”の実力のようなものを感じた。信用してもいい感じだった。

-to be continued-
タグ:HONDA CIVIC FD2
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