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安曇野 こねこねハウス 十割蕎麦 二人前 1800円 [日本蕎麦]

安曇野 こねこねハウス 十割蕎麦 二人前 1800円
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自分の身の回りにあるお店を大切にするべきだ、という意見には賛成だ。しかし人には(たぶん)誰にも旅心というものがあり、時々遠くに行きたくなるものだ(と思う)。最近は、愛車を駆ってドライブを楽しみ、どこか遠くでお蕎麦の世界に浸る、という、"ride and soba"という遊びに凝っている。

今回は、最近気に入っている長野県まで足を延ばし、そこで現地の方に密かに教えていただいたお店に入ってみた。なんだか半官半民のようなお店であり、蕎麦の打ち方まで教えてくれるのだという。ふむふむ。しかし”こねこねハウス”という名前は曲者で、なかなか見つからないため、そのうちに記憶が怪しくなって、近隣の人に何度も”もみもみハウスどこですか?”と訪ねておかしな顔をされた。欲求不満なのか?そうかもしれない。遠慮深い?性格なので、木に邪魔されて良い写真が撮れなかったことは許して欲しい。

結局300㌔ほど高速道路のドライブを楽しんだ後に、しずしずとお店に入った。田んぼを少しずつ埋め立てていったようなところに立っている、木材を強調しつつ、天井が非常に高いモダンな建物だ。安曇野の澄み切った空気がおいしいお蕎麦の予感をいやがうえにも高め、ついつい素晴らしい味を期待してニコニコしてしまう。正直に言って、すこしだけよだれも垂らしました。ともかく、勧められるままにテーブルにつき、出された蕎麦茶をすすりながらメニューを見て、十割蕎麦に決定した。おばちゃんはあまりやる気がないようだが、お蕎麦の値段は結構強気の900円だ。めったに来ることができないと思い、大盛りではなく2人前お願いして、お蕎麦でおなか一杯になろうと考えた。

蕎麦茶をずるずると楽しみながらしばらく待つと、ようやくお蕎麦が供された。黒塗りの四角いお盆に使い込まれたざる、お蕎麦は山盛りになっている。それ以外には蕎麦猪口、加えて薬味だ。薬味は多めの晒し葱に加えておそらく近くでとれた生山葵、さらに青首大根とおもわれる緑色の大根が添えられている。さらにさらに、いぶりガッコと野沢菜の漬物が、ほんの少しだが添えられていた。これらは例によって、お蕎麦とは別に楽しんだ。それぞれにおいしい。本物感にあふれている。お酒が欲しいがここは我慢だ。

お蕎麦は全体になよなよとしているが、細切りできりりと角が立っている。やや透明でちりばめられた星が目立つがお蕎麦の粒子はほとんど見えない。短かめだがお蕎麦の幅は細く等しくきっちりとそろっており、手打ち機械切りなのかな?と考えた。十割というが、かおりはさほど強くたつことなく、遠慮がちにざるの上で体?を横たえている。全体に漂うなよなよの感じは、私の中では荻窪の本村庵に似ているように思った。

例によってお鼻にペットりさせつつお蕎麦のかほりを胸いっぱいに吸い込んだ後、ようやく数本を手繰ってお口にほうりこんで ”もむもむ”とやった。歯ごたえではなく、のど越しを楽しむような細さだ。それでも何度も大目に手繰ってしつこく”もむもむ”とやってみる。味もかほりも控え目ではあるが、確かに上質なお蕎麦だ。安くはないがなかなかいいぞ、とにっこりしてみる。何にも代えがたい、シアワセな瞬間だ。

二人前だけあって結構な量があり、お蕎麦が”ふにゃって”しまう前にどんどん食べてしまわないといけないのだが、数本をお箸で手繰りつつ、安曇野の自然を眺めて詠嘆したりした。親父一人なのにバカ丸出しだ。それじゃあ今度は蕎麦ツユだ。蕎麦猪口に少量いれて、口に含んでみる、、、、う、、、これは甘い。カツヲ節をメインとした出汁に、やはり少量の小魚系の味が。醤油と一体化しているが、酒と味醂の味わいを感じた、、、、そのあとになんというかぬもっとした、いやーな甘さが舌を刺激する、、、、化調か?化調なのか?たぶんそうだ。これは残念だ。錯覚だといいのだが。それでもあきらめずに何度かお蕎麦を付けて試してみる。大目に蕎麦ツユを浸してちょうど良い濃度に調整してあるようで、微妙な化調の味から逃げることができない。糞(失礼)。それで、テーブルに用意されていた、おそらく天ぷら用と思われる塩でお蕎麦を食べてみたりしたのだが、しばらくすると化調の味にしたが慣れてしまった、、、ので、結局蕎麦ツユでどんどん食べ進んでしまった。恐ろしいことだ。

すべてのお蕎麦を食べ終え、割と薄めの蕎麦湯、さらには蕎麦茶のお代わりをすべておなかに収めて、おなか一杯(ちゃっぷんちゃっぷん)になってお店を後にした。私が当日最後のお客さんだったようで、人気のないお店はがらんとしてちょっとさみしくはあったが、お店の外に漂う安曇野のまだ冷たい風は、頬に気持ち良く感じられた。その後再び300㌔のドライブを楽しんで帰宅したオヤジであった。

良い; 山地に近く、良質の水も得やすいので、おいしいそばを供するための条件が整っている。プロがお蕎麦の打ち方を教えるようなお店なので選んで間違いはない。ただしあの蕎麦ツユは本当に残念だった。
もっと良くなる;お蕎麦に合わせた素直な蕎麦つゆをお願いします。言うほど簡単ではないことはわかっておりますが是非お願いしたいです。
また行く?;Yes
総評;おそらく知る人ぞ知るお店なのだろうと思われる。お蕎麦のうち方も専門家に教えていただけるし、自分でうったお蕎麦をその場で食べることもできるそうな。どのくらい地元に溶け込んでいるのか、興味があるところ。
トイレ;さわやかな風の分おまけして70点くらいでした。そうです私は清潔病です。
タグ:日本蕎麦
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