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日本のクルマを買ったよ -15-  さよほならノーマルサス [クルマ]

日本のクルマを買ったよ -15-  さよほならノーマルサス
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さて、FD2である。我が愛車は快調に距離を重ねている。最近の私の楽しみといえばドライブ以外にはなく、愛車に乗り込むことだけが心の慰めだ。

買ったクルマがクルマなので、私はこのFD2の乗り心地に文句を言うつもりはさらさらなく、室内のいわゆる”低級な雑音”もほぼ全く気にならない。最近はオーディオを使うことなく、常にエンジンの雄たけびやギヤの鳴き声?に耳を傾けながら楽しく運転にいそしんでいる。しかしである。男には、いや、オヤジには家族というものがあるのだ。オヤジたる者、家族を満足に養うことなしに生きていくことは許されない。我が家にも山の神というものがおり、我が愛車の乗り心地がお気に召さないとおっしゃる。これを無視することは当然できない。山の神のご機嫌が悪いくらいなら知らん顔を決めこむこともできようが、最近は腰に悪いとおっしゃる。これは捨て置けないご宣託だ。神の言葉には従う以外の選択肢は許されない。我がFD2の50,000キロを支えてくれたノーマルサスに、別れを告げることにした。ノーマル至上主義の私にとっては、断腸の思いである。

ノーマル至上主義を笑うなかれ。きちんとした会社の有能なエンジニアが、莫大なお金、時間、手間暇をかけてほぼ完成された商品として作り上げた作品がノーマルなのだ。だからこれに手を加えるということは、ほぼ常に“改悪”である、というのが私の考えだ。特殊な用途に使うケースを除けば、こう言い切ってしまって良いように思う。さらに、ノーマルの改造に使うお金があるのであれば、ガソリン、タイヤ、高速代などに使って、少しでも沢山走り回って楽しみたいものだ、と考える。だってクルマは乗るために作られたわけだから。もちろん車いじりの楽しみを否定はしない。しかし私の場合はいわゆるメンテを楽しみたいわけで、改造を楽しもうとは思わないところが少し違う。まあ、クルマとの向き合い方は人それぞれではあり、車庫を持たない者のひがみなのかもしれないが。とにかく、私のクルマとの付き合い方の基本は、0.車は一台でいい 1.ノーマルを基本とし、余計な手を加えない 壊れたら純正部品で直す 2.無駄なものを乗せない 3.メンテに手間暇とお金をかける 4.最後まで付き合う これだ。だからまだ十分に機能を保っているノーマルサスとお別れするのは、ちょっと悲しいわけだ。しかし背に腹は代えられない。

さて、それでサスをどうするか、である。いろいろと考えてみた。私のクルマはFD2の最終形であるのだが、初期型と比べてサスのセッティングがずいぶんマイルドになっているという。そうではあっても、履いているタイヤのサイドヲールが非常識に固いこともあり、ものすごくハードな乗り心地になっているわけだ。初期型のアシはどんなことになっているのだろうか。想像するだにオソロシイ。例えば高速道路の段差を超えるとき、通常のクルマでは“タンタン”とかるくいなすべきところを、FD2の場合“ダンッダンッ”しかもそのあとごく短時間だが“グワンビヨン”という後味がついてきて、これがかなりいい感じの腰のマッサージになるわけだ。これを我が家の山の神はお気に召さないとおしゃる。何とかしなくてはならない。

これまでに書いてきたように、私はついに信頼できるメカニックと出会うことができた。日頃の精進?のたまものだ。私をはるかに超えたクルマヲタクだ。なんと素晴らしいことだ。だからこの問題も、すぐに彼に相談した。身近に相談できる人のいる嬉しさよ!彼の意見は、“ノーマルが一番”“タイヤを変えればずいぶん楽になるはず”という、極めてまっとうなものだった。彼への信頼がいやがうえにも増す。それでタイヤの現状を一緒に見てもらったのだが、幸か不幸か、まだしばらくは持ちそう、ということで意見が一致した。だとすると、タイヤの寿命が尽きるまで、山の神にお待ちいただくか、サスを代えるかの2択しかない。

、、、、、結局山の神のお怒りを恐れて、我が愛するメカニックには呆れられながらもサスを交換する腹を決めた。大枚●○万円かかるが、家内円満には代えられない。この際お金のことは忘れたふりをするしかない。そうと決まれば話が早い。どんなサスを装着すればいいのかを決めればいいのだ。あとはメカ氏にお願いすれば問題解決だ。

呆れるほど長い、それでも結構楽しい時間を使って、結局ホンダアクセスの減衰力調整付きのものを選択した。専門メーカーの製品も魅力的ではあるのだが、ホンダ車に特化したアクセスの安心感には代えられない。アクセスのサスは、しっとりとした大人っぽい味を出しており、一説によれば、タイムは落ちないのに乗り心地最高!という、私のために作られた製品であるかのようなうわさも聞いた。実際にこのサスを装着した車に乗ったことはないので、出たとこ勝負ではある。やってみるしかないようだ。心配することはない。万一失敗したらノーマルに戻せばいいのだ。このサスは5段階にダンパーの強さを調節することができるので、腰に優しいセッティングからサーキットを責めるようなセッティングまで、ダイヤルひとつで変えることができるという。本当か?ホンダがそう言うなら信じるしかないだろう。

ということで、サスの入庫を待つまでの間、ノーマルサスとのお付き合いを楽しんでいる。改めて味わってみると、これは確かに固い。しかし固いだけではなく、奥行きの深い、走りこむほどに味わいが増すような、素晴らしいセッティングだと思う。しかし、、、。女々しいのでこのあたりでやめて、時間を作ってノーマルサスがついているうちに精一杯あっちこっち走り回ってこようと思う。

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