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日本のクルマを買ったよ –K20Aのサウンド- [クルマ]

日本のクルマを買ったよ –K20Aのサウンド-

Hondaのスポーツエンジンが好きな方にはすぐに話が通じることだと思うのだが、FD2に乗る醍醐味は、やはりエンジンとの会話に尽きる。それ以外がダメだというわけではないのだが、やはりエンジンが突出してスバラシイ。わかる人にはわかってもらえるだろうし、そうでない人には説明してもあまり意味がない。アクセルを踏む前にエンジンが回ってくれるような“浮遊感”は、Hondaのクルマ独特の乗車感覚なのではないか。これが好きな人はHondaからなかなか離れられないだろうし、そうでない人は全く興味を持たないに違いない。わたしはもちろんこれが好きでFD2に乗っているわけだ。

パッと見は赤と銀色で、まるでウルトラマンのようなK20Aと呼ばれるエンジンなのだが、(異論を唱えたい人もいるだろうが)自然吸気の4気筒ガソリンエンジンとしては世界最高の性能を誇り、今後このエンジンを超えるものがつくられることはないだろう。何がいいかって?ほとんど全てがいいのだが、サウンドもなかなかのものだと思っている。

5600回転を超えてVTEC領域に入ってからの、異次元の加速とサウンドが特に“よい“。その時の何というか、地味で一生懸命なサウンドが気に入っているのだ。K20Aのエンジン音は、“コオーン”とか、“クワーン”とか言った類の、シリンダーが沢山ついている、お金を惜しげもなく投入して作ったイタリアンスーパーカーの音とは一線を画するものだ。また、NAなので、ターボが回っている“ヒューン”という音もなければ、ゲートが開いた時の“シュポッ”という音もない。ただただ、真面目で地味なサウンドなのだ。これがなかなかいけている。

5600回転を超えたあたりからVTEC領域に入るのだが、エンジンはパワーやトルクの出方とともに、サウンドも大きく変わる。排気系の設定も、VTEC領域では変えられているように感じられる。とにかく、5600回転を超えたあたりの音は、“んんんんんんんんんんんんんん、、、、、”といった感じで、あまりドラマチックではない。官能的という形容には全く当てはまらない。このややまったりとした善良な音を聞きながら長距離を走っても、それなりに耳に心地よいし、うるさくはないので疲れるたりはしない。しかしぞくぞくするほど楽しくもない。

そうなのだが、そのままアクセルを深く踏んでいくと、音量が上がるとともに“あぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ、、、、”というすこしバカっぽい音に移行していく。このレベルになると、タイヤからのノイズや風切り音などはエンジンの咆哮にかき消されて聞こえなくなってくる。そしてレッドゾーンに差し掛かるあたりは急速に回転が上がるため運転している本人は気持ちよくてぞくぞくするのだが、こうなるとエンジンの音以外は何も耳に入らない。このあたりの回転数では再びサウンドが変化して、最後は“おぉおぉおぉおぉおぉおぉををををををををををををををををを”という感じい変化するのだが、そのあたりでタコがレッドに入って終了となる。

VTEC領域のサウンドは、クルマが好きな人の多くに気に入ってもらえる上質なものだと思うのだが、FD2のオーナーとしては、実はそのほかにも好きなサウンドがある。

低めの速度で高めのギアを選択した状態でエンジンにむりやり鞭をくれた時の“みゅいーん”という音もかなりいけていると思う。エンジンにはあまりよくない類の負荷をかけているようにも思うのだが、アクセルを踏んでいる足の感触は、なんだかまるでゴムを踏んでいるかのようだ。それでもゆっくりと、モーターのようにスムースかつ加速度的に回転が上がっていく。こいつが徐々にVTECのサウンドに切り替わっていくのがまたぞくぞくする瞬間だ。

しかし個人的に一番好きなのは、実はまったりと街を流しているときのサウンドかもしれない。トルクをあまり感じずに2000回転ちょっとくらいで走っていると、“ヒュイーン”という吸気音とともに聞こえる穏やかなエンジンのハミングは、私の心を落ち着かせてくれる。FD2は軽量化のために遮音材などもろもろ省いているため、外からの様々な音が直接車内に入ってくるし、ギア鳴りの音もかなり派手だ。そういった機械の雑音の洪水のような音をエンジンのハミングとともにきいていると、機械が大好きで、機械を操ることに喜びを感じるわたしは、無条件に和んでしまうわけだ。ついつい走行距離も伸びようというものだ。

タグ:K20A FD2
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