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Nocaster 2020/11-1 最近の木材事情 [音楽]

Nocaster 2020/11-1 最近の木材事情


ローズ系の木材の枯渇で、一時的にローズを使った製品が輸入できなくなったことは、皆様の記憶に新しいことだろう。その後幸いにして輸入が再開されたが、最近の楽器に使われているローズの質の低下は誰が見ても明らかだ。結構高価なモデルでも、がっかりするような指板がついていることが珍しくないので、楽器をチェックする時は注意すべきポイントだ。

ネットなどで情報を収集していると、まだまだメイプルは大丈夫だという。しかしそれも怪しいのでは?と私自身は考えている。最近の新しい楽器に使われているメイプルには、茶色い線のような模様が入っていることが多いからだ。昔USACGのTommyに教えてもらったのだが、木の中にミネラルが入ると茶色くなるのだという。音には全く影響しないのだが、見た目が悪いため、高級な楽器のメーカーはこれを嫌い、ミネラルが混入したメイプルは使わないというのが従来の考え方だった。しかし最近は、各社上級のモデルであっても、ミネラルの筋が目立つような材料が使われていることが珍しくない。それがFCSであってもだ。残念だが本当だ。楽器店に足を運んでみればすぐにわかると思う。しかし私自身は、メイプル自体の質が悪いよりはミネラル入りの上質なメイプルの方が楽器としてはすぐれていると考えるので、もうミネラルを嫌うのはやめた。あきらめた。そんなことをいっていては楽器が買えなくなってしまうからだ。

また、50年代のFenderに好んで使われた、スワンプアッシュの品質低下もかなり目立つ。確認はとれていないが、Fenderは今後マスプロダクションの楽器にアッシュを使うのを止めるとアナウンスしたらしい。おそらく本当だろう。今回の楽器購入騒動で、かなり多くのテレをチェックさせていただいたのだが、USA製のかなり上位モデルであっても、目を覆いたくなるような木目の材が使われていたり、当然2ピースで作られるべきところを、平気で3ピースで作ってあったりするのを目にして、材料の枯渇を身をもって感じた。

当時は安くて手に入りやすい、ということがメイプルやアッシュが材料に選ばれた大前提だったと思うのだが、伝統的にエレキ制作に使われてきた木材はどれも既に枯渇しており、今後同じ材料を使い続けることは不可能であることは火を見るより明らかだ。LeoFenderが生きていたら、楽器を作るためにどんな材を、まあプラスチックかもしれないが、選ぶのだろう、聞いてみたい。

とにかく木材の世界的な枯渇は明らかだし、時間を逆に進めることはできないわけなので、それなりに上質な楽器を手に入れたい人は、多少の無理をしてでも、上質な材料を使った楽器を早めに手に入れることをお勧めしたい。

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