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2022/05/28   Heritage H575 Custom [音楽]

2022/05/28   Heritage H575 Custom



Before.jpg









結局思い切って手元の楽器にドリルを入れることにした。Gotohのスラップピンを2種類、迷いつつもあらかじめ購入してあったので、Web上でどこにピンをつければいいのかずいぶん調べたうえで穴をあけることに。付属のねじくぎの直径は3.5mmなので、メイプルの部分は3mmで下穴をあけて、その奥のマホガニーのブロックの部分には2.5ミリの穴をあけることにした。あまり小さい穴にすると途中でねじくぎが折れる可能性があるので、ずいぶん考え、何度も測定してから事に当たった。小さなことでも全力でやらないとね。



Strap Pin.jpg










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位置決めは慎重にした。ヒールキャップ上にピンを立てるとキャップが割れることがあると聞いたのでそこを避け、もうすこしボディよりの、マホガニーのブロックのど真ん中にピンを立てることにした。楽器の制作家によれば、センター合わせのメイプルであっても裏にマホガニーブロックがあれば合わせ目にピンを立てても問題がないとのことで、不安だったが実際にある制作家がそうしている作品を見たので、真ん中に穴をあけることに決めた。ネック側に寄せることができればぶら下げた時に楽器をバランスさせやすいのだが、実際にはかなりボディ寄り、つまりヘッドと反対側よりにストラップピンを立てている楽器をいくつも目にしたため、バランスをさんざん考えた末にすこし奥の方、マホガニーのブロックの真ん中あたりにピンを立てることに決めた。ヘッド落ちすることになるかもしれないが、長期の使用に耐えてくれることが前提なので強度を優先したわけだ。



SetUp.jpg









手元にちょうどいいHozan製のドリルの刃があったため、2本異なるサイズのもの使うことにした。まずは穴の深さをテープでマーク、その後ギターケースに楽器を逆さにいれ、柔らかい布などで角度を調整。平行になるように工夫して設置した。その次にドリルをセットアップ。現在残念ながら手元にハンドドリルがないため、ごく小さな、やはりHozan製の卓上ドリルを工夫して使うしかない。あるものでできるだけ高い精度で必要な穴をあけたい。このドリルのアームはさほど長くないため、ちょっとアクロバティックな設定にする必要はあったが、何とか希望の場所にドリルの刃を届かせることができた。写真を見てほしい。テープに書いた目印に、ドリルの刃がぴったり合わせてある。よし、これで準備が整った。そこまで終えてから、手を洗っておしっこをして?、心を落ち着かせてからドリルのモーターを回した。回転の軸が全くぶれていないことを目視で確認したうえで、腹を決めてゆっくりゆっくりと楽器に刃をいれた。まともな神経ではなかなかできない仕事だ。今日は気合が入っているのでそいつをつかってなんとかやり終えた私だった。その後一回り大きな刃に取り換えて、メイプルの部分のみすこし穴を広げた。これは問題が起きることがまれにしかない簡単な作業なので、さくさくと問題なく完了だ。結果は良好、完ぺきに近い。ああ、疲れたでしょう。



Right after.jpg









しかし、結果を急いでこのままピンをねじ込んではいけない。表面のラッカーを割ってしまう可能性が高い。なので、穴の表面をバリ取りのドリルを使って面取りしてやり、これでねじを入れる準備がようやく完了した。



Men tri.jpg









ストラップピンにスクリューを通し、10年以上前に買って保存しておいた黒いフェルトワッシャーを追加。そして最も信頼している小さなドライバでじわりじわりとねじを締めた。おれないでくれよ、と頭の中で祈っていたことは言うまでもない。穴の深さは12mm足らずなのだが、途中でねじくぎがぽっきりいってしまったら目も当てられないことになることは、知っている人は知っている。そのあとにしなければならない作業については考えたくもない。とにかくじっくりと少しずつ、手で木にねじが食い込む感触を感じつつ、無理をしない程度に、ねじくぎが進んでいくに合わせてできるだけ軽くねじをまわし、進めた。ワッシャーを押しつぶし、ピンが回転しないところまでしめて完成だ。ああ、疲れたでしょう。どっと疲れたが作業はほぼ完ぺきだ。



Done.jpg









その後木くず(きれいにメイプルとマホガニーの2種類が確認できた)を掃除して、工具をしまって、ようやく試奏だ。実際に型にブル下げてみると、16インチの楽器は私には少し小さいんだなということが分かった。鏡を見るとなんだがIbanezのGB10くらいのサイズに見える。それでもこれは久しぶりの感覚、、、。フルアコを立って弾くのって結構楽しい。ようやくこの楽器を、腰に負担をかけずに長時間弾くことができる、やれ嬉しや。ともかく、しばらくはこの楽器をメインに弾いていくことになるだろう、うん。

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