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2022/11/02   Fender made in Japan limited collection; Noise issues (長文注意、内容空虚) [音楽]

2022/11/02   Fender made in Japan limited collection; Noise issues (長文注意、内容空虚)



この楽器が気に入っている。いい悪いではなく、相性の問題だ。木部の乾燥や塗装に多少の問題があるにせよ、ネックのシェイプが私の手に本当にオーダーメイドのようにぴったりとくるのだ。弾いていて気持ちがよく、長時間弾いていても疲れない。50年代モデルのいいところも悪いところもそのまま再現されているので、小さなフレットはきちんと押さえないと音にならないし、シールドが適当なのでノイズが目立つ。実は私はこれを手に入れるまでに同じモデルを3本チェックしている。1本目は某大手通販業者から購入した。素晴らしい楽器で驚くほど気に入ったのだが、おそらく写真撮影の際にネックの裏に指で触ってわかるくらいのへこみが数か所つけられており、どうにも我慢できずに返品した。先方は私の言うことをわかって謝罪してくれたので何も問題はなかったのだが、在庫がないので返金するという。さあこまった。何とか同じ楽器を手に入れたい。製造された本数は限られていると聞いていたので、早く何とかしないと流通在庫がなくなってしまう。それで電車で行ける範囲で電話をしまくって、店頭に出していない在庫をもっているお店を行脚したというわけだ。結局いつものI楽器に足を運ぶことになって在庫していた2本のうち、店頭品が気に入った。しかし倉庫からもう一本在庫を持ってきてもらい、もちろん検品はしているので人の手には触れているのだが、店頭には出していないというので結局そいつを買って帰ることにしたのだった。木目に多少難はあるが、全体の仕上がりがいいと思ってそれに決めたわけだ。しかし自宅で自分の好みに合わせてセッティングしなおしてみると木が縮んでいてねじがゆるゆるだったり、トラスロッドも全く効いていなかったり、保存された倉庫の湿度の管理が行き届いていない、もしくは製造過程で木の水分管理ができていないであろうことが分かった。また、塗装の一部がきちんと磨けていなかったり、指板の塗装の一部がはげ落ちていたり、ネックの裏にわずかな打痕があったりと、問題がないわけではなかった。どうしたMIJと心配になったくらいだ。しかしそういった問題は自分できちんと手を入れてあげれば解決できるもので、手をかければかけるほど愛着も増すし、乗り越えられない問題ではない。しかしノイズの問題はどうにもならなかった。いままでいろいろやってもわずかな改善しか得られず、ノイズが気になって音楽に集中できないという結果となって練習中にほかの楽器に持ち代えることが多かった。これまでにやってみたこととしては、、、


まず全ばらして全体のつくり、くみ上げ、配線に問題がないかどうかチェック。配線の不適切な部分を訂正。具体的にはPUの固定ネジが配線に刺さっていたこと、配線のわずかなヒゲが演奏中に不適切な動きをしてノイズを作っていたことなど。また、この楽器のシールドは、ポット周辺のアルミ箔のみであるため、こいつをFender純正のアルミの板に交換しようとしたが干渉してはいらなかった。次にアノダイズド仕様のアルミPGに変更してみたが、音が変わってしまって元に戻した(ストラトはセミアコなのだ!わかる人にはこれだけ言えばわかるだろう)。PGをもう一枚購入して、裏側全体に銅箔を張って付けてみたみたのだが、これも気に入らず元に戻した。銅箔を張っただけではなく、キャビティ全体に導電塗料を塗って、全体をシールドされた箱のようにしてPUを囲んでしまえばいいことはわかっているのだが、美しくラッカーで仕上げられたアッシュのボディに、たとえキャビティ内といえども黒くて醜い導電塗料を塗る気にはなれずにそこまではしなかった、というかやりたくなかった。キャビティ内に銅箔を張り込むことも考えたが、同様の理由で却下。


PGのつけ外しを繰り返して何度も中を観察しているうちにPGを装着しているねじ穴が怪しくなってきたり、その他いろいろな問題が生じつつあったので、もう楽器本体をあまりいじりたくない。なので、その後はアンプをつながずに練習するときに使っていたのだが、どうしてもアンプリファイしてこのストラトを楽しみたい。思い余って、しかたがないので同じような太いネックを持ったストラトを買おうかと考えたりもした。もう楽器は増やしたくないが、この楽器をこれ以上不必要にいじりたくないからね。最近はZoomのMultistompのノイズゲートを使ったり、それでも満足できずにBossのNS-2を買ったりして、“自分をごまかしながら”楽器を弾いていた。でもやっぱり気分がわるくって、、、だって音の減衰が不自然だし、音そのものがなんか濁っているのだ、ちょっと気持ち悪いよ。弾いていて楽しくないのだ。この楽器をなんとかして弾き続けたい、という私の思いは強かった。実はここ数日、余っているアノダイズドアルミPGにスタック構造のPUを乗せて、オリジナルのPGをPUごと取り換えるべく、PUの選定に入りつつあった。しかしオリジナルのPUはかなりいいもので、なによりそのトーンが気に入っているので、できればこのままオリジナルのPUを使い続けたい。さてどうしよう。楽しくも苦しい時間を過ごしていた。


そんなとき、自作して毎日のように火を通している5F1チャンプの調子が突然悪くなった。多忙で数日火を入れなかった後に使ってみると、何もしないのにガサゴソガサゴソ音がするのだ。なんてこった。こいつがないと生きてはいけない。真空管を差し替えたりしていろいろやってみたのだがだめだめで、しばらくはYamahaの卓上アンプの定評のあるものを使っていた。すばらしい製品なんだがどうも頭を押さえつけられているような音しか出すことができず、音が抜けてこないので気持ちが悪く、やはり真空管でないとだめなようだと思わざるを得なかった。それで、久しぶりにWeb上で原因を調べながら様々な切り口からいろいろやってみたところ、なななんと真空管とソケットのアルコール洗浄でうまくいってしまった。特別なことは必要ない、基本が大事ということを思い出させられた。そもそも5F1回路はこれ以上ないくらい単純な回路なのだし、選び抜いた部品を使って作ったアンプなので、壊れようがないはずなのだ、うん。それで、その体験を生かしてこんどは楽器の回路の基本的な部分をゼロからもう一度チェックしてみた。ついでに出力ジャックをアルコールで洗浄してみたのだ。なぜか拙宅に常備してあるなななんと100%のエタノールをつかって綿棒でくりくりしてみたところ、この写真を見てほしい。驚くほど汚れているではないか。洗浄効果間違いなくありだ。これでひょっとして何とかなるのではないか?ノイズ消えるかもよ?

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実際に修理が済んでいい音を取り戻した愛用のチャンプ(ノイズも驚くほどすくない)につないでみると、残念ながらノイズは消えていない。がっかりだ。それでもよくよく音をきいてみると、どうもノイズの質が変わっているようだ。つまり、以前は ジー というおなじみ50Hzのハムノイズにくわえて、じりじりじりじりといったいやらしい成分が混じっていたのだが、洗浄後はまごうことない純粋な?ハムノイズ、ジー だけになっていた。なので、少なくとも問題は単純化されたわけだ。こんなことを朝早くやっている自分はやっぱり馬鹿なのだろうか。まあそうなんだろう。


その後、お風呂に入ろうとしていた私に、天から素晴らしいひらめきが舞い降りてきた。以前にアメリカで活躍している邦人ジャズギタリストがエレハモのハムデバッカーというエフェクターを紹介していることを知り、探し回って地方の楽器店でそれを見つけ、大枚をはたいて手に入れたのだが、効果がまったく感じられずにお蔵入りとなっていた。そいつがいまのノイズには有効なのではないか?と突然ひらめいたのだ。実際、以前にそいつを使ってみた時にはノイズは減らないし、楽器の音がなんだかロボットの声のようになってしまい、使えたもんではなかったことを覚えている。仕上げが雑で、図体ばかり大きく、電源が他のエフェクターと共有できず、面倒くさい使いにくいエフェクターなのだ。残り少ない流通在庫を手に入れるために大枚をはたいたのに、と、呪いの言葉とともにしまい込んであったのだが、こいつをダメもとでつないでみたのだ。すると、なななんと、だめだめなエレハモが今回はすごくいい仕事をしてくれた。例の ジー が、なんとほとんど全く聞こえないし、楽器の音は少なくとも耳で聞く範囲ではぬけの良い、純粋で澄み切ったスバラシイストラト特有の音色だ。なぜか以前のようにロボットの声みたいな音に変わってしまうことはなかった。どういうこと?信号が良質な場合にのみ効果があるということ?なんだかよくわかんない。でもとりあえずすごいよこれ。これなしではもうシングルPUがのった楽器を弾けないかも。それくらいすごい。EHのHumDebuggerがどんな回路でなにをしているのかいまいちわかっていないのだが、条件さえそろえば、すごく効果のある素晴らしいエフェクターであることがよく分かった。やっぱり人様の言うことは、素直に聞くもんだ、とあらためて肝に銘じた私なのだった。しばらくはN.Y.のあの人に足を向けて寝れないよオレ。というわけで、最近のワタシの”Rig”は、こんな感じになっている(ピンボケ注意)。あとこれにOneControlのリバーブをつなぐこともあるけれど、楽器とアンプがいいのでこれで十分に陶酔できる。とりあえず幸せだ。この幸せがずっと続くといいのだが。



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ということで、これからは本当にメインで使えそうな私のFender made in Japanのお話でした。もう買い物しなくてもいいかも。


No alcohol over the last two weeks. One more week to go!

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