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日本の車を買ったよ – 5 エンジンオイルの話 [雑文]

日本の車を買ったよ – 5 エンジンオイルの話

C(FD2)はその後絶好調だ。Cを購入したディーラーを信頼することに決めてものすごい勢いでレジャーや通勤にCを乗りたおしている。このディーラーでCを維持できなくなるまで、最後の最後までこのクルマと付き合うつもりでいる。2万キロまで距離を重ねて機械部分はようやく“あたり”がついてきたようで、エンジン、ギア、サス等々、しっとりとしたいい感じになって耳障りな雑音も減ってきた。内装のギシギシ音などは相変わらずにぎやかだが、それは車の性質上仕方がない。こういった雑音を消してしまおうとは思わない。この車の場合、雑音も持ち味だと考えている。人様はとても載せられないけどね。

クルマを購入した当初、新車には慣らしを効率よく進めるために特別のエンジンオイルを入れてある、などという噂もあるため(本当か?)、しばらくはそのまま乗っていたのだが、エンジンの将来を考えて、5000㌔走る遥か以前にオイルとフィルターを交換した。新車の場合、私はエンジンオイルとミッションオイルは慣らしが終わるまでガンガン交換する主義だ。これまでは自分の手でやってきた仕事だが、この車の場合、将来ずっと付き合ってゆけそうなディーラーを探すことも考えて、とりあえず家から近いディーラーでメーカー指定の100%化学合成油であるオイルを入れてもらった。このオイルで開発したエンジンのはずなので、相性はいいはずだ。しかしエンジン音はオイルチェンジ前と比べてかなり騒がしくなってしまった。これはおかしいのではないか?エンジンに合っていないのではないか?もちろんこの車のエンジンが求める規格や粘度を満たしたものを使ってもらったのだが、私の五感はこのまま車を乗り続けることに不安を感じて危険信号を出したので、すぐに別のディーラーで無限のものに変えてもらった。

この無限のオイルはすごかった。エンジンがまるで別物になってしまったのだ。アクセルの踏み方は同じでも、回転数の伸びが1割は多くなる感じで、音も官能的な響きに変わり(回転数が高ければ音が変わるのは当たり前だが)、慣らし運転が終わった直後であったため、回転数を上げすぎないように気を使わなければならなかった。このクルマならではの素晴らしいフィーリングだ。至福の時を過ごすことが出来た。しかしその素晴らしいフィーリングは長くはもたなかったので、パフォーマンスが高いオイルなので耐久性に劣るのは仕方がないか、と、次もまた別のティーラーで、今度はH社がOfficialに勧めているというMobil 1のものを入れてもらった。この時のディーラーによれば、それ以外のオイルは社内基準を通らなかったとのことだった。なぜかH社の純正オイルは、最近は正規ディーラーでもほとんど扱わないとのことであった。仕事のアウトソーシングとか効率化ということなのだろう。このディーラーでは嫌な目にあったのだが、詳細は繰り返さない。思い出しても腹が立つ。

それでそのディーラーでMobil 1を入れてもらったのだが、このオイルはなんというか、信頼性は高いように思われるのだが、エンジンの回転を抑える方向に調整してあるようで、乗っていて安心感はあるものの、私の車の最も優れたパーツであるエンジンを楽しむことが出来ない。ディーラーに対する嫌な印象も相まって気分が悪かったのだが、走ってみなければ良し悪しはわからない。乗っているうちにフィーリングが良くなるかもしれない、と期待して、我慢して乗っていた。一日1000㌔近い遠乗りもしてみた。高速道路の利用が多いこともあいまって、燃費もじわじわと伸びたりしてくれたのだが、気に入らないオイルを使い続けるのには、やはり限界がある。それでも数千キロMobile1とお付き合いし、寿命まで使い切ったと思われる頃に、Cを購入した、今のところ私の信頼にこたえてくれているディーラーに相談してみた。しかし無限も純正のGoldも扱っておらず、Mobile1を勧めたいという。しかしこれはもういい。営業さんに相談して、無理を言って無限を取り寄せてもらうことにした。結構高いけどしかたがない。

オイル交換はつつがなく終わり、すぐに車を高速へ、、、。エンジン、ギア、それからサスが温まるまでまったりと流す。車が温まったかどうか、ギャップを超えた時の音を聞いていればわかる。ギアチェンジするときの音も、ミッションが温まるといい感じに変わってくる。音を介して車との会話を楽しむわけだ。当然ステレオなどというものは必要ない。(つけてはあるが、雑音が気にならないレベルまで音量を大きくして聞いていると危ない、だいいちエンジンの素晴らしい咆哮が聞こえない)十分に温まった頃に、いつも横Gを楽しんでいるカーブにさしかかった。この車のコーナリング速度は異常に高い。周りの車が60‐70㌔程度で流しているコーナーなら、100㌔近くの速度で安全に曲がることが出来る。余裕で外側から抜かせもらうことが出来るわけだ。200㌔後半まで速度を出すポテンシャルを持つ車だけれど、警察を警戒しながら走ろうとは思わないので、つかまらない程度の低い速度でいかにコーナーを楽しむか、ということが私にとっては重要だ。このクルマは”羽根”が生えているので覆面パトカーにも狙われやすいしね。高速で覆面につかまっている仲間?を目にしたことは何度もある。

バイクに乗っているかのようにアクセルをあおって回転を合わせながらギアを一つ、二つと落としてゆく、、、。いつも感じるのだが、この車のエンジンは、まるでバイクのように軽々を回ってくれる。やっぱりこれはすごい。別のエンジンになったようだ。このエンジンには無限のオイルが必要なんだ。無限さえ使ってあげれば、この世界最高の4気筒NAエンジンを心ゆくまで楽しむことが出来る。フオンフオンと子気味良い音を立てて、まるで機嫌のよい女性の鼻歌のような“声“を出して、エンジンが私の操作に答えてくれる。車が体の一部になったように、私のイメージ通りに反応してくれる。速度は十分に落ちるので、ブレーキを踏まないままに、ひらりひらりとコーナーをいなしてゆく。この車に乗ると私はあまりブレーキを踏まない。アウトインアウトの原則通りに車体を滑らせるのが好みなのだが、ハンドルをわずかにひねるだけで、自分の顔をコーナーの出口に向けるだけで、ノーズがコーナーに入ってゆくのが快感だ。この間、固められたアシは、ほとんどロールしない。ロードホールディングノイズが少しだけ高まるだけだ。強烈な横Gが私の体を右に左に振り回そうとする。体が張り出したランバーサポートに押し付けられるのが最高だ、、、。

“げへへへへ”、、、。スピードはあまり出ていないのだが、あまりの気持ち良さについつい笑ってしまう。外から私のことを見ている人がいたなら、間違いなく“イってしまっているヒトだ”と思うだろう。

ともあれ、このクルマには無限のオイルが合うようだ。しばらくはこのオイルを使ってCを楽しんでゆこうと考えている。高性能なエンジンを積んだ車にとって、オイルは車の一部だから選択は大切だ。

高速度で走行することが可能な車を駆って、比較的低速度で、警察に怒られない程度のスピードでコーナーを楽しむのは、車の性能に余裕があるので安全で悪くない趣味だと思っている。その後はいつものお楽しみコースをぐるりと回り、機嫌よく職場に到着した。

この車さえあれば、通勤は安全で楽しい趣味になる。車のない人生なんて私には考えられない。

タグ:クルマ
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