SSブログ

柴又 やぶ忠  おおもり 800円 [日本蕎麦]

柴又 やぶ忠  おおもり 800円
やぶ忠.jpg

いろいろあって、柴又にあるやぶ忠というお蕎麦屋さんに行ってみることにした。帝釈天の近くにある、庶民のためのお蕎麦屋さんで、鴨つけ蕎麦というのが人気であり、おいしい日本酒も取り揃えているのだという。無理やり時間を作って足を延ばしてみた。

帝釈天からやや離れた本店と、参道の中にある支店があるのだが、本店を探せなかったのでおそるおそる参道にあるお店に入ってみた、と、これがまたなんというか、海岸沿いにある海の家のようなシンプルなつくりのお店だった。席に案内されるが、大きなテーブルの上には前の客が残したお盆がたくさん放置されており、メニューはペタペタしている。もうだめだ、このあたりですでに腰が浮いてしまう。オネエサンが荷物をいれるよう、親切にかごを貸してくださったのだが、かごの底に敷いてある布がもうなんというか、黒ずんでいる。お店の選択を誤った、とこの時点で思った。残念だ。

価格設定がやや高めの冷酒を舐めながら待っていると、ものすごいスピードでお蕎麦が供された。これはスバラシイ。気を取り直してお蕎麦と向き合ってみる。四角い盆に丸いお皿。皿の上に竹でできたせいろがおかれ、その上にこんもりと、たっぷりした量のお蕎麦が。お蕎麦はやや幅や長さがそろわない、手打ち特有のプレゼンであり、適度に星が舞ってなかなかの外見だ。適度なねじれもいい感じだ。穀物特有の栗のような薫りも漂っている。数本手繰ってみると、適度にもちもちとした、手慣れたつくりの上質なお蕎麦だ。十分に合格だ。おいしい。つなぎの小麦っぽい薫りも悪くない。1割くらいつなぎが入っているのだろうか。

蕎麦つゆは、、、、おおきな蕎麦猪口になみなみと注がれた蕎麦つゆは、それなりに薫りたかく、悪くないものだった。醤油のつんつんした感じが残されてはいるが、きちんとカツヲで出汁がとられている。小魚系と思われる雑味のようなものも、好みにもよるが悪くない。江戸前の辛さに近いが、全体にさらさらとした印象を与える。蕎麦つゆのために使われた素材がややばらばらであるかのような味なのだが、十分に上質だ。全体に統一感を出せば、お蕎麦全体の”格”が上がるのではないだろうか。

双方ともわずかな野趣を残してあるため、お蕎麦と蕎麦つゆのマッチングは大変良いと思った。

しかし小皿に盛られたさらし葱は水が垂れているし、ひと仕事加えてある上質な粉山葵は、改善の余地ありだ。薬味にしても、ペタペタメニューにしても、お金をかけないで少しの手間と思いやりで何とかできる部分だと思うのだが、そのあたりに手が入っていないお店は、ちょっと悲しい。お蕎麦は確かにおいしかった。値段を考えると望外の質と量、といってもいいのかもしれない。しかし残念ながら私にはあまり居心地が良くなかったため、早々に退散した。ものすごいスピードで呑んで食べてしまった。だってくつろげないんだよ。せっかく時間を作って柴又まで来たのに。今度何とかして時間を作って、本店のほうにも行ってみたいものだ。それでお店の印象がいい方向に変わることを期待したい。そのあと足を運んだ帝釈天は、つくりは小さいのものの予想を超えて素晴らしかった。しかし周期的に寅さんのテーマを流すのはやめていただけないものか、、、頭がおかしくなりそうだった。というか、すこしおかしくなったようだ。

良い;帝釈天門前に支店を構える下町のお蕎麦屋さん。気楽に足を運んで廉価に良質なお蕎麦を楽しむことが出来る。
もっと良くなる;薬味にもうすこし気を使っていただけると嬉しいです。お掃除ももうすこしだけ頑張ってほしいです。そうです私は清潔病なのです。
また行く?;機会があればYes
総評;柴又にある良心的な下町のお蕎麦屋さん。細かいことを言わなければ、かなりいい店。お蕎麦の質は問題無し。お酒はすこし高いかな?
トイレ;比較的清潔。食後に手を洗わせていただきました。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0