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2022/2/22   米国と日本の楽器 [音楽]

2022/2/22   米国と日本の楽器



テクニック的に自分の限界に近い演奏をしてみると、いろいろなことがわかる。自分の技術や音楽性が思ったより高くないということ知ることはつらいが、事実なので仕方がない。ぐっと我慢して受け止めるしかない。ともあれ、手持ちの楽器で一番上質(高額)と思われるFender Custom Shopで私にとっての難曲を気合を入れて演奏してみると、手持ちのストラトには若干大き目のフレットがついているためか指を限界ぎりぎりの速度で動かすとE弦がフレットから落ちてしまったりしてうまくいかない。ネックが太いFCSのテレを使ってみても同じような結果だった。もうこの曲はあきらめようかな、と悲しい気持ちでスケールが短い、これも米国製の上質なフルアコで試してみると、たいして指は長くないのだが手のひらが大きいためか、こちらもどうもうまくいかない。ネックがちょっと小さいような感じがする。なんてこった。それで日本製の最上位モデルのストラトを使ってみた。これも本当に素晴らしい楽器でヴィンテージに準じた小さなフレットがうち込まれているのだが、結果はFCSのときとあまりかわらない。こちらのほうが失敗する確率が多少低いくらいだ。それであまり高価ではないが大変気に入っている日本の宝、Fujigenのテレを使ってみたところ、私のテクニック不足を補ってくれるのか、難しいフレーズがするするとわりと簡単に弾けてしまった。あれあれこれはどうしたことだろう。私のテクが急に進化したわけではない。

Fujigenのネックに秘密があるのだろうと思われる。トラスロッドの効きが良く、調整範囲が広いので、ネックを文字通りまっすぐに維持できること、指板のRが緩く、しかも高音にいくにしたがってRが大きくなるコンパウンド指板になっていること、フレットの処理が適切でぎりぎり端っこまで指板を使えること、指板のエッジの処理が適切で指にやさしいこと、通常のFenderのテレよりわずかに広い現代的なサイズのナット、太すぎず厚過ぎないネックサイズ、ネック裏のサテンのような塗装の処理、そういった、一つ一つ見ればなんということのないネックの細部の作りこみの結果、全体として弾きやすい楽器になっているのだろう。

よく言われることだが、同じ楽器を二本手に入れれば、たいていの楽器オタクは満足できるのではないか。確かにそうかもしれない。エレキに限った話だが、一つはオールドかそれに準ずる仕様の米国産の楽器(ブランド性)で、もう一つはその楽器を現代的に仕立て直した国産の楽器(操作性)だ。Fujigenの楽器は決して特別な材料を使ってあるわけではないし、高い値付けがされているわけでもないのだが、楽器の本質をよく考えられたうえで作られており、木材の管理も、加工も、塗装も、パーツの選択や取り付けも、長年の経験が蓄積されているためか、すべてが高レベルで行われている。また、なにより大事なことと思われるのだが、楽器全体としてのバランスが素晴らしい。なので、二つ目のカテゴリーの楽器、操作性を求める楽器としては、かなりいい線をいっているのではないだろうか。もう数本Fujigenを買いたくて仕方がないのだが、ここはなんとか我慢しなければ。


2022/2/24 客観的に自分の演奏を評価するために録画することがあるのだが、どうもFCSのNocasterを使った時が一番よく弾けているようだ。さあどうしよう。楽器を絞って音楽した方がいいのかな。

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