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2022/4/25   Heritage575Custom [音楽]

2022/4/25   Heritage575Custom



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ということで、最近はまたこの楽器に触れる機会が増えている。言うまでもないことだが、癖は強いが私にはもったいないくらいよくできた楽器で神のように大切に扱ってているのだが、古式ゆかしい上部だけが取り柄といった造りのGroverのペグがそろそろ怪しくなってきた。強いテンションがかからないはずの1弦のチューニングが安定しないのだ。また、ブリッジの加工が不十分、というか不適切で、スペアのパーツを購入してReplaceしたのは以前にどこかで報告した通りだ。Groverのほうは、工夫してこのまま使うことにして、問題はブリッジだ。写真を見てほしい。



これは某K国で機械生産されたと思われるローズ系の固い木材をつかって作られており、StuMacを通して手に入れた。HeritageのLenというカスタマーサポートの人に相談したところ、驚くことに“StuMacで買えるよ“とのことであった。実際に手に入れてみると、オリジナルのパーツそのものであり、たしかに同じ場所で作られたパーツであることがよく分かった。加工精度はあまり高くなく、まあそれは実用上あまり問題ではない。しかし写真を見ればわかると思うが、問題は、六弦の部分の幅が極端に狭いため、頻繁にチューニングを繰り返すとすぐに弦がブリッジにめり込んでしまうことだ。手に入れた全てのブリッジは同じ問題を共有している。つまり加工に使った機械のプログラムのミスなのだろうと思う。ともかくそれが原因でブリッジを代えることになったわけだ。用心のためにStuMacから二つ、エボニーの同形のものを一つ、また、Heritageにも無理を言って実際に販売されている楽器に使われているものを一つ分けてもらった。これだけあればブリッジに関しては一生持つというものだ。悦に入っていたのだが、その後私がこの楽器を弾きこむにつれて、楽器に張る弦をいろいろと変えていった結果、3弦がプレーンのコーティングされたラウンドワウンド弦を使うことに決めた、というか決まってしまった。1弦はなんと011という細さだ。それでもけっこういい音がするのだ。私の左手の指はあまり強くないので、長時間楽器を楽しむためには張りの弱い弦を選ぶ必要があるというのが本当のところだ。楽器に体を合わせるのはもう難しい年になったので、体に楽器を合わせるということになろうか、情けないことだけれど。



それで細めのコーティングされた弦を使っているのだが、問題は3弦のオクターブチューニングだ。あらかじめわかっていたことではあるが、高音部では3弦の音がシャープしてしまいコードを弾くとものすごく気持ちが悪いのだ。この場合の解決方法は、1)太い弦を貼って、3弦を巻き弦にする 2)木製のブリッジを削りなおして修正 3)Tune-O-Matic等の金属製のブリッジを導入 のいずれかになると思う。1)はジジイなのでしたくないし、2)をするほど根性もない。気持ち的には時間があればやってみたいけれど私にはもう時間がない。それで結局3)を選ぶしかなかった。ブリッジを木製からあろうことか金属製に代えてしまおうというのだ。全く別の楽器になってしまうことが予想される。しかしそれでもやってみるしかない。調べてみると、私の手許にあるすべての木製ブリッジの台座では、まあ同じモデルなので当然なのだが、それに撃ち込まれているスタッドの幅は76ミリであった。しかるに業界の標準であるLP用のブリッジでは、スタッドの間隔は74ミリだ。さあどうしよう。さすがにこれではごまかしがきかない。どうしてK国は業界での標準的な値を用いなかったのか。謎は深まるばかりだ。木製ブリッジの台座は、上記したように若干華奢なつくりではあるのだが、華奢であることによって木のしなりを利用してさまざまなギターのトップの曲線に合わせることができる。意図的な設計であるとすればなかなかのものだ。しかしおそらく結果的にうまくいったということなのだろうと思う。なんか適当なもんだ。台座がしっかりとした造りの場合は、楽器に合わせて台座の下部を削り出す必要があるのだが、それは技術的にもかなり難しく時間がかかる作業なので、面白そうではあるが、今の私はできれば避けたいと思うのだ。しかしスタッドの間隔がなんと2ミリも広い、、、これではどうしようもない。



穴を埋め、必要な間隔にあけなおしてスタッドを埋め込みなおすことも考えたが、結局安直な道を選び、使えそうなパーツを探して手に入れることにした。ブリッジそのものは日本が世界に誇るGotoh製のものを選び、そいつが使われていて台座の材料も加工精度もほどほどにみえるものを何とか見つけることができた。Scudの製品である。販売元のHoscoに連絡してみると、間違いなくGotohの製品を使ってあるということなので、おそらく何とかなるだろうとサンプルしてみた。これがもし使えない製品であっても、少なくともブリッジそのものは使うことができるはずだ。その場合はK国制のダメになったブリッジの台座を加工して使うことに決めた。ダメになったものだってオリジナルパーツは貴重なのでいまでも取っておいてあるのだ。木部に4ミリの雌ネジを切るのは簡単ではないが、わりときちんとしたドリルやタップを持っているので何とかなるだろうと思う。



話はどんどん広がっていくが、この楽器にはストラップピンが1か所しかつけられていない。なので膝の上において弾くしかないのだが、これも何とかしないといけないと最近は考えている。この宝石のような楽器に加工を施すのは気が引けるのだが、腰を悪くしたら元も子もない。こちらもGotoh製の大き目のストラップピンをつけることを考えている。ほかにもいろいろとやってみたいことがある。例えばGroverをGotohのペグに代えるとか、ピックガードを外すとか、テールピースを軽いものに変えるとか、リヤのPUを外すとか、考え出すときりがない。しかしテレ系の楽器をさんざんいじったり作ったりしてきた私は、この楽器にドリルを入れることが少し怖い。きりがないからだ。



ともあれ、ブリッジと台座はもう注文した。届くのを待つとしようか。無駄な投資になる可能性もないとは言えないが、とりあえずパーツが届くのが楽しみだ。今週の週末は、これで楽しめそうな予感。



続く
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