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2022_07_29   Hum Debugger [音楽]

2022_07_29   Hum Debugger



いろいろなホームページ、メール、また先達から直接ご教示いただく機会を得て、そこそこのギターアンプを作ることができるようになりつつあるのだが、ノイズの問題にはいつも苦労させられている。アナログ的な制作上のノウハウが蓄積するにつれて、最小限のパーツのみを使って、それなりの音質でノイズが少ないアンプを作ることはできるようになるにはなった。しかしアンプは常に楽器と共に使われるものなので、ハムバッカ―が載った楽器の場合は何の問題もないが、私が愛用しているシングルPUが使われた楽器の場合は当然のことながら問題が起きやすい。プッシュプルではなく、小さなシングルアンプで、シングルPUを使ってもノイズがあまり載らないアンプを作りたいのだが、原理的にも現実的にもなかなか難しいテーマだと思う。しかしそれも何とかなりつつあるようだ、我ながら信じられないことだが。

そうなると、楽器の方もすこし選ぶ必要が出てくる。上記したが、ハムバッカ―が載っている楽器の場合はすでに問題になることがないレベルまでアンプの質を上げることができている。しかし私の場合、Fender系の楽器を使うことがほとんどなので、シングルでもノイズを気にすることなく心地よい音が出るようなアンプに仕上げる必要があるのだ。60年代以降のモデルの場合、楽器内部のシールドが比較的しっかりしているのでノイズはあまり乗らないことが多いのだが、50年代のモデル、もしくは50年代の楽器そのものの場合は、申し訳程度のシールド処理しかしていないため、ノイズの問題が起きやすいのは当然だろう。私が最近夢中になっている楽器の一つがいわゆるMary Kayeモデルなのだが、内部に導電塗料は塗っていないし、PGの裏側のアルミ箔もポット付近のみしか貼られていない。配線は布被覆の単線であり、シールド効果は皆無であるのでノイズが載らないわけがない。50年代に設計された楽器は、ノイズに対する考え方が全く違う、というか、大きな音を出せること自体がすごいことだったので、ノイズに関しては何も考えていないというのに近い。あの天才的なLeoにしても、だ。楽器にシールド処理をすれば、PUを乗せ換えることなくノイズは減ると思われるが、楽器にリカバリーできないModifyはしたくないのが本当のところだ。PGを白いプラから金色に加工された伝統的なアルミのPGに変更するのは悪くない選択肢だが、ストラトはセミアコのような構造になっているので、私が明らかに感じるくらい音が変わってしまう。PGのみの変更では、あまりノイズも減らないだろうし。導電塗料をボディに塗らなければあまり意味はない、多くの場合は。同じアンプを使っても、60年代のモデルではノイズが気にならないので、50年代モデル特有の根本的な設計上の問題で、不可避なノイズなのだろうと思わざるを得ない。古い楽器を使っている人たちは、実際どうしているのだろう。みんな苦労しているんだと思うなあ、おそらく。手元にある私の楽器の場合、結構派手なノイズが載っており、金属部分に触れるとまあ大丈夫なのだが、いかんせんノイズが大きくて音楽どころではなくなってしまうのだ。アンプの金属部分やエフェクターの金属スイッチに触れてもノイズが大幅に消えることから、アースにまつわるノイズなのだろうと断定している。識者の方に教えを請いたいところだ。可否はともかく、アンプのシャシーを室内に引き込まれているアース端子につないでみることなども考えてみたのだが、そうするとアンプを外に持ち出せないことになってしまう。さてどうしよう。ずっと金属部分に触れているわけにはいかないし。演奏どころではなくなってしまうので。


まず、手軽な方法から、と、手持ちのマルチに載っているノイズゲートを使ってみた。確かにかなり有効なのだが、音の減衰が不自然で弾いていてちょっと気持ちが悪い。とくに3弦を弾くときに不自然な発音になりやすいようだ。それでもかなりの効果なので、最近のエフェクターの進歩に感謝してこれでやっていこうとしばらく愛用していた。しかし最近、あるJazz Guitaristからよさげな情報を仕入れてしまった。そいつがElectro-HarmonixのHum Debuggerだ。


このエフェクターはいわゆるNGではなく、なんだかよくわからないがアースがらみのノイズを原音をほとんど変えることなく消し去ってくれるのだという。本当か?しらべてみると、なんだか大きくって武骨な筐体をもつエフェクターで、半分くらいアルミがむき出しになっている。しかもごつい作りの専用の電源を使う必要があるのだという。こいつが電源にまつわるハムを、ユニークな方法で消し去るという。それがまさに私のやりたいことなのだが、驚くべきことにつまみのようなものが全くついていない。二つのModeがあるにはあるが、基本的にはOn/Offスイッチ以外何もついていないのだ。なんだかすごそうでいやがうえにも期待が高まってしまう。調べてみると、2014年前後に発売されたエフェクターであり、評価はまちまちで、素晴らしい!という意見もある一方で、ロボットの声のような使えない音になってしまうという厳しい評価も散見される。しかしこいつは面白そうだ。実はわが愛する日本は誇るRoland謹製、BossのNGを購入しようと考えたりもしたのだが、それが業界の基準になるような製品だと思うからだが、値段は倍近いがそれは無視して、ただただ面白そうなので、このエフェクターにかけてみることにした。調べてみると、さんざんお世話になっているSound Houseでは16000円前後で販売されていたがすでに販売中止、再販する予定はないということだった。つまりすでにして過去のエフェクターということなのだろう。また、よく使わせてもらっているIkebeでも、残念ながら扱い終了。なので日本中を探し回った、、、ところ、あったあった、姫路の楽器屋さんにいくつかdead stockになっていて、20000エンで売ってくれるという、、、   、、、   、、、   よし買った。その他、その気になって探せばいくらでも見つかるようなのだが、あまり人気はないのだろう。売れている雰囲気ではなかった。それなら捨て値で放出してくれればいいのに、そういう出物を見つけることはできなかった。実際、夜中に突然“今すぐ買うべきだ!”という考えがむくむくと湧いてきて2時過ぎにひとりでに目が覚めてしまい、そのままPCまで這って行ってぽちってしまった私なのだった。悪い夢でも見たのだろうか。


ということで、いいとしをした親父がエフェクターが届くのをウキウキと待っている。私の場合、リバーブはOne Controlのものが気に入ってそればかり使っているのだが、それに加えてHum Debuggerが私の定番になるかどうか、今から楽しみにしている。まあ2万エン捨てることになるのかもしれないが、やってみる意味はあるだろう。だって楽しいからね。楽しければいいのだ。もういい加減自分のことがわかってきたのだが、私はあまりエフェクターは好きではないのだ。造るのは好きなのだが使うのはすきではない。楽器そのものの音を飾り気のないアンプで楽しむのが好きなのだ。なんと単純な男であることよ。本当に売り言葉通りに“原音を損なうことなくハムを取り除いて”くれるだろうか?ものすごく期待している。楽しみだ。あ、連絡がきた。届いたみたいだ!
、、、


、、、


、、、



だめだ失敗だ。さてどうしよう?
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