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2022_10_05   複数同居しているギター問題 [音楽]

2022_10_05   複数同居しているギター問題



以前、同窓会に出席したところ、かつての級友たちがたくさん楽器を買っていることと、半数近くの旧友たちが離婚を経験していることに大変驚いた。私はといえば、やはり楽器はたくさん持っていると言っていいだろう。しかし家人を取り替えようとは思わない、先方が私を取り替えたくなる可能性は否定しないがいまのところは大丈夫のようだ。それで、今回は複数同居している楽器たちとどうやって付き合うかという話なのだが、いろいろあって、いまは7人の?楽器と同居している。今後どうやって彼らと交際を続けていくべきなのか、最近人生に向き合う態度を変えてみたので手短に書いてみたい。

ということで、7人の侍ならぬ楽器と同居している私なのだが、できれば1人だけに絞りたい、といつも考えている。しかしそれはなかなかの難題だ。数を減らすためには、演奏する音楽のジャンルを限定することが必要で、それは音楽なら節操なく何でも大好きな私にとって事実上不可能と言ってもよいような課題だからだ。一本で広い範囲をカバーできる楽器を選ぶのは難しいテーマだ。以前はテレで、と考えていたが、最近は腰の調子が悪いのでストラトの方が楽だと思い始めた。老化現象だ。フルアコで全てを、とも考えたのだが、抱えずらいのでやはり腰の問題がでてくる。それで思い切ってストラップピンを取り付けてみたのだが、今一つしっくりこない。クラギだけで一生、というアイディアは、足台を使うことが前提であるため、腰を痛めてからは考え直さざるを得なくなってしまった。Mazdaではないが、”骨盤をたてて”いないと、長時間楽器を弾くことができないからだ。なので、消極的に選択すると、ストラトだけでやっていこうということになりそうだ。楽器と本気で付き合ってみると、ストラトって本当にすごい楽器であることがよくわかる。それではどんなストラトがいいのか、という次の段階の選択肢が私を待っていた。実際、あろうことか、拙宅には3人ものストラトが住んでおり、そこまでしてやっとわかったことがある。自分にあうネックの形、というテーマだ。最終的に明らかとなった自分に合うネックシェイプは、Fenderが言うところのLarge Cというやつで、Broadcasterのネックわきのふくらみを少しだけそぎ落としたような断面をしているものがどうも私の手にぴったりと合うらしい。このネックがついた楽器を一本だけ持っているのだが、弾き始めると気持ちがいいのでついつい時間がたつのを忘れてしまう。しかしその楽器はなぜかノイズが多く、アンプにつなぐとなんとなく気分が盛り上がらない。Noise Gateをつかうのはしかたがないことだけれど、あまりうれしくないんだよね。サスティンがのびず、ちょっと不自然な感じになることが多いので。ペダルを使わずにいい音を追求するのが私の好みなのだ。さて。

それで、自分に合う楽器を誰かに作ってもらうというのもいいのかもしれないし、これまでやってきたように、自分に合いそうな楽器を探してみるのも楽しいだろう。しかし手元にいる楽器たちとの付き合いをどうすればいいか、ということも、というか、ということこそ重要な問題だ。なので、少なくともしばらくは、新しい楽器を購入するのをやめて、すでに一緒に住んでいる人たちと音楽を楽しもうと考え、自分にそれを課している。楽器の値段が不自然と言ってもいいほどの勢いで上がっていることも、多少なりとも最近の買い控え関係している。物には適切な値段というものがあるはずだ。

とにかく、私がどういった音楽生活を送っているかというと、何を弾くかはともかくとして、一日のうちに手にする楽器を一本に限定することにしている。こうすると、楽器ではなく音楽そのものに集中することができるし、後回しになりがちの、例えばロッドの調整などの神経をつかうメンテを後回しにしなる。まあ、クラギでJazzのフレーズをコピッたり、ストラトでクラシックを弾かざるを得ないようなこともあるのだが、そんなことは大した問題ではない。こういった制限をあえて設けることで、楽器との一体感を感じる時間が増えたような気がする。

巷間伝え聞くところによれば、Mike Sternが自分のVoiceを探そうと、迷路に入り込んで苦しんでいたときに、当時バークリーの先生であった年若いPat MethenyがTeleを弾くMikeをみて、“その楽器でなんでも弾くように”、と指導したという。これ以後、MikeはTeleをメインにしているというが、なるほどそういうものかと思った。まあMilesとやっていたときはMikeはTeleではなく白いStratoを弾いていたが。

私も自分の持つ楽器を一本だけに決めてしまいたいなあ、と思い悩んでいる。誰か決めてくれないかなあ、なんて。今はレッスンを受ける余裕がないので、誰も何も決めてくれない。他力本願は期待敵ないので、自分で選び取る、もしくは不要な選択肢を捨て去る勇気が必要だ。大昔、友人たちにオマエにはGibsonは似合わないのでなんでもとにかくFenderにしろといわれたことはあったが。こんなに長い間弦楽器に親しんできたのに、まだ自分のVoiceなんて見つからないなんて、恥ずかしいことなのかもしれない。これまで間違いなく自分に合っていると確信できたのは、上記したがネックのシェイプだけなのだ。何度も自分に合わせたつもりで楽器をアセンブルしてきたが、今後はそれはやめて、むしろ既製品の中から選ぶ方向で考えようと思っている。しかし現在同居している7名を増やすつもりはないので、1名増やすのであれば、その時は1名お別れするという前提である。中古の楽器もたまには買ってみたいなあ、でも”沼”に入りそうで怖いなあ。楽器を弾くのが一番大切なことなのだが、買うのも、メンテするのも楽しいんだよなあ。それでも、私に残された音楽時間は、できるだけ演奏のために使いたいなあ、と考えている今日この頃なのだった。

タグ:ギター
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