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2023/11/22 Mastery Bridge [音楽]

2023/11/22   Mastery Bridge


Leo Fenderはおそらく天才だ。諸説あるが、何もないところからスタンダードとなる楽器を生み出すなんて普通の人間にできることではない。しかも複数の後世に残る楽器を生み出しているのだ。そういう特別な存在であるLeoなので、彼の作った楽器、彼の考えた楽器の仕様には、必ず意味がある筈だ。とりあえず間違いない。

しかし、それにしてもJazzMasterのブリッジ~トレモロの仕様には驚かされる。チューニングの安定性がほぼ全く担保されていないからだ。しかしJMという個性的な楽器の開発には歴史的な背景がある。当時のJazz系のMusicianの多くはおそらくGibsonに流れたため、起死回生の一手をLeoが打ったのだろう。思い切った、というか、非常に面白い作りをしている。とくにブリッジの仕様や、テイルピース(トレモロ)までの弦の張られ方など、ユニークだ。しかし切り口を変えて眺めてみると、Gibson系の設定に似ていると言えなくもない。ブリッジの構造なんでGibsonそのものだし、ブリッジからテイルピースまでの弦の貼り方なんかも、伝統的なフルアコなんかと似ている。ブリッジからテイルピースまでの距離が長いため、ロングスケールにしてはテンションが弱めに設定されていることもよく考えられていると思う。スケールが短いGibsonに寄せていると言えないこともない。しかしブリッジ全体が二つの点を支点にしてトレモロをかけると前後に揺さぶられるように大きく動くというのは革命的というかめちゃくちゃというか、、、とにかくものすごい設定だ。チューニングにシビアなギタリストにはとても使えないつくりになっている。自分も考える打に恐ろしいと思う。絶対無理、というヤツだ。いろいろと調整して名人芸的な使い方をすれば、、、というのは理解できるが、物には限度があるというものだ。JMを真剣に使うのであれば、ブリッジを固定して、トレモロを使うときは、コマの上の弦を滑らせるしかない。そうではないだろうか?誰でも思いつく単純なアイディアなのだが、実際の製品に落とし込んでそれなりの成功を収めているのはMastery Bridgeの製品位しかないと思う。そもそもあまり人気のないJMの、しかもなんだかマニアックなパーツであるため、量産効果は望むべくもなく、単価は高めに設定されている。しかも円安が叫ばれる昨今、日本国内での販売価格は驚くほど高い。なので、ドルを持っている人は個人輸入を試みるべきだろう。詳細は省くが、私は廉価なものであれば個人輸入することに慣れているので、てもとにJMがないにもかからわず、近い将来の購入の可能性を考えて、夜間に、まあストレス解消の最後の手段でもあるのだが、この会社の製品をぽちってしまった。もう1週間は経っているのだが、なかなか話が進まない。送料をケチったのがいけなかったのかもしれないが、なんともイライラさせられる。今空の上なのだろうか?海の上ではないと思いたい。

ロック付きペグ、つばだし指板、弦間隔を最適化したハムバッカー、HSHの設定、シングルサイズのハムバッカ―、ノイズレスPU、フロイドローズ、2点支持のトレモロ、5点式のブレードスイッチ、弦が切れにくい駒、ロック式のストラップピン等々、Fenderの楽器の欠点を補い、機能を拡張するModifyは枚挙にいとまがないが、この領域では、つばだし指板の開発など、日本人もけっこう頑張って存在感を示している。素晴らしいことだ。Mastery Bridgeも、こういった一連の機能改善~拡張パーツの一つのスタンダードになりつつあるのではないか、と、個人的には考えている。また報告したい。


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