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日本のクルマを買ったよ-3 (長文注意、内容空虚) [雑文]

11月11日

Cを買ったのはよかったのだが、 -これは我ながら良い選択だった- クルマだけを選んでディーラーのことを全く考えていなかったことは大きな失敗だった。自分でかなりレベルが高い整備や修理をこなせない限りは、ディーラーとお付き合いして車の面倒を見てもらうしかないことに、クルマを手に入れてしばらくしてから気づいた。うかつだった、とても。

Cを購入したお店は、ちょっと田舎の小さめのディーラーで、営業スタッフもメカニックも比較的若く、元気な感じのお店だった。しかし設備が古く、申し訳ないが自分の買った、最高に気に入っている、もう2度と手に入らない大切な車を任せる気になれなかった。失礼と思うが仕方がない。それを正直に誠実にスタッフの方に伝え、以後は自分で何とかする、とお話しした。クルマを仕事にしている友人もいたしね。とのあれ、このあたりからディーラー探しの旅に出ることになる。

最初のオイル交換の時期が来る前に、地元のディーラーを訪れてみた。しかしクルマの扱いがややゾンザイであるようで気に入らなかった。メカニックの人たちに嫌がられるのを承知で、正式に許可を得て、オイルやエレメント交換を見学させていただいたのだが、他のお客さんのクルマの扱いが雑で、必要もないのにエンジンをガンガン回したり(エンジンを大切に扱わんかい!)、水洗いが済んでいない車をぐりぐりとウエスで拭いたりしている(傷だらけになるよ!)のを目の当たりにしてどうにも我慢できず、このディーラーを信頼できなくなってしまった。整備から戻ってきた愛車のハンドルが油でべとべとしていたことも、大変残念であった。このディーラーに落ち着くことができたらどんなに良かったことだろう。

次に行ってみたのは実家の近くにあるH社のディーラーだった。実家にいるときから、営業さんに熱心な人が多いことは知っていたのだが、ミッションオイルを変えてもらうついでにオイルを高性能なものに入れ替えてもらった際に、クルマの下回りをミッションオイルで油だらけにされてしまった。感じよく謝ってきれいに洗ってくれたメカニック青年は、感じの良い美男子だったのだが、やや不器用のようで自分の命を預ける乗り物を任せる気にはなれなかった。
結局このディーラーともずっとお付き合いする気にはなれなかった。(兄もこのディーラーとは決裂しており、お勧めしないとのことであった。我々二人とも、頭がおかしいだけのことかもしれないが)この時も、整備をきちんとしてもらえるかどうか、事前にお願いして見学させてもらったのだが、それがいけなかったのだろうか。こうして実際に文字にしてみると、われながらうるさいおやじで嫌になる。これを読んでくれている奇特な方もあきれていることだろう。しかし“お金は多少高くってもいいし、時間がかかってもかまわないので、とにかく丁寧に整備してください”“このクルマは生産中止でもう買うことが出来ないので大切にしているんです”などと、いい年をしたオヤジがかなーり腰を低くしてお願いしているのに、残念なことが続いた。やはり見学するのがいけないのだろうか。

これまで、特に国外にいるときは、塗装を含むかなりの部分まで自分の手で整備したものだが、それは比較的広いガレージを持ち、整備に使うツールや油脂などが廉価で手に入ったから可能だったのだ。今は都会の狭い家に住み、駐車場は立体なので、じっくりと車と向き合って楽しみながら整備するような環境を残念ながら用意できない。貸しピットなどを使うことも考えたのだが、プロに任せて、お金を払わせていただいて快適な国産車ライフを楽しみたいのだ。どこか間違っているだろうか?

ともあれ、その後の私はかなり慎重になった。H社に務める友人に相談したり、H社のクルマを長く愛用している旧友にディーラーを紹介してもらったり、涙ぐましい努力を続けたのだが、残念ながら安心して車を預けることが出来るディーラーを見つけることは出来なかった。しかし車検はディーラーにお願いするしかない。デッドラインまでに何度かしなくっては、とわりと貧乏暇なしの私はあせった。H社のカスタマーサポートにも正直にこれまでの経緯を話して相談してみた。すると、某大きなディーラーグループを紹介してくれた。同じH社を名乗っていても、その地域ごとにディーラーをやっている会社は別物で、販売をしているH社とは基本的には別会社なのだ、というようなおかしな事実?も耳にした。

そんな時、太い国道沿いの大きなH社ディーラーを見つけた。サポセンが紹介してくれたグループ会社の一つだ。ずうずうしくドライブがてらに寄らせていただき、営業の方の名刺をいただいた。応対は非常に素晴らしく、お店はやや古いが、清潔で、重整備も楽勝のピットとスタッフを備えているという。エンジンの載せ替えなどの話もしてみたが、全然オッケーとのこと。これは頼もしい。その後何度か連絡を取らせていただいて、車検前の見積もりと軽い整備をお願いした。

今まで通り“お金は多少高くってもいいし、時間がかかってもかまわないので、とにかく丁寧に整備してください”と、大きな体を折り曲げてお願いした。このディーラーを信じることに決めたので、この時は作業の見学をしなかった。待っている間、机をお借りして仕事をさせていただいた。とってもありがたかった。大船に乗った気持ち、というのはこういうことかと思った。空気圧など、かなりマニアックなことも気にして整備をしてくれ、とっても満足だった。詳しいお話を伺ってみると、料金も良心的で、自分的には非常に満足のゆくものだった。幸せの絶頂で、さあ、これからはどんどんCを乗り回して、壊れたらここに持ってきて、自分は仕事をしながら直してもらおう、ケーキでも手土産に持ってこようか。などと考えた。お店のおねいさんも大変感じがよく、たいそう美人に見えたものだ。

しかし問題がなかったわけではない。塗装に優しい泡洗車というのをお願いしたのだが、営業とメカニックの連絡が悪く(恐らく)洗車機に入れてしまったり、依頼した整備と違う整備が行われたりした。しかしこの時点では、“まあ、完璧な整備を求めてもねー“などと気楽に鷹揚に構えていた。お金をお支払いし、クルマを受け取り、にこにこと笑いながらドライブ。新しいオイルはそれまで入れていたレース用に使えるような高性能なものと比べて固く、乗り味は良くなかったが、とにかく安心することが出来て、幸せだった。海まで飛ばすぜ!と気分よくCを“ころがした”。

よせばよかったのだが、更に幸せになろうと珈琲を買うために車を止めた。するとドアの取っ手の周りに無数の深い爪痕。ギコギコになっており、せっかくの美しいコーティングが台無しだ。塗装まで行っているかも。ああ、メカニックの人か、、、と、、、若い男性だったかな、、と、、、ドアを開けてみると、車内の樹脂部分に作業靴で蹴りを入れた油模様が転々と、、、しかもメーターの隣の樹脂には何か固いものでたたいたような醜い傷が、、、。信じられない。なにをしたんだろう。この辺で完全に頭に来てしまい、ディーラーに戻った。頭が白くなって危うく事故りそうになったりした。

営業の方に全てを見せたところ、素直に非を認めて車内を綺麗にしてくれた。傷などが気になるならば全てのパーツを交換してくれるという。細かいことを気にする客の場合は、車を渡す前に自分で点検するのだが、今回はそうしなかった、ととりあえず丁寧に詫びてくれた。営業であれメカニックであれ、自社のクルマを大切に扱わないのは理解できない旨できるだけ冷静に伝えてその場を立ち去ったのだが、いい年をした自分が怒りでほとんど我を忘れていた。お恥ずかしい話だがほんとに悲しかった。

結局、最高と思われたH社のディーラーでさえ、一回の整備で小さな問題をいくつも重ねるのだがら、H社の文化にはユーザーを大切にするという視点がおそらく欠けているのだろう、と判断し、Cを売ることにした。大変気に入っているのに情けない思いだった。直接お話をする機会を持ったH社の開発スタッフの方々は、素晴らしい人が多いような印象を持っていたのだが。上記のディーラーにその旨伝えて見積もりを出してもらったところ、信じられないほど安い値段を提示された。これまでの流れを踏まえた苦情を申し立てたところ、“自分には力がないのでどうしようもない”とのことであった。これ以降この方とは連絡を取っていない。私も忙しいからね。

その他数か所に新車の購入を絡めて下取りの見積もりをお願いしたが、某有名外車系ディーラーYが、最高の値段を提示してくれた。数十万の違いだ(それでもYは高いクルマを私に売れば採算が取れるというわけだが)。また、国内T社に相談してみたところ、H社のクルマであれどこのクルマであれ、きちんと整備することが出来るが、特殊な問題が生じたときは、コンピュータで診断する為にH社に協力を依頼しないとならない、とのことであった。Y社もT社も、メカニックの方たち数名とお話しさせていただいたのだが、ピットは古い新しいにかかわらず、きれいに整理整頓されており、いかにも働きやすそうであった。また、両社ともおそらく教育が行き届いているのだろうと想像するが、許可を得てピットに伺うと、ほとんどすべてのメカニックの人たちが、にこにことあいさつをしてくれた。また、Cに非常に興味を持ってくれて、ぜひ乗せてほしいと頼んでくる人までいた。そんなことをしながら、H社のメカニックの人たちは、大切にしてもらっていないのかな、などと考えたりもした。ディーラー系以外への整備依頼も考えたのだが、車の寿命までお世話をしていただくことをよくよく考えると、T社にお願いすることとあまり変わらないことになる、と結論せざるを得なかった。


それで、Y社でBを購入するつもりであったのだが、以前から何度も何度も何度も連絡してくれた、Cを購入したディーラーの営業の方が、またまた連絡をくれた。事情を話すと“是非面倒を見させてくれ”とおっしゃる。それで、設備ではなく人を信じてみよう、と愛車を持ちこんだ。Cを大切に乗っていることがよくわかる、とメカニックの人が言ってくれたこともあり、最後のチャンス、と、すべてお任せすることにした。

どうなったかって?結局、設備は古く、清潔感も自分的には十分ではないディーラーで、値段的にも決して安くはないのだが、これまでで最も満足のゆく整備とサービスを受けることが出来た。今回はこれまでの経緯を聞いてくれたため、ずいぶん気をつかってくれたのだと思うが、このディーラーと長くお付き合いできると良いな、と心から願っている。うるさい客なのですでに嫌われているとは思うが。

その後、H社のサポセンに事の経緯を伝えた。H社の場合、サポセンはあてにならない、という噂は聞いていたのだが、やはり残念ながらその通りで、“整備に関しては個人と地域の会社との契約に基づいて行われているものであり、販売をしているH社本社とは基本的には関係がない、しかし関係各社に連絡をして注意を喚起しておく”“ご理解ください”といった文章が送られてきたのみであった。ユーザーから見れば開発、販売、アフターサービス、どこをとってもH社であることにかわりはないのだ、ということを伝えたくはあったが、徒労に終わることが火を見るよりも明らかだったので、やめた。

私のCを整備してくれた特定のメカニックと営業のお二人と、なんとか末永くお付き合いしてゆけたら、と願うばかりである。ともあれ、苦労の甲斐あって、今は思うさま、暇さえあれば、Cを駆って都会や田舎を走り回っている。

いろいろあるだろうが、頑張ってくれH社。頼むよ。

(文章が練れていないのであとでもう少し手を入れるつもり)
タグ:日本車
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