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大阪中央区 樽屋玄助 もりそば 800円 [日本蕎麦]

大阪中央区 樽屋玄助 もりそば 800円
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仕事で大阪へ。大阪に来ることはあまりないのだが、東京とは一味違った大都会に足を運んでみると、やはりなんだかわくわくする。仕事で多忙、自由時間のない一日だったが、お蕎麦を食べる時間くらいはなんとかしたいではないか。それで何とかしてみた。

ネットで調べてみたところ、職場から少し歩いたところに、安曇野直送のお蕎麦を食べさせるお店があるという。本当は大阪風のお蕎麦を試してみたいのだが、そんなのあるかどうかも分からない。不幸にして大阪に友人は住んでいないし、時間もないし、で、深く考えずそこに決めた。夜の街を機嫌よく歩いてお店へ。大きな綺麗なビルの合間を縫ってお蕎麦屋さんを探す。

川と橋が交錯するあたり、高速道路のすぐ下にビルがあり、その1階の一部がお蕎麦屋さんになっているのを発見した。早速入り込んでカウンターに案内された。目の前は揚げ物セクションであり、お蕎麦屋さんというよりもお蕎麦屋さん&居酒屋さんであることを瞬時に理解した。雰囲気からするとわりとおしゃれな場所なのだろう、この界隈は。

それで、(実際は蕎麦前を多少楽しんでから)お蕎麦をお願いした。おおもりはお願いできなかったので、仕方なく普通のもりそばを。蕎麦猪口に小皿を乗せ、小皿にはさらし葱と適量の生山葵、という良くあるスタイル。しかし食器は民芸風とは違った方向で、なかなか清涼感かつ清潔感があってよろしい。いつものように葱と山葵はおつまみとして消費してしまう。小皿を取り除けて蕎麦猪口を見てみると、少ない!蕎麦つゆはわずか数ミリしか入っていない。これは納得いかないぞ。しかもカツヲでは説明できないような、微妙なアミノ酸ぽい薫りをたたえている。能書きを読んでみると、、、、やはりそうだ。シイタケ等の地元で採れる産物を出汁に使っているらしい。ナルホド、納得だ。味はいつもの方向性とかなり違うが、上質でおいしい蕎麦つゆであることは間違いない。東京風の蕎麦つゆと比べてみても仕方がない。好きか嫌いか、美味いかそうでないかで判断すればいいのだ。わたしは気に入った。

それで、銘柄を知らない、長野のお酒などほんの少しだけ舐めながらお蕎麦を待っていると、細い竹で編みあげたざるに、割とたっぷりとした量のお蕎麦が供された。一九蕎麦、ということだが、確かに二八のように見える。蕎麦粉の割合については、外見からは判断できなかった。自家直製粉とのことであるが、中細で割と長めのお蕎麦は、機械打ちであることを暗示している。しかし手打ちと記されているのでおそらくそうなのだろう。まあ能書きはどうでもいい。お蕎麦は好きか嫌いか、美味いかそうでないかで判断すればいいのだ。お蕎麦のエッジはしっかりと立っており、断面は穀物の粒々感を残している。いい薫りが漂っている、、、。それで数本手繰って試してみると、わたしが追い求めてやまない穀物の味と薫り、“栗のような”味わいがしっかりとかもし出されている。噛みごたえものど越しも合格だ。どんどん手繰ってしまいたい感じだ。

安曇野で名店といわれるお店にも何度か伺ったことがあるが、現地を離れて現地を再現しようとすると、どうしてもその本質がすこし強調されて現れるものだ。地方の女性が東京風のファッションを試みると、やや過激な感じになるのと同じなのだと思う。東京に持ってくるとはっきりするのだと思うが、やりすぎ感が漂うわけだ。いい悪いは別として、わたしはこのお店のお蕎麦にも、そんな印象を持った。特別感が漂っており、当たり前だが田舎の自然な雰囲気が失われている。まあ、ない物ねだりというものだろう。だって文句があるのなら安曇野まで足を延ばせばいいのだ。わたしはもちろん文句ない。大阪市内で安曇野風を売りにしているお店を楽しんでしまえばいい。

カウンタのお兄さんは無表情に、“塩で食べてみろ”と繰り返す。うるせえや!と正直思ったが、やはり人生は前向きに、、、、勧められるままに塩で食べてみると、確かにうまい。しかし、このお店のお蕎麦場合は、蕎麦つゆを惜しみながら少しずつ楽しんだ方が好みにあうと思った。ともあれ、すぐに完食だ。蕎麦湯を待っていると、民芸調の木でできた急須のようなものに入った蕎麦湯が供された。やはり別仕立て、例によってポタージュ状にしつらえてある。ここでもやりすぎ感が漂ったが、文句のあろうはずがない。見かけよりも少ない蕎麦湯を短時間で堪能しきった。

そんなこんなで、忙しく時間がないひと時ではあったが、安曇野風だという上質なお蕎麦を楽しむことができた。上出来だった。

良い;おそらくちょっとおしゃれな界隈の、安曇野風を売り物にしたお蕎麦屋さん&居酒屋さん。客層も上品で、居心地の良いお店だった。カウンター席は快適ではあったが、外の様子を眺めながらお蕎麦を楽しめるとなおよい。
もっと良くなる;このままでいいかな?お蕎麦に向き合うときは揚げ物の薫りは避けたいのだが、居酒屋なのだから仕方がない。
また行く?;機会があればYes
総評;大阪にある安曇野風お蕎麦の専門店。おそらくややおしゃれなスポットにある、ちょっと大人っぽいお店と思われる。やりすぎ感は漂うが、上質なお蕎麦を楽しめることは間違いない。
トイレ;未使用
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