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西大島 久 [日本蕎麦]

西大島 久  せいろ 大盛り 1300エン
           伯楽星 純米吟醸1050エン


いろいろあってこのあたりをちょくちょく徘徊している。最近表通りから一本入ったこの店にお邪魔した。お店に入るとキョーレツな油のかほり。ここはラーメン屋さんなのか?いや、間違いなくお蕎麦やさんだ。油のかほりにはもう全く参ってしまった。日本蕎麦を愛しているのは、天ぷらさえあきらめれば油と縁を切れるというのが一つの理由なのだが、お店に入った瞬間にガンガンの油のかほり。新鮮なサラダ油が使われているようには思われるのだが、どうもお店の排気システムが弱めに作動しているらしく、お店中に油のかほりが立ち込めている。タマタマなのかもしれないが土地柄からガテン系のお客さんが多く、コロンを強烈に効かせている方もいて、一瞬にして鼻が飛んでしまった。残念だ。一瞬お店を出ようかと思ったが、根性で居座ることにして、気合を入れて伯楽星をお願いした。什器にはかなり力を入れているようで、姿のいい酒器で供された。分かってはいるが食中酒なので薫りも味も控えめだ。油に勝つのにはこういったお酒がいいのかと思って選んでみた。質が高いのはわかっているが、やっぱり私の好みではない、蔵元さんごめんなさい。とにかくそいつをすすりながらせいろを待った。

大皿の上にまあるいざるが置かれて細切りのお蕎麦がこんもりと。お皿はいい味が出ている。肝心のお蕎麦は細切りでエッジが立っており、切りたて茹でたては間違いがない。表面は細かい凹凸があり、穀物を感じさせるルックスだ。星は飛んでおらず全体に僅かにお蕎麦色をしている。お鼻ペッタリクンクンしてみると、わずかに厳かな穀物のかほり。しかし店内の油臭にやられて今一つ細かいことが分からない。数本手繰ってみると、細いながら歯ごたえがあってかなり強めのお蕎麦のようだ。おいしい。蕎麦つゆは全体にバランスがとれた透明感が強いものであり、蕎麦猪口にものすごく少量のみ供された。もっと欲しいと思った。薬味は鮮烈な薫りを漂わせるさらし輪切り葱とものすごく少量の生山葵。双方とも質は高いが、とくに山葵はもう少し量が欲しい。ダメならなくってもいいのではないか。だってあんまりみみっちいから。

ということで、お蕎麦は七割がた蕎麦つゆをくぐらせることにして、一気に蕎麦時間に突入した。蕎麦も蕎麦つゆもバランスは必ずしも良くないが、各々一級品だと言えそうだ。しかし何といってもお店全体に回ってしまっている油のかほりが、、、。それでも最後まで楽しみつくし、茹で湯そのものといった蕎麦湯もすべて楽しんでからお店を後にしたのだった。蕎麦屋というよりは割烹的なお店だと聞いていたのだが、たしかに料理自慢なのだろう。おそらくお料理はおいしいのだろうと思われる。花番さんはご亭主の奥様と思われ、客あしらいも手慣れていて感じがいい。しかし値段の設定も高めなので、ここはなんとか静謐な時間が過ごせるような工夫が欲しいと思いました。なにはともあれお蕎麦はおいしかったです。ごちそうさまでした。文句を言ってごめんなさい、油嫌いなんです。そればかりはどうしようもない。

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