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2024/03/17   久々の楽器いじり [音楽]

2024/03/17   久々の楽器いじり



重い腰を上げて、しまい込んであった道具を掘り起こして、工夫しながら、それでも楽しみながら楽器をいじった。お題はペグのインストールなのだが、よくあるクルーソンの取り付けは、精度よくやるためにはいろいろとノウハウが必要なのだ。自分でやってみると骨身にしみてわかるので、暇な人はやってみるといい。さて。


All parts.jpg

















これが本日取り付けることになっているペグなのだが、日本が誇る群馬県のGotoh製だ。私はGotohの製品が大好きだ。今回は、軸の長さ調節とマグナムロックがついている、かなり造りが複雑なモデルを買った。しかもボタンが白のプラという仕様になっている。本来は普通のSD90だったかな?あれが好みなのだが、もうこれで最後かもなあ、とおもうといろいろ欲が出てしまって結局こんなことになってしまった。ボタンを白にしたら、軸の色が銀ではないのが来てしまったのだがこんなもんなのだろうか?まあ細かいことはどうでもいいことにしよう。こだわりだすときりがないからね。とにかく重い腰をあげて久々に腕を振るうことにした。あ、そういえば新しいパーツがあるんだ。ペグと木部の間の空間を減らし、さらに軸のセンター出しをサポートするCARDSというファイバーのパーツが加えられているのだ。調べてみると、賛否両論なのだが、とりあえずこいつもインストールすることにした。


CardsR.jpg

















いつものペグと木部の間にこういったやつを挟み込む仕様になっている。気に入らなければとっちゃえばいいのでまあやってみよう。ということで、とにもかくにも始めてみようか。



カラーR.jpg

















カラーでいいのかな?このパーツは。長い奴は直径が8.5mm、短いのは9mmだ。WarmothでVintage仕様で作ってもらうと、細い奴が合うようになっている。なので、我が家には短い9mmのカラーがたくさん転がっているのだが、何かに使えないだろうか?とにかく今回も細い奴を使うことにした。チェックしてみると、どうもペグ穴の中に塗料が入り込んでいるようで、こいつをインストールするのは結構苦労しそうな印象。まあ気にせずどんどん始めることにしよう。



Screw.jpg

















付属するScrewなのだが、強度に問題があってすぐねじ切れる、といった悪評が立った時期があった。あれはもう10年以上前になるだろうか?Gotohはネジや歯車などのパーツを、海外から安価に仕入れているという風評が立ったこともあったが、私が知る限り、一度も問題があった試しがない。まあ今回のペグの軸の色が銀ではないことはちょっと気に入らないのだが(結構こだわっている)、少なくとも機能に関しては、Gotohはやはりこれまでもこれからも世界一なのではないか。私のFCSにインストールされているおそらくK国製と思われる製品なんかはひどいもんだよホントに。とにかく、私はGotohを信頼しているのでこの付属品のScrewを喜んで使わせてもらうことにする。



Screw Size.jpg

















Screwのサイズを正確に測るのは結構難しいと思うのだが、2・数ミリ、まあ2.3-2.4mmくらいだと思う。下穴は、HardWoodの場合はScrewの0.8倍、Softな木材の場合はさらに小さく開けるのがいいと言われているのだが、穴の深さも関係しており、結構奥が深い問題だ。穴の深さも議論が分かれるところなのだが、私の場合、かなり浅めにすることにしている。Gotohのペグに付属するScrewを使う際に、2mmの下穴を推奨するLuthierがいるが、私はもう少し小さい方がいいと思う。私のBirdsEyeネックの場合、SoftではなくHard Mapleであることはおそらく間違いないので、0.8倍とした。手元にある1.9mmのドリルを使うことにするが、もう少し細い方がいいのかもしれない。まあきりがないのでこれでいいことにして、どんどん先に進みたい。



Jig2.jpg

















こういったJigを使ってできるだけ正確に穴を開けたいのだが、上に書いたように、今回のネックは塗料がペグ穴に入り込んでいるため、ジグが穴に入らない。さて困った。頭にきて玄翁で叩き込んで、、、と考えてしまったりもしたが、木部に無理をさせてはいけない。木部には優しくしてあげないとね。



Jig.jpg

















こんな感じで真鍮製のポールがペグ穴に入らないのだ。自分の好みとしては本来やりたくないのだが、リーマーを使ってペグ穴内部の塗装を削り出した。それでいつものジグがぴったりとはいるようにして、信頼と安心の、長年愛用しているHozanのドリルをつかって穴をあけた。慣れた作業なので迷うようなことはないが、BirdsEyeMapleが意外と柔らかいことに気付いてしまった。鳥目は固いメイプルにしか出ないはずなんだが、、、。意外と派手な木目なので、一部にもろい部分があったり、逆に固い部分があったり、加工は慎重に行う必要があって気が抜けなかった。



Results.jpg












それでも上手に穴をあけることができたぞ。定規を当ててみてもビシッとまっすぐだ。これならママもOKだ。合格だ。ビス穴の周囲を面取りしようかとも思ったのだが、今日のところはやめておくことにした。これでまあいいか、と。んじゃあ次はカラーのインストールだ。これも実際にやってみると、なかなか一筋縄ではいかない作業なのだ。大きなドリルとかプレスを持っていれば簡単なのだが、私はもう木工はやめて工具をほとんどすべて売り飛ばしてしまっている身。玄翁で叩き込むような、木部に無理をさせるようなことはしたくはない。ということで、数年前に手軽にプレスするやり方を開発済みなのだ。むふふ。残念ながら資材が散逸してしまったので少々苦労したのだが、頭を使うことで何とか質の高い作業を維持することができた。実際に使ったお道具はこんな感じだ。



Press.jpg












わかるだろうか?安物のクランプとかまぼこ板を使って、木部やカラーが傷つかないようにフェルトで養生したプレスだ。これでも立派に仕事をこなしてくれ、たいへん上手にカラーを木部にインストールすることができた。木部の傷、へこみ、そういった問題は皆無だ。本当はフェルトではなくって固いゴムのほうが使い勝手がいいのだが、ゴムは何かに使ってしまって誰かに差し上げてしまい、今は手元にないのだ。なのでありあわせのフェルトで何とかしてみたのだが、結果オーライだ。出来上がりを見てほしい。こんな感じです。完璧です。



Installed.jpg

















以前、玄翁でカラーを木部に叩き込んでいたころは、カラーが木部に食い込んだり、微妙に斜めになったりしたものだったが、プレス方式を使うようになってからはほぼ100点の作業をこなすことができるようになった。思うに職人さんというのは、こういった工夫を毎日繰り返しているんだろうな、、、と思いをはせたりした。職人さんて素晴らしいなあ。



うら.jpg

















Screwを慎重にねじ込んでみると、同じ直径の穴をあけたにも関わらず、場所によってかなりトルクのかかり方が違う。木部の性質がばらついているということなのだろう。まあとにかく自分の好みで鳥目が出た材を使ったのだから事実を受け入れるしかない。さらにCardsを導入したので、金属が木部に食い込む感じがあまりなく、どこまでScrewを締めこんでいいのか、目視に頼らざるを得ず、今までと同じやり方ではうまくいかないため、結構、まあ正直に書けばものすごく気を遣ってしまった。それでもなんとか本日のミッションはCompleteしたと思いたい。なにはともあれ、Warmothは私にいいものを送ってくれたので、感謝すべきなのだろうとおもう。本来は銘をいれたくはないのだが、今回は敬意を表してWarmothの名前をヘッドに入れることにしたのだが、どうだろうか?もうすこし下にした方がよかったかな?




おもて.jpg
















ということで、久しぶりにLuthierのまねごとをして、大変充実した休日を過ごすことができた。自分を追い込んで結果を出すために全力を尽くすのはいつでも楽しいものだ。Bodyが仕上がってきたら、また細かい作業についてレポートしたい。懲りずにBodyにもBirds Eye Mapleを選んでしまった私なのだが、多分これで楽器のインストールは最後になると思う。
タグ:Warmoth
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2024/03/17   私の手 [音楽]

2024/03/17   私の手


私の手には、昔ながらの7.25Rのネックがあうことがようやくわかった。
それは私の指の長さのバランスが悪いからなのだとようやく気が付いた。
現代的な楽器のネックは、ほとんどが例えば9.5Rなどとフラットに近い。
確かにその方が合理的ではあるが、私にはあわない、というか、7.25Rの方が
もう圧倒的にいいようなのだ。それが国産の雄、FujigenよりもFJPを製造している
Dynaのほうがどうもしっくりくるという理由だったとようやく気が付いた。
私見では、同じレベルの楽器であればFujigenのほうが安いのに造りは一段階上のように思う。それなのに、だ。楽器は個人的なものなので、良し悪しではなく、
合うあわないで選べばいいということか。

ということで、手元にある数少ない7.25Rの楽器はすべてDyna製となっている。
FCSの楽器もいいことか良し悪しはともかく、すべて9.5Rなのだ。
さてどうしようか。そのことに気が付く前にWarmothに人生最後のネックをOrderしてしまったのだが、なんとこいつもコンパウンドRで結構平らな指板を選んでしまった。しかし
やり直しは効かないのでもうこれでいくしかない。
なんか人生を感じるなあ。やり直しは効かない。間違いは一生ものだ。
しかしあきらめるほど悪いものではない、か。
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