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2022/07/09   5F1から5F2Aに [音楽]

2022/07/09   5F1から5F2Aに



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アンプは非常に調子が良く、今日は半日B.B.Kingのコピーをして楽しみ、午後はアンプのサーキットをモディファイして満喫した。しかし残念だがもう歳だ、体力がないし視力も落ちてきたし濃度が高い時間を長時間維持することは難しくなりつつあるようだ。それでもLeoFenderの真似をしてルーペのようなメガネをかけ、衰えつつある視力を補いながら作業を愉しんだ。いろいろ考えた末に5F2Aという中途半端な回路を採用した。つまり、簡易的なトーン回路を付け足し、電源をすこしだけ強化したのだが、出てきた音はというと、全然だめだ。音にまとまりが出たのはいいと思うのだが、なんかのっぺりとしてつまらない感じになってしまった。トーンコントロールは結構よく効くし、全体の回路は確かにうまい具合に動いているのだが、楽器としてはダメ。今日の選択は残念ながら失敗だ。くそ。

やっぱり私のような単純な人間は、単純な道具が性に合っているのだろう。ギターにトーンがついているんだから、アンプにトーンはいらないじゃん、というわけだ。やっぱりギターもテレだけ弾いていればいいんだろうと思う。たぶん。そうそう、今朝は生まれて初めてテレのリヤPUの音が自分なりに使えるようになったと喜んでいたんだっけ。アンプいじるんじゃなかったよ、ほんと。

そうではあるのだが、しばらくこの回路で練習にいそしんでみようと思う。でも恐らくそのうち、普通の5F1の回路に戻すことになると思う。あとは、NFBの量をかえてみるとか、いろいろやらなくてはいけないことがないわけではないのだが、もうだいたいわかってしまった。私の自宅のアンプは5F1で決まりだ。実はこいつをModifyして6V6を6L6に換装したKendrickのRoughneckのサーキットにもひかれてはいるのだが(回路の定数を変えて、部品を限定して音を作り込んである。キャビについても実際の製品には細かいノウハウがつぎ込まれているようだ)、私にはパワーは必要ないことは明らかだし、ほしいものは奥行が深い真空管らしい暖かく素直な音であって、それさえ手に入ればそれでいいのだ。自分の生活に合わないものを手に入れても意味がない。たとえそれがごく上質なものであっても、だ。

手持ちのブランド品みたいなパーツをつかい、厚くて大きなラグ板に乗せて新たに5F1の回路を組みなおしたいのだが、残念ながら最初に設定した真空管の配置が理想的ではなく、、、今のシャーシに大きなラグ板をいれることはできなそうだ。さてどうしよう。キャビとかも買って組みなおすか、キャビは古いものを使い続けて回路を作り直すか、今手元にあるものを手直しするかないか。しばらく弾きながらゆっくり考えるとしよう。しかし手元に長らくおいてあるスプラグのAtomというシリーズのコンデンサは、容量が10μなのになんと現在2000円近くするのだ。私が手に入れたときは確か700円くらいだったのだが、戦争と円安の影響で、輸入物が高くなっているのだろう。無駄にしたくないのでやっぱりまた組みなおすか?しかしシャーシの加工はいくらアルミだって言っても骨が折れるのでもうやりたくないんだよな、、、。実際、物置には使っていないシャーシがいくつかあったりして、、、。さてどうしようか。もう一度だけ手間暇かけて自分の自宅用のアンプヘッドをを作り直すかどうか。出来上がったらそれをずっと使い続けていくつもりなんだけど。妥協は一切せずに各部を最適化して、修理もやりやすいように設定して。それが自分らしいやりかたのような気がしている。



それでも今回の実験で得られたことがないわけではない。回路を複雑にして汎用性を持たせると、出てくる音が濁る?というか、へんに加工されたようなものになることがよく分かった。トーン回路を加えただけでふわふわしたような音が混じってしまってどうにも気持ちが悪い。つまり、回路は単純であればあるほどいいということだ。その分各部品の品質を上げないとだめなのだろうとは思うが。そういう方向で、もう一度だけやってみようか、と、一晩寝てから腹が決まった。やってみようと思うことはこんな感じだ。

入力は二系統必要ないので、単純にしたい。入力に入れる抵抗をどれくらいにするか。これは外来ノイズを軽減する働きがあるようだ。FenderのOriginalでは34kになっているのでおそらくそれくらいがいいのだろう。あとは、NFBの量なのだが、オリジナルは22kなので、こいつを増やすと、つまりNFBを減らすと音が前に出てくると同時にノイズが載りやすくなるはずだが、かつて実験したことがあるのだが、もう一度やってみたい。先達は、たとえば56kを勧めているようだ。あとは、ヒーターをアースに落とすかどうかというハナシで、まあ落とす必要があるのだが、ハムバランサの簡易版のような回路があるので、これを採用するかどうか。以前にやってみたことがあり、そのアンプはとても静かだったので好印象を持っているのだが有効かどうかもう一度試してみたい。あ、そうだ、12AX7の3番ピンのパスコンを抜くっていうのもやらないと。増幅率が下がることはわかっているのだが、聴感上どれくらいの変化があるかを知りたい。以前にパスコンなしで造った時はいい感じだったような気がしているのだが。パーツは少なければ少ないほどいいと思う、というか、そういう方向にもっていこうと考えているのだ。

まあ、私に考え付くのはこれくらいなのだと思うが、あとは各部品の配置をよく考えて、もう一度だけ工作に時間を割こうと思っている。気が重いが何とかやり遂げたい。倉庫にしまってある工作用の机を持ってくる必要があるかどうか。これも気が重いな。知っていること、やったことがあることがふえてきたため、好奇心が失われつつある。歳を取るってこういうことなんだなあ。



なんて言いつつ、寂しくなって5F1に戻してしまった。少しだけ内部をいじって手を入れたけれどやっぱりこれが安心だ。ホントにいい音がするし、一番自分に合っているみたいな気がする、うん。
タグ:5F1 5F2A
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