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徒然F30 2020/9-3 [クルマ]

徒然F30 2020/9-3

F30を手に入れて間もない頃、速度を殺さないままブラインドコーナーに飛び込んでしまったことがある。しまった!と思ったときはすでに遅く、狭くて急な左コーナーの中にいた。道路はトンネルに近い構造になっており、逃げ場はない。だからそのまま進んでいくしかないわけだ。外側に飛んでいかない程度にアクセルを僅かに戻し、最低限のハンドルを切って運命に身を委ねた。この瞬間には腹が決まっており、カウンターを当てる用意はできていた。掌は汗で湿り、頭の中はスローモーションになっていた。コーナーのApexを前にしてクルマが突然軽く感じられ、車体の左側が想定を超えて大きくふわりと浮き上がった。想定範囲を超えた挙動だったが、僅かに本能でハンドルを右に戻した。幸いにしてクルマは挙動を乱すことなく、車体を大きく傾けたまま、くるりとタイトなコーナーを回り切ってくれた。助かった。ハンドルを叩いて一人でF30と健闘を称えあった。

このクルマ、意外と足回りを動かすセッティングになっているんだなあ。意外だけれど限界は結構高いんだなあ、ランフラットタイヤは限界近くになっても鳴かないんだなあ、ハンドルは敏感に反応してくれるんだなあ、などということが分かった。しかしマジで危ないところだった。人様に迷惑をかけないでよかった。

突然当時を思い出したので書いてみた。


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徒然F30 2020/9-2 [クルマ]

徒然F30 2020/9-2


Mazda2は想像を超えて軽快に走るが、100㌔前後までのドライブを想定して作られていると思われる。なのでそれ以上のスピードでこのクルマに乗ろうという気にはならない。一方のF30は、100㌔を超えてから本領を発揮するようだ。低速では運転感覚が何とも重苦しいし、ばね下が重い印象をうける足元はバタつくし、アクセルオンオフでぎくしゃくしがちで気を遣うし、ブレーキがきっちり踏まないと効いてくれない。小回りもあまりきかないし。なんというか、不器用なクルマだな、という印象を受けるのだ。しかし一度速度が乗れば、そういった特性が全てプラスに転じ、運転行為自体が快感となる。車体はしっかりとしていると同時にしっとりとした乗車感覚を味あわせてくれ、重厚につくられた足回りは意外だが想像を超えてよく動く。アクセルを踏むだけパワーがでるし(かなり控えめだが)、ブレーキだってリニアに効いてくれて、いまのところ怖い思いをしたことは無い。FD2とは効き味がかなり違うけれど安心して命を預けることができる。高速域に入るとクルマ全体が軽く感じられて、低速ではちぐはぐだった全体の動きがピシッとまとまるようだ。いいクルマだなあ、とついつい目じりが下がってしまうわけだ。

そうではあるが、この先も日本に住むことを考えている自分としては、ほとんどの場合100㌔以下の速度でドライブするわけなので、小さくて軽い日本車に乗るのが正解なのだと思われる。FRでNAで(F30はNAではないが、NAが好みだ。In line 4が望ましい。)、と条件を絞っていくと、選択肢はほとんどないため、すぐにMazdaロードスターに行きついてしまう。しかしそうなると天井の高さが問題となり、シートを取り替えることから始まる様々な問題を自分で解決せざるを得ない。Mazdaは190㌢のドライバーまでカバーするというが、それは白人向けの話であって、私のような巨人クラブに属する日本人の場合は、座高が高くなかなか難しい(頭を幌の内側で微妙にこすってしまう)。そういえば、私が初めて背中を伸ばして悠々と座ることができたクルマは、昔乗っていたOpelだったっけ。

というわけで、やはりF30を大切に乗り続けるしかない。このクルマ、おそらく私がクルマに乗れなくなるまで付き合ってくれるだろうと期待している。様々な雑念に身を委ねつつ、今日も仕事に向かう私なのだった。

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