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茂原 ながら長生庵 せいろ おおもり 850円 [日本蕎麦]

2016年9月
茂原 ながら長生庵 せいろ おおもり 850円
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千葉県といえば海、という印象を持っているのだが、地図を見れば千葉県のほとんどは山だ。内房からも外房からもやや離れた、山の中をクルマで走り回っていたら、面白そうなお蕎麦屋さんに運よく出会った。予備知識なし。ピクピクっとアンテナに電波を感じたわけだ。どんどんクルマを走らせてお店に入り込んだ。

駐車場は大きく、観光客も相手にしているようで(どんな人が来るのか想像できないけれど)バスも駐められるそうな。山の頂上を開いたような敷地はかなり広々としているので、駐車場も広く確保されており、クルマの心配をしないでのんびりとお蕎麦を楽しめる。ウムウム、やっぱりFirst impressionは大切にすべきなんだなあ。それでクルマを駐車場の端っこに悠々と?駐めて、てくてくとお店に向かった。お店の建物は、なんだか夏によくある海の家を少し高級にしたような大雑把なつくりだけれど、店を開けて2年目だそうで、まだ清潔感が十分に漂っている。トイレがお店の外に作られているのは、まるで山小屋みたいでなかなかいいと思った。駐車場の中にもトイレがあるようだ。夜には駐車場をタヌキやキツネが闊歩ししているのかもしれない。想像するとなんか楽しい。それはさておき。

お店に入ると、眺めがいいカウンターでどうぞ、と花番さんに導かれたのだが、目のまえには本物の蕎麦畑が広がっているではないですか!お店の周りが360度、なななんと蕎麦畑で囲まれているようで、見たところ種類の違うお蕎麦を時期を変えて植えてあるようで、年に何度か収穫するようだ。いい眺めだ、、、。しかしここで取れた玄蕎麦が実際に供されるのかどうかは確認しなかった。ともあれ、カウンターに陣取って、いつものようにせいろのおおもりをお願いした。850円は高いか安いか。見てくださいこの素晴らしい景色を。
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お蕎麦は四角いプラの盆に乗って供された。せいろは長方形できちんとしたもの。お蕎麦の盛りもなかなかだ。お蕎麦自体は中くらいの適度な太さで、エッジはさほどシャープではなく、全体に肌色っぽいというか。それで要所要所に星が散っている。ピカピカと光っているというよりは、水切りが徹底的になされていて水分が全部落とされているようなプレゼンだ。外見からして、二八と判断した。

薬味はずいぶん細く切ったさらし葱、これはおそらく地物で、ワイルドな薫りと味を楽しむことができる。スバラシイ。山葵も生で、荒く引かれたそれは、味も薫りもなかなかのものだ。甘さを感じさせる上物と見た。さて、この辺でしずしずとお蕎麦に向かい合ってみよう。

割り箸で数本手繰ってみると、、、、まずは小麦粉の薫り。そのあと控えめにお蕎麦の甘い穀物臭を確認。ちょっと控えめすぎるかな?まあ好みということにしておきましょう。歯ざわりはもちもち、喉越しはあまりぼそぼそとしていない。喉越しではなく、多めに噛んで舌と歯茎で食べるとおいしそうなお蕎麦だと思った。蕎麦つゆは、、、すすってみる。きれいな濃い紫色をしている。醤油、砂糖~味醂、出汁のトライアングルで言うと、やや醤油が勝ったような蕎麦つゆだ。混然一体とした感じと、味の広がりがいまいちかな?とも思ったが、全体にさっぱりとしてなかなかおいしく雑味は感じさせない。ということで、だいたい半分くらい、蕎麦つゆをくぐらせてお蕎麦を手繰った。難しいことを考えなければ、十分においしいお蕎麦だと思う。無心に手繰り続けてすぐにフィニッシュしてしまった。まあこれはいつものことだ。みなさまの場合はいかがでしょうか。

書き忘れたが、お蕎麦の前に、おいしい蕎麦茶と、揚げ蕎麦が供され、不織布のお手拭きもいただいた。食後は当然蕎麦湯が供されたが、これはゆで汁そのもので、さっぱりとして結構でした。もうすこしたくさん湯桶に入れていただけるとなおよかったです。

山の上の清浄な空気の中、蕎麦畑の中で手繰る蕎麦は、それだけでも素晴らしい食事だと思いました。普通の商売としてやっているのか、お役所が一枚かんでいるのか、ちょっと謎でした。

良い;自然の中でおおらかな気持ちでなかなか質の高いお蕎麦をのんびり楽しめる。蕎麦畑で蕎麦、というのは得難い体験だ。
もっと良くなる;天ぷらとかどんぶりとかに力を入れるのももちろんいいことですが、もう少しだけお蕎麦それ自体に注力してほしいです。でもこのままでも十分かな?
また行く?;Yes
総括;小さな山の頂近くにある、蕎麦畑の中のお蕎麦屋さん。おおらかな気分でお蕎麦を楽しむことができる。

今回は なかなか を多用してしまったようだが、原因不明。
せいろの大盛りは、850円前後であることが多いようだ。なるほどナルホド。




2018/9 再訪 せいろ おおもり 850円

平日に休みを取って故あってこちらに足を運んでみたのだが、地元の奥様方の会合などなのだろうか、驚くべきことに店内はほとんど満席であった。休日などはさらに大変なことになっているのだろう。お蕎麦の出来ばえや蕎麦つゆの味わいなどについては前回とほぼ同じ。ゆっくりと蕎麦畑の風景を楽しんでお店を後にした。ごちそうさまでした。


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