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徒然F30 2021/9⁻1 [クルマ]

徒然F30 2021/9⁻1


地元のディーラーに対応していただく前の、地元から離れた大きなディーラーでのやりとりの経緯を以下に書いてみようと思う。読みたい人なんかいないだろうけれど、どこかで誰かの役に立つかもしれない。

それで、一大決心をしてクラッチ不調のクルマをディーラーに預けたのだが、数時間後に早速連絡がきた。アドバイザーの方が言うには、問題の症状(クラッチジャダー)をしっかり確認したとおっしゃる。私が意図的に距離を走ってジャダーが出やすい状態でクルマを預けたので、すぐに分かったという。また、”上り坂で症状が出やすいようだ”などと的確な評価を下し、”やっぱりクラッチでしょうねー”と暫定的な診断。”摩耗しているのかも”などとおっしゃる。いずれにしても仕事が早い。こちらとしても納得のいく評価であり、素晴らしい対応だ。やはりここは能力の高いやる気のあるディーラーなのだとここを選んだ自分を褒めたい気持ちになった。”とにかく車を預かってどうするか早急に考える”ということだったので、丁寧に礼を述べてお願いした。この時点では私の不安は軽減し、期待が膨らんで希望が見えた気がした。”ああ、いい人に当たったのかもしれないな”、と自分の幸運をかみしめた。


しかし私の幸運は長くは続かなかった。数日後の夜間、唐突に電話がかかってきたからだ。アドバイザーさんがおっしゃるには、自分とあと一人でクルマの状態をみたけれど、ここまでなら料金は発生しないので修理はやめてはどうかといきなり言われた。仕事で消耗しきっていた私は突然のことにうろたえてしまって、応対におろおろ。何がどうなっているんだ?私の理解では、専門家にクルマを預けて問題を見立ててもらったのだから、料金が発生するわけで、当然お金を払わせていただく心づもりでいたわけだ。それが突然修理はしないがただでいいから持って帰れと言われても戸惑うばかりだ。それでも修理を、とお願いしてみたところ、アドバイザーさんのおっしゃることはかなり過激だった。”クラッチの交換、、、、まあ20だねー、あとはプレッシャープレート、40かな?あ、あの車はエクゾーストパイプをきんないと、、、、10くらいかな、ははは(彼ははっきりと笑った)。” ”まだかかるかもしれないなー。ふふふ” 自分の耳を信じたくはなかったが、なんだかひどい侮辱を受けたような気がした。しかし彼はたしかに上記した内容を言い連ねた。錯覚ではない。怒りで頭に血が上ってしまい、感情のコントロールが効かなくなって怒鳴りだしてしまう前に、すぐにクルマを取りに行く旨伝えて電話を切った。私の頭からは大量の湯気が上がっていたはずだ。結局彼が勤務していない日を選んでクルマを受け取りに行った。想像するに、私のクルマの問題を評価した後にHQ等と連絡を取り、何らかの理由でクルマを修理しないことに決めた、つまり修理をするとディーラーが損をするような状況なのだろうと理解した。それが理にかなった怒りなのかどうかは別として、頭に来ていたので詳細は覚えていないが、彼は“売ったやつが面倒見ればいいんだ”的なことも言っておられた。

当日の客あしらいは慇懃無礼を絵にかいたようなひどいもので、なんだかクレーマー扱いされたように感じた。私の感じかたが正しいなら、彼らにとって私は好ましからざる客なのだろう。クルマの初期不良と思われる不具合を保証期間中にケアしてもらえると期待することは要求しすぎなのだろうか?自分はそうは思わない。当然ケアしてもらうべきだと思う。クルマを購入していないディーラーに話を持ち込んだのが悪かったのだろうか。“自分のところで売ったクルマ以外は知ったこっちゃない”といった業界の構造や問題は某有名会社ディーラーのスタッフから伺って知ってはいたのだが、今回は少なくともBMW HQの指示通りに動いて丁寧にお願いしたのだ。すくなくともそうしたつもりだったので、こういう結果になってたいへん残念だった。このディーラーと、クルマの寿命が尽きるまで末永くお付き合いさせていただくことを希望していたので、返すがえすも本当に残念だ。これでこことはおそらく永遠にさようならだ。私の手に戻されたクルマは内外を問わず過不足なく洗車されており、車体はとろりとしたつやをたたえた輝きを放っていた。駐車場から出る際の誘導の年季が入ったメカさんの物腰も年季が入っており、なんともいい味を出していた。洗車と誘導一つとってもこうなのだから、やはり整備の実力があるディーラーなのは間違いないと再確認した。ここでクルマの面倒を見てもらえないのはくれぐれも残念だ。

外車に初期不良はつきものだと理解しているので、先を見越して私が所属するとある団体からディーラーを紹介してもらい、わざわざ手間暇をかけて事前に話を通してからクルマを買わせてもらったのだが、結果的にはそれが良くなかったのかもしれない。このクルマをすぐにでも降りることになる可能性をリアルに受け止めつつ、私にクルマを売ってくれたディーラーを相談するしか可能性は残されていなかった。業界の構造がそうなっているため、結局初めからそれ以外の選択肢はなかったのだということを知ってやっぱりちょっと悲しかった。彼らは誠実に対応してくれるだろうか?私が間違っているのだろうか?

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“もの”としての“楽器”① [音楽]

“もの”としての“楽器”①


“もの”との付き合いは、最小限の気に入ったものだけと長く付き合うというようにやっていきたいのだが、内的な幼児性が全開となるためか、楽器のことだけはうまくやれない。おかしな物欲や内的な衝動に突き動かされて、ついついお財布のひもを緩めてしまうことを繰り返している。これで最後さいごと言いつつ、GASに操られてライブの予定もないのに楽器を売ったり買ったり、お恥ずかしい限りだ。

ホンダスーパーカブは機能を突き詰めてある種の美しさに到達した稀有な工業製品の一つだと思うのだが、こういったブランド性を排した機能だけを追求しつくした製品が好きだ。求める機能を限定して具体的な製品への落とし込みを突き詰めていくと、これ以上は詰めようがない、という状態に到達することがある。あるウェブサイトのマスターは、それを“結晶化”と呼ぶ。何の変哲もない外見の中に、数えきれないノウハウがつめこまれている。

いろいろな意見はあろうが、エレキの場合はテレがそれに近い存在だと思う。自分で一度でも楽器を組んでみれば同意してもらえると思うのだが、お手本がない状況でこんな完成度の高い楽器を創造してしまうのだからLeo Fenderは本当に天才なのかもしれない。それを基にして自分自身の“結晶化”した楽器を具現化するべくエレキ制作に手を染めてある程度の成果を出したと自負するが、人生の残り時間が少なくなりつつあるため演奏に特化すべく、制作活動を休止した。最終的に自分の理想に近い楽器をくみ上げることはできたのだが、いろいろあって実際の楽器は人に譲ってしまった。

最近そんな私の目に飛び込んできた楽器が、、、。もう一生弾いていくだけの楽器は持っているので新しい楽器は必要ないのだが、こうなると頭から離れない。四六時中その楽器のことを考えてしまう。決して高額な楽器ではなく、失礼な言い方だがブランド性なし、材の選択は定番で、パーツも実質本位の渋い選択。定評のある、しかし程よく値段がこなれた“枯れた”パーツを集めて上手に楽器をくみ上げてある。テレ固有の弱点は現実的でお金をかけない方法で全てつぶしてあるし、集めたパーツの持ち味を最大限生かすように細かい工夫がなされている。世の中にこんな楽器があるのなら、もう自分で楽器をアセンブルする必要はない、ありがたくお金を払わせていただいてポンと手に入れればいいのだ。幸いこのところ飲酒はほとんどしていないし、コロナのおかげでお小遣いがたまり気味でもある。いい歳をしても収まらない私のGASを笑わば笑え、冷静に見れば決して高級とは言えない楽器を、それもなんと通販でサンプルすることに決めた。カタログを広げて浮き上がるように目に飛び込んでくる楽器にはなかなか出会わないし、手にして外れたことはない。様々な付帯状況を鑑みて、試奏する必要はないと考えたのだ。さて、どうなることやら。

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