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"もの"としての"楽器"⑦" Fujigen NTL21RAH-WB フェルトワッシャ [音楽]

"もの"としての"楽器"⑦" Fujigen NTL21RAH-WB フェルトワッシャ


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ということで、再び楽器の話だ。本業が忙しく、なかなか楽器を手に取るだけの時間や心の余裕が持てないが、余った時間をみつけては、昔々Copyをさぼって途中までになっていた曲を仕上げようと頑張っている。Fender Custom Shopレベルの楽器が何本も置いてある我が家なのだが、このところ気軽に手に取っていつでも抱きかかえたくなるのはなぜかFujigenだ。温度や湿度の変化に強く、楽器の状態が安定しているのがいい。ネックの状態や弦高など、調整の幅が広いのがいい。調整の際に、各部の機能が確実に働いてくれるのがいい。一度きっちりと調弦すれば、暫くは安定しているのがいい。とにかく楽器としての機能がしっかりかっちりとしているので、調整に気を取られることなく音楽に集中できるのがありがたい。楽器の調整ではなく音楽そのものに時間を使いたいからね。

写真を見てほしいのだが、言うまでもなくこれはストラップピンだ。なんの変哲もないよくある形をしたシンプルなピンなのだが、根元にフェルトワッシャをかましてある。これが大切。オリジナルはそういったこまかい配慮なく直接金属を木部にめり込ませてあるが、Fujigenは違う。フェルトワッシャは木部や塗装を守るだけでなく、ストラップがかけやすく、抜けにくくなる機能が秘められている。実際に使ってみればすぐにわかる。金属のばね仕掛けのようなストラップロックを取り付けるのももちろんいいと思うが、フェルトワッシャ一枚で解決できる問題も結構あると思う。使い込んだストラップが抜けやすくなってしまった場合は、数百円で手に入るゴムの円盤のようなストラップロックを追加すればいい。ストラップピンであっても楽器本体に加工することは好まないので、わたしはそうやってストラップピン問題に対応している。この楽器の場合、すこしねじを深く入れすぎてワッシャがつぶれており、木ねじを緩めてあげたい気もするが、これでも機能的には問題ない。ピンは木ねじの周りをきちんと回転するし、ストラップはかけやすく設定されてる。

実際のところ、私がこれまでにアセンブルしてきた楽器にはすべてこのフェルトワッシャを装着した。だってこれがあるとないとでは楽器の使い勝手が大違いなのだ。昔この問題に気づいてワッシャを自分で作った時は手間暇がかかって大変だったが、最近は目のつんだ長持ちしそうなフェルトワッシャが複数のメーカーから廉価で販売されているので簡単に手に入る。なんの問題もない。この小さなパーツがついている楽器は、製作者もしくは制作会社が細部にまで気を遣っているという印でもあるし、楽器をある程度以上の期間実際に使いこんでみればわかるが、ストラップのつけ外しが本当に楽なのだ。しかも木ねじをつけたり外したりして木部を傷める可能性はない。ということで、新しい楽器を探すときは、このワッシャのあるなしは一つの選択の目安になるのではないか?と提案してこの話題を終えたいと思う。ワッシャは汚れるので、本当は白くないほうがいいんだけどね。

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